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新しい価値を創造するプロセス #110 プロダクトローンチ

新規市場に参入する際、製品やサービスを開発する場合に手探り部分が多くなってしまいます。
下手すると方向性を見失い路頭に迷いかねません。

その意味でも、コンセプトの構築は重要です。
コンセプトとは、概念、つまり、物事の全体を貫く基本的な観点・考え方です。
例えば、スポーツにおけるコンセプトの違いです。
攻撃型のチームと防御型のチーム。
能力の高い個人を活かして戦うチームと個々の能力を総合的に活かして戦うチーム。
などがコンセプトの違いが分かりやすいかと思います。

対して、製品やサービスを販売する前から見込み顧客との関係性を築いて、ニーズに対するコンセプトのズレを可能な限りなくするマーケティング手法がプロダクトローンチです。
ローンチ(launch)とは、打ち上げ、立ち上げが語源であり、売り出す、公開する、発表するなどの意味合いとなります。

類似したマーケティング手法にデマンドジェネレーションがあります。
こちらは、既に販売を開始している製品やサービスの需要を創出するもので

双方の大きな違いは、プロダクトローンチが販売開始前、デマンドジェネレーションが販売開始後となります。

プロダクトローンチのプロセスは、①プレローンチ→ ②リレーションシップ→ ③ローンチ→ ④ポストローンチの4つのステップとなります。

ステップ ①プレローンチ
展示会やイベントなどの企画を通じて、見込み顧客を集める。

ステップ ②リレーションシップ
見込み顧客と継続的な情報交換により関係性を構築しながら製品やサービスのコンセプトを構築しつつ開発するを進める。
また、社内においても、開発、設計、生産、販売、マーケティングの連携も重要となる。
いざ生産する段階で、設計が量産に相応しくないと判明しては遅い。

ステップ ③ローンチ
製品やサービスを販売(リリース)する

ステップ ④ポストローンチ
顧客および見込み顧客をフォローして、製品やサービスの普及を促進させる

プロダクトローンチのメリットは、開発段階から見込み顧客と継続的に情報交換することで、製品やサービスの開発段階から、顧客ニーズとのズレのないコンセプトを構築することで、販売直後から短期間で売上につながり易いことです。

対して、デメリットは、開発から社外の見込み顧客とのやり取りがあるので、経費や時間が掛かりることです。
仮に販売直後から短期間で売上につながらないようだと、俗に言うコスパやタイバが悪いことになってしまいます。

よって、プロダクトローンチの意味がなくならないようなマネジメントが重要となります。
特に販売が遅れて、機会損失にならないようにしなければなりませんし、妥協して中途半端なコンセプトになってしまうので、見込み顧客とのリレーションシップのあり方は、非常に難しいところです。

また、販売開始後の普及を促進するためのポストローンチでは、購入していただいた顧客は、ここからインフルエンサーになっていただけるようにフォローをする必要があります。

まだ、ご購入いただいていない見込み顧客に対しては、焦って大きな情報を一度にお届けするよりは、メルマガやイベントなど、あえて情報を小出しで発信して、育成していくことが大切です。
ここは、デマンドジェネレーションのリードナーチャリングと同じ取り組みとなります。

以上からも、プロダクトローンチは、未来のためにできることの実践です。
特に新規市場に参入するような製品やサービスに適したアプローチ手法でもあると考えます。

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