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読書日記2020

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2020年に読んだ本について書いてます。
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2020年に読んでオススメしたい本

昨日は今年読んだマンガでオススメしたいものを書きましたが、 大晦日の今日は、書籍のオススメをご紹介します。 マンガのオススメでも書きましたが、今年は今まで読まなかった本との出会いが多く、読書の幅が拡がった一年だなと感じています。 (元々の幅が狭かっただけですが) ・・・ CONTEXT DESIGN/渡邉康太郎メーカーで働く中で、これからの「ものづくり」を考えさせられた一冊。 受け取る相手が作り出す「弱い文脈」が織りなすことで、社会へより強いメッセージを届けられる。

2020年に読んでオススメしたいマンガ

2020年もあと一日。 今年は例年以上に本を沢山読んだ年になりました。 そしてそれに負けじとマンガも沢山読み、人からもオススメを教えてもらって今まで読んでいなかったジャンルが開拓できた一年でした。 ということで今年買ったマンガからオススメのものをいくつかご紹介してみたいと思います。 ・・・ 舞妓さんちのまかないさん/小山愛子京都を舞台に、若くして舞妓さんが住み込む家でまかないさん(ご飯を作る人)として働く少女が主人公。 舞妓さんとして成長していく親友、一緒に住む舞妓さんや

発酵で知る日本の奥深さ(小倉ヒラク『日本発酵紀行』)

読んでいてなぜか懐かしさを覚える、そんな本だった。 『日本発酵紀行』は発酵デザイナーである小倉ヒラク氏が実際に47都道府県を巡って、その地の発酵食品と出会った記録だ。 発酵食品は日本では身近な食べ物。 お味噌汁、お漬物、納豆などはごく自然に毎日の食卓に並ぶ。 そしてそのバリエーションは非常に豊富で、お味噌一つとっても、赤味噌、白味噌、八丁味噌など地域によってかなり違う。 食品の違いは生活の違い。 日本は海に囲まれ、山が多く、島も多い。 また南北に長いため、その土地土地で

厳しさ、優しさ(ポール・ランド『ポール・ランド、デザインの授業』)

 ここ数年「デザイン」について考えることが増えた。 それは主に伝え方の作法、表現の向上を目的として少しづつではあるが、吸収している。 それでもデザインを体系的に学んだことがない私にとって、本書は私にとって難解だった。 ランド氏との対話が2編載っているが、どちらも抽象的な話が続き、恐らく日々デザインに関わっている人でないと理解は難しいのではと思う。  彼の言葉は厳しい。相手が経験ある教授であっても、学生であってもそれは変わらない。 対話の様子からは、相手に真摯に向き合い隠すこ

情熱を持って創った人たち(木村泰司『印象派という革命』)

明るい風景画 世間を映し出した主題 筆の動きがわかる筆致 私が抱いていた印象派のイメージは「明るく、軽やか」だった。 印象派以前の絵画は宗教画や宮廷画であり、宗教(=キリスト教)や時の為政者のための、いわば権威を表すもの。 そこにいきなり「日常」描く人たちが現れて新しい風を吹かせた、そんな風に思っていた。 しかし現実は政治や権力との闘争があり、信念を曲げずに描き続けた人たちの熱狂なくしては歴史に残ることがなかったことが、この本を読めばわかる。 マネ、モネ、ルノワール、ドガ。

育てるリーダー(高津臣吾『二軍監督の仕事』)

高津臣吾 90年代ヤクルトスワローズ黄金時代のクローザーであり、メジャーリーグにも渡った大投手だ。 来年からスワローズの監督になる彼が二軍監督時代に書いた本書。 現代の組織論・育成論として読んでも面白いし、野球論も柔軟な発想が多くて興味深かった。 1章〜4章の題名は以下となっている。  第1章 育てるー育成には、プランが大切だと改めて知った  第2章 モチベーションを高めるために必要なこと  第3章 育てる組織  第4章 コミュニケーションが円滑な組織を生む 完全にビジネ

人はそんなに変わってないんだろうな(世阿弥『風姿花伝』今こそ名著版)

「能」、「世阿弥」、「風姿花伝」と聞いても、日本史で勉強した程度の人は多いと思う。 かくいう私もその一人だ。 『風姿花伝』は能の大家である世阿弥が書いた「能の奥義書」と言えるものだ。 彼の経験や父である観阿弥からの教えを基に、能との向き合い方、上手くなるコツ、弟子の育て方などといったことが簡潔に書かれている。 本書は今回初めて読んだのだが、こんなにも現代に通じる内容なのかと驚いた。 「生業」や「仕事」ひいては生き方の要諦は700年以上前でも変わらない。 これを知ることが

物語が世の中を動かす(佐々木康裕『D2C「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略』)

 「はじめに」を読んで、これはいま読むべき本だとすぐに悟った。 「モノ売りからコト売り」と何年も前から言われているが、最先端は「世界観」を売っている。テクノロジーの力を掛け合わせて。 アメリカの最先端事例を紹介しつつ、D2Cという新しいビジネスモデルを紹介している本書。 企業としてだけでなく個人のブランディングの観点でも示唆に富んだ内容だと感じた。 ストーリーはブランド構築に必要不可欠な要素になる  ストーリーテリング×データドリブン D2Cはこれを掛け合わせたビジネ

名著は暖かい(スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』)

全ての自己啓発は『7つの習慣』に通ずる。 おそらく誰かが既に言っていた気がするが、読み進めるごとにそう思うようになった。 それくらい、社会で生きていく上で普遍的な内容が網羅されているのだと思う。 何より著者の暖かさが感じられる。 そこが、この本が長年読まれ続けている理由だと感じた。 この暖かさの源泉は語り口と随所に出てくるエピソードだ。 著者の家庭の話も多く出てきて、人間味に溢れている。 終盤に出てくる奥様との話は特によかった。 どれもよくある話なので、自然と自分と照

読書メモはじめます。

読書は私が一番継続的に行なっているインプットだ。 最も手軽に時間的に自由に知見を得る手段だし、著者の主張が凝縮された濃度が高いメディアだと思っている。 かといってものすごく多読というわけではないのだが。 せっかくなのでしっかり読みたい、と思っているのでスピードが上がらないことが要因だが、速く読んでも仕方ないかなとも思う。 ちなみに、私はここ数年ビブリアというアプリで読んだ本を記録している。 読書管理ビブリア https://apps.apple.com/jp/app/i