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2021年10月の記事一覧

読書日記断片⑩ 教科書の名作

読書日記断片⑩ 教科書の名作

懇意にしている古本屋の均一を漁っていると、店主から「これ持ってる?」と1冊の本を見せられた。いや厳密にはこの日「持ってる?」と聞かれた本は10冊以上あったし、なにしろ全部100円で売ってくださるものだから片っ端から全部買うに決まっているのだが、今回はその1冊を起点にしてちょっと書いてみたい。

①浅見淵編『文芸副読本』(大観堂)

総ページ数137という薄手の冊子で、発行は昭和34(1959)年。

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2回目接種後のつれづれ

2回目接種後のつれづれ

日曜の朝にワクチンの2回目を打った。

ちょうど僕が申し込んだのは、2回のうち2回とも市の大規模接種会場で受けることができるギリギリのタイミングだった。従って我が市では、いまから1回目を受けたとしても2回目は個別に病院に行かなくてはならなくなるはずだ。

だからかどうか知らないが、2回目で訪れた会場はやけに閑散としていた。1回目の時はそこそこ列をなしていたというのに、あれは多くが2回目の接種だった

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空をかけるひとすじの流れ星

空をかけるひとすじの流れ星

劇場で『カリオストロの城』4K版を放映すると聞いて、即座に予約を取って観てきた。

テレビ放送で3回くらい見てはいたが、CMなしで画面に集中したのはもちろん初めてのことだった。やはり何度見ても面白い。

現在ではおそらく再現できないであろう手書き作画の枚数も圧巻だし、100分という尺の中で豊かな世界観を描き出し、それでいて無駄のないストーリーはさすがの一言に尽きる。

しかし、最後も最後の「ヤツは

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注射嫌いの決心

注射嫌いの決心

いやまあ注射が好きな人なんていないわけだが、僕は今の今までワクチンを打っていなかったくらいには注射嫌いだ。

幼少期、なんの予防接種だったか忘れたが、それと知らされず母親に病院へ連れていかれたことがある。単なる診断のみと思っていた僕は、医者が注射の挙動をとったのを見るや椅子から飛び降り、脱兎のごとく診察室から逃げ出した。

齢にして幼稚園に上がるかどうかの頃だったから、もちろんすぐに取り押さえられ

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