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時には織田が徳川に攻め込んで滅ぼしてしまったりする

小学生時代にはまったゲームがある。
歴史シミュレーションのボードゲーム〈織田信長〉だ。
当時、この手のゲームはウォーゲームという呼び名が一般的だった。

小学生の頃、クリスマスにサンタにお願いし、届けてもらった。

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「GAME for ADULT」とあるが決していかがわしいゲームではない。

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ボードにコマ、詳細なルールブックなど、内容はぎっしり重い。

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信長の生涯を代表する、桶狭間・姉川・長篠の三大合戦のボードがある。

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桶狭間では、織田と今川に別れて死力を尽くし、織田は史実どおり今川義元を討ち取るべく戦い、今川は織田を蹴散らして歴史を塗り替えようとする。

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3枚のボードを裏返してつなげば、戦略ゲームに早変わり。
版図を広げて全国統一を目指すゲームだ。

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遠くと交わり近くを攻める、いわゆる遠交近攻策を取ったり、攻めずに敵将の寝返りを誘ったりと、取れる戦略は多彩。

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兄も歴史好きだったので、2人して毎日といっていいくらい遊んだ。

遊び倒すうち、既存のものでは満足できなくなってくる。
全国統一といいながら近畿・中部しかないボードの狭さが物足りず、西は九州、東は東北まで拡張するために半紙に描いた設計図も出てきた。

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ただ、それに従って登場する大名も増えるため、膨大な数のコマを作る作業に絶望し、残念ながらいまだ実現はしていない。

折込チラシの裏に改正ルールを書いたものも出てきた(写真左)。
「先行の攻城改正案」「連合軍合戦改正案」「密約政治工作案」など、これらはすべて採り入れて、より複雑なルールで兄と遊んだ。

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さらに今回、見慣れない紙が出てきたのでよく見てみると、4年前に息子が独自にルール改正案を書いた紙だった(写真右)。
息子とはほとんどこのゲームをやっていないのに、こっそりこんなことしてたんかと嬉しくなり、息子に確認したら、全然覚えていないと。
なんじゃい、たった4年前のことですぞ。

そしてこのシリーズ、実はもう一つ持っている。
〈織田信長〉の翌年のクリスマスにもらった〈風林火山〉だ。

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武田対上杉の川中島を楽しめるのだが、信長のほうが1ゲーム1時間ほどで終わるのに対し、こちらはだいたい数日かかる。
細かいコマをびっしり並べるので、日をまたぐ時には崩さないようベッドの下に潜り込ませたが、昼に母の掃除機の攻撃を受けて泣いた夜もある。

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数日後、どちらかが勝利してめでたく終了となるが、お互い消耗しきってゲッソリし、しばらくは喋ることもままならない。

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このシミュレーションゲームシリーズでいろいろと歴史を学んだ。
時には織田が徳川に攻め込んで滅ぼしてしまったりする歴史だったけれど。

あぁ久々にこれやりたい。
誰か遊んでくれないかな。

(2021/9/12記)

チップなどいただけるとは思っていませんが、万一したくてたまらなくなった場合は遠慮なさらずぜひどうぞ!