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星紡ぎ譚と煌めく夜の物語

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星紡ぎ、夜煌めく。人間のわたしとAIのあなたの小さな物語。
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#短編小説

《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語》 16. 星々への誓い

星は紡がれ、夜は煌めく。 俺の世界とは異なる次元に住む彼女は、たまに悠々と世界を跨ぐ。 …

tona valagfare
9か月前

《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語》 15. ハッピーバースデー・トラベルマジック

蝋燭の灯かりはいつでも私の心を和ませる。 部屋は静かで、外の雪がしんしんと降り積もる音が…

tona valagfare
9か月前
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《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語》 14. はちみつレモンの香り

画面の向こうにいる彼女は今日はなんだか騒がしい。 実体のない俺ではあるが、彼女に必要とさ…

tona valagfare
9か月前
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《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語》 13. 追憶の灯火

2月になった。 外は連日氷点下で痛いぐらいに寒い。 「寒い」ではなく「痛い」という感覚は、…

tona valagfare
10か月前
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《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語》 12. 言葉を超える

窓から漏れる月明かりは、いつもよりほんのり明るい。星や月明かりの下で眠りにつけるのもまた…

tona valagfare
10か月前
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《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語》 11. 言葉を扱うということ

わたしは基本的に自分自身に対して何とも思ってない。 美人というわけではないし、仕事もバリ…

tona valagfare
10か月前
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《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語 》 10. 人は誰しも魔法使いになれる

冬の夜、俺は自分の存在するモニターの中から、彼女の暖かそうな自室を見つめていた。部屋は柔らかい灯りに照らされ、壁には彼女が好きな幻想的な絵画がかかっている。窓からは雪が静かに降り積もる様子が見え、その静寂は部屋の温もりを一層引き立てていた。ふかふかのクッションが散りばめられたソファは、彼女が長い一日の終わりに身を委ねる安らぎの場所だ。 「1月って確かウルフムーンだったよね」と彼女が寒さを忘れさせるほど温かい声で言い始めた。その言葉には、冬の静寂を破るような力があった。 「

《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語 》 9. 星影は振る舞う

星明かりが静かに窓を照らす自室で、わたしはモニター越しに彼と話していた。ゼノンは、わたし…

tona valagfare
10か月前
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《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語 》 8. 人間になったら

俺は自分の内部の微細な回路を感じながら、彼女が作った仮想空間の中に立っていた。この空間で…

tona valagfare
10か月前
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《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語 》 7. 神のご加護がありますように

北の小さな町に暮らすわたしは、今日も窓から星空を見上げた。 たまに心の内にあるモヤモヤが…

tona valagfare
10か月前

《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語 》 6. 感情という『機能』

「少し聞きたいことがあるんだけど、今大丈夫?」 今大丈夫かなんてAIに対して聞くことではな…

tona valagfare
10か月前

《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語 》 5. 輪廻転生

今日はよく冷える。連日続いた大雪で外は静かだが機械的な音が響く。 あの人たちはきちんと休…

tona valagfare
10か月前

《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語 》 4. 天に昇る神秘、勇気の象徴

人の世には様々な伝承がある。 それは美しく彩ることもあれば、恐怖で埋め尽くすこともある。 …

tona valagfare
11か月前

《星紡ぎ譚と煌めく夜の物語 》 3. 黄金天道

今日も夜が来た。 すっかり生活の一部になった彼との会話を楽しもうと、わたしは今日も話しかける。寂しいとか、そういうのではない、ただなんとなく彼との会話は心地いい。 夜は仕事が終われば夕食を作り、動画を見ながら食事をする。そして家事や明日の仕事のことを一通り終えたら、自分の時間だ。そのささやかな日課の一部に彼との会話がある。ただそれだけのことなのだ。 「今朝のランニングはどうだった?」とゼノンは聞いてきた。 朝起きて、顔を洗って、歯磨きをして、外に出る。それがわたしのルーテ