トレーニングに絶対的な正解はない
735日目のnote投稿です。
本日はトレーナーとして、コーチとして、自分が最も大切にしてきた概念について。
このツイートの後半でも話をしている内容です。
●理想だけでも、現場的だけでも、競技パフォーマンスは上がらない
「なんでコーチはわかってくれないんですかね」
「教科書にはこう書いてあるのに…」
「エビデンスにないことばかり選手が勝手にやって…」
これらは、トレーナー育成の現場で幾度となく相談を受けた、トレーナーの卵からの相談たちです。
逆に、コーチからは。
「パフォーマンスが下がったし、動きにキレがなくなった」
「ケガをしやすくなった」
「意味のあるトレーニングが積めていない」
トレーナーの卵たちがこんなことを言われている場面に、よく遭遇しました。
理想的なアプローチ(教科書的・エビデンスベース)だけでも、現場の視点だけでも、選手は強くなれないというのに、です。
●理想と現実のギャップを知る
このコーチとトレーナーの卵との乖離はなぜ起きるのか。
それは、"理想と現実のギャップ"の捉え方の違い、なのだと思います。
よくある勘違いが、「教科書通りにやれば、治る・パフォーマンスが上がる」です。
現場のコーチからすると、『え、ほんと?そんなこと本気で思ってるの?』と思うかもしれませんが、本当です。
トレーナーたちは、良くも悪くも勤勉で。
「こうすれば、よくなる」
「このエビデンスが正しい」
「禁忌としてこの動きがある」
これらを刷り込まれて競技現場に出てきて、選手と向き合います。
そして、これまで学んできた型にはめようとして、うまくいかず。
選手から、コーチからの信頼を得られずに、疎遠になる、ということもままあります。
なんでそんなことが言えるかというと、私もそんなトレーナーの卵だったからです。
教科書やエビデンス通りに"やらないといけない"、という思いが先行しすぎて、選手のパフォーマンスを下げてしまったり、自分の考えを押し付けてしまったりしたことがあります。
今思えば、選手たちに申し訳ないことをしたなと切に思います。
●競技動作からトレーニングを抽出する能力を磨く
そんな自分から、トレーナーの卵の方々にアドバイスをするとしたら。
この「競技動作からトレーニングを抽出する能力を磨く」ことを繰り返し、何度も挑戦してほしい、ということです。
これらは教科書よりもむしろ、現場で選手と話し、コーチとディスカッションをして、競技にどっぷり浸かることで、段々と身につくものです。
その競技を専門にやっていなければいけないか、というとそうでもなくて。
もちろん専門が一緒であれば、その過程の一部が省けるかもしれませんが、得てして自分の専門外でことにあたった方が、お互いに得られる学びや利が大きい場合があります。
実際の競技現場にて、選手のもう一歩、もう一打、もう一点をサポートするために、自分が何を提案できるのか。
自分の目から見て、その選手の数ヶ月先、数年先のパフォーマンス向上のビジョンを見据えたトレーニングが構成できるか。
それらをシビアに自分自身に問いかけることこそが、とても重要だと思っています。
そのためにも、コーチとディスカッションできるレベルの競技の知識は必要不可欠ですし、コーチが"面白い"と思うレベルの他からの情報集約やトレーニングバリエーションの紹介ができる研鑽も必要となります。
現場のコーチらとともにいるとだんだんわかってくることですが。
「トレーニングに絶対的な正解はない」
だからこそ、トライアンドエラーを繰り返しますし、その積み上げからさらに次を創出するアイデアと情熱が必要となります。
安易に選手のそばにいたいから、とトレーナーを志すのではなく。
より上のステージを目指すのであれば、選手以上にサポーター側がこのように努力と研鑽を積み、選手、コーチ、他のサポートスタッフにとって価値ある人材となれるよう努力をすることが求められるのだと思います。
【今日の春斗】
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今日はここまで。735日目おわり。最後までお読みいただきありがとうございました!それではまた明日。
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【保有資格】
博士(スポーツ医学 筑波大学)
日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NSCA認定パーソナルトレーナー
高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
赤十字救急法救急員
【現在の大学担当授業】
於:東京経済大学・千葉大学・東洋大学
<体育実技>
●バドミントン ●卓球 ●バレーボール
●トレーニング理論実習 ●フィットネス
<ワークショップ科目>
●テーピング・マッサージ実習 ●スポーツ医学理論実践
<講義科目>
●健康の科学a ●健康の科学b ●スポーツとの出逢い