森に入るとき、人間の身体は否応なく変化する➖➖『マタギドライヴ』の旅 #7
永沢さんと益田さんに連れられて、僕たちは狩り場へと案内された。ほんの少し自動車で走っただけなのに、そこはもう携帯電話の電波の入らない領域だった。僕たちは麓のキャンプ場の駐車場に自動車を停めて、改めて身支度した。そこには無数のアブが飛び交っていて、少し自動車のドアを開けただけで数匹のアブが侵入してきた。益田さんは、アブには刺される前提で来るように僕たちに指示していた。僕たちはその指示にすっかりビビってしまい、指定された虫よけスプレーの大きな缶を買ってきて、ドアを開けるときにレ