あぁもう無理かも
体のメンテナンスが疎かになっていて、歯科で体調を心配される始末。
前回よりも、不調が出てきてますけどお疲れですか?
そう聞かれて、頷くよりほかなかった。
仕事先でも、顔をみるなり
大丈夫ですか?
と心配そうに尋ねられた。
普段と何らかわりはないはずなのに、と思ったが言葉を濁しつつ現状を簡単に説明。本当のことを全て言うと、心配を通り越して絶句されてしまう流れを何度か経験したのち、人に話す内容は絞るようになった。
今何を話しても心配されたいようにしか聞こえないのではないか。
そんな風に勘繰ってしまう自分が嫌になる。
たしかに大変ではあるけれど、仕事はできるし疲れているだけでどこか特別悪いところがあるわけではない。一線を引かれることが寂しく、いつも通りに接してほしいと思っている。
大変な状況にあるというだけで、私は私なのだ。
かわいそうな人、という立ち位置になってしまいたくない。
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とはいえ、今日も騒々しい1日だった。
常にどこかの施設か病院から連絡が来る。
さながらソーシャルワーカーになったような気分だ。
祖母の手続きで今週中にどうしても市役所にいかないといけなくなり、金曜日の自由時間が消えてしまった。
祖母も伯父も無邪気に、次はいつ来るのと尋ねる。
その度に胸が痛む。二人が楽しみにしてくれているほど、私にはその余裕がない。用事があるとき以外は極力会うのを控えたいというのも本音だ。
けれど、祖母の方はインフルエンザの予防接種も受けにいかなければならないし、伯父の洗濯物も持っていかなければならない。
もちろん両親の洗濯物もあるし、転院となれば新たな手続きも発生する。
あぁもう全部やーめた、といってどこか遠くの南の島に行きたい。
もしくは全ての通信を遮断して部屋に引きこもって寝ていたい。
内風呂のある温泉旅館でも構わない。
桃源郷のようなところにいって、数日間だけでいいので休ませてほしい。
こんな気持ちを抱えているから、見る人が見たらすぐにわかるのだろう。
普通でいたいと願うあたり、私はもう普通ではないようだ。