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今やっていることを選んだのは自分、誰も自分を縛ってない(Thinking Baseball/慶應義塾高校が目指す"野球を通じて引き出す価値")

心をラクにするワークライフハック

このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。

「心をラクに」というのは、「快く安らかに過ごしている状態」という意味で使っている言葉であり、「サボる」という意味ではありません(快く安らかに過ごすために、時にはサボる時も大切ですけどね)。

今回の内容

Thinking Baseball ――慶應義塾高校が目指す"野球を通じて引き出す価値"

この本を読んで、感じたことをこのnoteに書きます。

『野球』や『指導者』というキーワードに共有点がない人でも、自分の人生をより良くしていくために必要な要素が散りばめられています。

ぜひ読んでみてください。

学生年代への関わり方の勘所がまとまっていると同時に、『野球』を『仕事』に置き換えて読むと、企業における人材教育において参考にできることばかりだと思いました。

僕は今の会社で20代前半の若者(高卒、短大卒、専門卒、大卒、院卒というあらゆる人がいます)と関わっていますが、この本に書かれている『社会に出る前に身につけておくべきこと』を身につけていないままに社会に出ている人が多いことに気づきました。

だからこそ、今の多くの企業では、「育成する」の前に「教育する」ことが求められています。

その先頭に来る能力こそ、「自分の頭で考えて行動する」「チームで目標達成へ向かう」という能力であり、『WHOのライフスキル』に羅列されている能力要素だと考えています。

①意志スキル
②問題解決スキル
③創造的思考
④批判的思考
⑤コミュニケーション・スキル
⑥対人関係スキル
⑦自己認知
⑧共感的理解
⑨情動に対処するスキル
⑩ストレスに対処するスキル

引用:「ライフスキル(Life Skills)」って、なに?

そして、もっと大切なのが、教える側の関わり方です。

◆自分で考えさせるには?
◆自立して自律して自走できるようになってもらうには?
どんな関わり方が必要なのかを理解していない管理職、人事、経営者が多いのかもしれない・・・自社だけでなく、いろんな会社の経営者や管理職、人事と話してて体感しています。

その原因を考えてみると、1つに、伴走する存在として、自分自身が立ち返る軸がブレており、信念や志を持たずに誰かの成長に伴走している可能性があります。

この本の著者である森林さんでいえば、巻末にも紹介されていた『影響を受けた3名』の存在が大きく、自分が体感してきたことから自身の教育ポリシーを定め、正解のない高校野球の世界の中で自分を信じて歩んできている姿を感じました。

良くも悪くも、人は人の関わりにより変化していきます。

だから、教育や育成や人の成長に携わる身として、生半可な気持ちで臨んではいけない・・・これは、僕が思っていることです。

まずは自分と向き合い、自分なりの考え方や姿勢を明確にしてから人に伴走しないと、『やらされている状態』を脱しません。

ただ、伴走する側も必ずしもいつも正解を持っているわけじゃないので、常に成長し続ける必要があります。

森林さんが書いているように、教える側も自分を磨く努力をし続けないといけません(義務ではなく、自然と楽しんでいる状態にならないとおかしい)。

会社に置き換えると、経営者や管理職が、自分のやってることを追求して探求しているかが、その会社の人材教育や育成の根底にないと、下のレイヤーの人がイキイキと伸び伸びなんてできません。

森林さんが自身の信念を貫きつつ結果にこだわり、甲子園優勝を成し遂げたことは、志を持って物事を前に進めている人に勇気を与えたと思います。

冒頭に書いたように、『野球』を『仕事』に置き換えると、あらゆる組織で活かせることが書かれている本でした。

以下、本の内容を少し引用します。

以下の内容は、家庭での教育、会社での人材教育でも同じことが言えます。

ただ単純に「しっかりやれ」と叱咤し、選手も何も考えず「はい」と返事をするだけでは、また同じミスを繰り返すでしょう。ミスが出るのは仕方がないので、それを次にどう生かすかということを練習中のみならず、試合中でもいつも選手に伝えています。それが、社会に出てから必要な思考力になってくるからです。

引用:Thinking Baseball ――慶應義塾高校が目指す"野球を通じて引き出す価値"

人の教育や育成に携わる人は、『使い捨て』の思考は絶対に持ってはいけない。

日本の野球は甲子園を神聖化する傾向があり、甲子園に出場できるかどうかが評価の基準となっていて、甲子園で優勝すればすごいチーム、すごい監督だと言われがちですが、本当にフォーカスすべきところは、もっと先にあるということです。
付け加えれば、全員がプロ野球選手になるわけではないので、勝ち負けやプレーだけでなく、野球を通してどれだけ人間として育ててあげられるかということを考えなければいけません。選手の体の状態を無視して酷使したり、勉強をおろそかにさせるといった"使い捨て"の思考では絶対にいけないということです。大学やプロ、あるいは社会に出てから活躍できるようになるためには、その土台となる勉強は絶対に必要だと言えます。

引用:Thinking Baseball ――慶應義塾高校が目指す"野球を通じて引き出す価値"

以下の内容は、僕が転職した理由の1つにも繋がります。

練習試合などで対戦する相手チームの中には、「本当に野球を楽しんでいるのかな?」と問いかけたくなってしまう選手たちもいます。本当は好きで野球をやってきたはずなのに、いつの間にか、野球をやらされてしまっているのです。そういうチームにはたくさんの決め事があり、選手は監督に叱られないために行動するようになってしまうのです。
こうしたチームの監督は、皆さんも想像する通り支配的です。「俺の言うことさえ聞いていれば、甲子園に行ける。だから黙って言うことを聞け!」というようなイメージでしょうか。仮にその結果として、何年かに一度というペースで甲子園に出場しているチームがあるとすれば、選手は「甲子園に行きたいから、このくらい我慢しよう」という姿勢になってしまいます。そんな思考、感情で野球をやったとしても楽しめるのでしょうか。

引用:Thinking Baseball ――慶應義塾高校が目指す"野球を通じて引き出す価値"

「やりたい」と思ってやり始めたのに、いつしか「やらされている」になっていく人が多い。

その現象、僕は不思議で仕方なかった。

今やっていることを選んだのは自分で、誰も自分を縛ってない。

だから、楽しんでやればいいじゃないですか。

自分で自分の心をコントロールして、自分の人生をコントロールしていると実感している人が増えれば、個人の幸福度が上がって世の中全体の幸福度も上がっていきます。

こんな記事を見つけました。

リーダーとしては、むしろ従来の高校野球の監督像のように強い指示命令で選手に従ってもらうほうがある意味で楽かも知れません。短期的には成果が出るかも知れません。しかしそうではなく、森林監督のような強いHopeの力を持ってリーダーシップを発揮していくことが、今の時代には必要です。
①会社から言われた目標をこなすだけで、自分のWillを考えることを忘れていませんか?
②自分のWillをメンバーに積極的に伝えていますか?
③メンバーのWillを知っていますか?Willを引き出す支援をしていますか?
④自分が思うWayを押し付けていませんか?メンバーのWayを活かせていますか?
⑤チームのWayはWillに沿うものになっていますか?

引用:上の記事

森林さんのようなリーダーがいることは大切ですが、仮にそんなリーダーがいなくて、個人が上記の①~⑤を意識して日々を過ごすことができたら、セルフリーダーシップを発揮して、セルフマネジメントを発揮させて、人生をより良くすることができます。

◆なんで自分はこの組織でこの仕事をやっているのか?
◆なんで自分はこの組織でこの仕事を頑張っているのか?
これらの問いを自分に立てて、自分の人生をより良いものにしていくために今の時間を大事にしていきましょう。

心をラクにするキッカケ

今回も、読んでいただきありがとうございました。

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