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社長がボトルネックです! #33 ロコモティブシンドローム
日本は、世界に先駆けて高齢化社会を迎えています。
これは少子化による影響と平均寿命の高まりが大きな要因です。
この平均寿命の高まりは、50歳を境に、従来では考えられなかった運動器の機能障害をもたらしています。
具体的には、「片足で立って靴下が履けない」、「階段を上るのに手すりが必要である」、「15分くらい続けて歩けない」、「横断歩道を青信号で渡りきれない」、「何でもない場所で、つまずいたりする」などの様な運動器の障害による移動機能の低下です。
頭ではわかっていても、脳から発信される信号どおりに体が正しく動いてくれない、そんな状態となります。
この状態を運動器症候群として、ロコモティブシンドローム(ロコモ)と呼ばれています。
このロコモが厄介なのが、生活する上で大きな障害とも言えるレベルにないことから本人に自覚がないことなのだそうです。
しかし、それを改善しようとせずに放置してしまうと、将来、寝たきりになってしまう可能性もあるのだと言います。
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このロコモですが、実は、企業組織にもあてはまります。
私の自戒すべき事例です。
2020年は、コロナという共通の敵に対して、私のトップダウン政策がハマり、組織は、大きな成果を上げてくれました。
組織の状態は、理想の機能状態にあるとすら考えていました。
しかし、コロナ禍の終息と併せて、組織に不協和感が出てきました。
私自身、一刻も早く正常に機能させるべくトップダウンを強めます。
特にPDCAが停滞しがちな部署に強引に介入することを繰り返していました。
そんな時、ある社員から言われたのです。
「社長がボトルネックです!」
つまり、私が独裁的に介入することで、組織が能動的に機能しようとすることを阻害していたのです。
正にロコモ状態にあったのです。
確かに一次的なトップダウンは有効でした。
しかし、そのトップダウンが日常化することは組織として決して良い状態ではありません。
それを自覚した現在は、介入とは逆に、限られたポジションの人に権限を委譲して、あとは成り行きを見守るこことしました。
理想の組織であれば、経営理念や方針に従って組織全体が能動的に統率の取れた活動します。
それが仮に理想ではないにしても、正しい組織であれば、そこから大きく外れることなく活動できるものと考えます。
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ところが、ロコモ状態となった企業は、脳から発信される信号どおりに体が正しく動いていないことに、頭(トップ)が理解していない、自覚していないのです。
結果、経営理念や方針が正しくても、成果が出ない現状を問題であると自覚しないまま、流してしまったり、肝心の問題原因ではない箇所に手を加えてしまう可能性が出てしまいます。
そうなると組織は迷走し、最悪な状態に陥ってしまうことになってしまうかもしれません。
私が望むのは、ボトムアップで活性化する組織です。
独裁によるロコモ状態にあったことを自覚した上で、現在は、介入とは逆に、限られたポジションの人に権限を委譲して、あとは成り行きを見守るこことしました。
あとは、権限を委譲したポジションの方々を中心にボトムアップが高まり、機能してくれることを期待したいと思います。