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人間の仕組み

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#エッセイ

寂しさで他人をコントロールしようとする人たち

寂しさで他人をコントロールしようとする人たち

作家のエージェント遠山怜です。誰にとっても他人事ではなくて確実にあなたの周囲で起こっていることで、そしておそらくあなた自身に関係している話をしたい。つまり寂しさとその諸々の変化球について。

数年前、ある飲み会に参加したときのこと。
ほとんど初めて会う人が揃う会で、参加者は探り探りコミュニケーションを取っているような場。そこである年配の男性が若い女性に声をかけていた。相互理解を深める、知り合った同

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視野の外

視野の外

どんなことでも良い。
何かを考え、そのことについて他人とディスカッションするとき、物事を見る視野が狭くて、自分の視点でしか考えずに話していると、相手と話が噛み合いにくい。そのことによって会話の時間そのものが不毛なものになってしまうことも少なくない。

しかし、視野が狭い当人には何故相手と話が噛み合わないかさえ、わかっていないはずだ。だって、当人にとっては見えてる世界がすべてで、相手がその世界の外の

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群れと、組織と、

群れと、組織と、

プロジェクト単位で、毎回結構内容の異なる課題にチャレンジすることになる僕のような仕事をしてると、「一手一手に勝負を賭ける」というのは、比較的普通のことのように思えるが、まあ、たいていの仕事はそうではないだろうというのもわかる。
いや、僕の仕事だって、それなりには計画されているのだから、組織立っていたりもするわけで、そんなにすべてが「賭け」なわけではない。
ただ、「蓄積=資本」があるかというと、初体

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間違いを認められないということ

間違いを認められないということ

何かをうまくやれないことの原因の大きなひとつにそれがある。
そう。自分が何かを間違ったということを認められないことだ。

何かをやろうとするときに、途中で間違った方向に進んでしまってること、間違ってやるべきステップを踏まなかったことなどに気づいた際、その間違いを認めてやり直さなけば、やりたい方向に事が進むはずはない。

けれど、その間違いをどういうわけか認めず、方向性や手順など、間違ったことの修正

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お勤め、以外な選択肢。

お勤め、以外な選択肢。

お勤めする、以外に収入を得る方法。

近頃、いわゆる『お勤め』する以外で収入を得る方法はないかと夢想することが多くなった。大学を卒業して8年間、基本的にお給料をもらってしかお仕事をしたことがない。というよりも、私にとって、お仕事ととは、どこかの組織に所属してお給料をいただきながら、一生懸命誠意を尽くして全うする、という一択だった。さらに言えば、大学を卒業したら、そういう意味で、お仕事をしなけれ

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長所が目立つ人は幸せだと祖母が言っていた話。

長所が目立つ人は幸せだと祖母が言っていた話。

『人間いいとこも悪いとこもある。その長所が目立つ人は幸せな人や。』

亡くなった祖母はよくそう言っていた。

『いいとこが目立つって?』

まだ子どもだった私は祖母と話すことが大好きだったので、よくそうやってお喋りしながら質問していた。

『例えば困った人がいてたら手助けするやろ。その時に周りに見てる人がいるとする。みんなの目が自分に向いてるから手助けしとかなあかんなって気持ちで手助けする人は自分

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