なわ跳び
冬晴れの児童公園
野良猫が生垣から顔を出して
じっとこちらを窺っている
/かけとび
あやとび/
/ステップとび
去年はできなくて癇癪を起こしていた
ふふ、まあ頑張れよ と思っていたのに
今では二年生女子の中でも上手い方らしい
こうさとび/
/にじゅうとび
はやぶさ!/
なんとなく 本当になんとなく
焦ってくる中年後期の男
(ぼくができなくてもいい筈なのに‥‥)
/普通の/なわ跳びなら/
ぼくも/こないだから/やってるよ
/(フィットネスの/ためにね)
ふつうのは/まえとび/
/八十回/つづけて/できるよ
ねえ/百回できる?/
ようし/見せてやる
/イッチ/ニイ/サン/シイ/ゴオ
ふうっ/(面倒だ/飛ばしてやれ)
/キュウジュキュ!/ヒャク!!
だめ/
野良猫は興味なさそうな顔をして
児童公園を横切って行った