救世主は小説投稿 ~休職で枯渇する自己肯定感~
休職中に一番枯渇するのは、「自己肯定感」。
仕事も上手くいっていたのに、せっかく順調だったのに……
急に全て取り上げられて、どん底に落ちたような気がした。
そんな私を救ったのは、「小説投稿」という新しい趣味。
休職をすると、まずは自分のコミュニティが消える。認められていた仕事も無くなる。外にも出れ無いような、スマホもやっと見れるような健康状態だと、ただでさえ友達が少ないと孤立まっしぐらだ。
私にはギリギリ家族がいるため、孤立は防がれたが、きっと頼れる人がいない環境では、耐えられないだろう。
それでも、社会から孤立した気がしてならない。
私なんか必要ないんじゃないか。誰からも認められなくなるんじゃないか。このままどうなるんだろう。しかも、コロナまで始まって、私の頭には不安しかなかった。
そんな時、不安が底に着いたんだろうか、
ふと自分を客観視するタイミングがあった。
私って、なんでこんなに悩んでいるんだろう。そもそも辛くなったのは自分のせいでもなく、仕事など不運にしか過ぎない。私が悩んでも、原因の種は顔色一つ変えず、私に関係なく残るのだ。
ならば、さらに自分を追い込むのではく、「見返してやろう」と思った。
休職したからこそ、一皮むけた、「パワーアップした自分」にしてやる。そう思った。普通は出来ない経験が出来たのだから、この機会に進化することを望んだ。
とはいえ、体は思うように動かない。家から動かずにできることはないか。そう言ったのでキャリアアップできるものを探した。
自分探しをする中で、文章を書く仕事をしていたことを思い出した。さらに、発想に関して特に褒められることが多かったし、結果も出していたことを思い出した。別に文書力があるわけでもないのにと思っていたら、私はどうやら妄想力があることに気付いた。
ならば、小説でも書いてみようか。
そんな軽い気持ちで書いてみることにした。
小説サイトで、いろんな人の小説を読んで元気をもらったので、自分の好きなジャンルを好きなように書いてみた。同じ趣味の人がいて、同じように元気を与えられたら万々歳くらいの意気込みだ。
すると、初めは数人だが読んで反応をくれる人がいた。嬉しくなって、さらに、自分が面白いと思う小説を書いてみた。すると、意外な数の読者が現れたのだ。読んでくれる人が存在するのか?!と、とても驚いた。
素直に「面白い」と評価してくれる人がいる。そのことにとても感動をした。
それと同時に、消えかけていた自己肯定感が再び息を吹き返したらしい。
自分の作品を読んでくれる人がいる。自分を見てくれている。まだ社会に私は消されていない。そう思えてならなかった。
数の多さもさながら、誰か見てくれたという事実が私を支えた。
「私って、まだ頑張れるんじゃない?」
そう心の奥にいる自分が声を掛けてきた。
「そうだよね、私って、まだまだ何かできるよね」
そう返事したと思う。
自分のペースで無理せず続けられる新しいチャンス。きっと、世界のどこかで、少しでも見てくれる人はいる。だから、不安ばかり考えなくていいよ。「大丈夫だよ自分」とそれ以来、声を掛けていけるようになった。
休職中に小説投稿をして、自己肯定感を取り返した私。これが一皮むけた、私なんだろうと思う。
(小説はジャンルの関係上、別サイトに投稿しています)