村林正次
アフターコロナの行方を探る中で国内の半角とともに国際的な地政学上の変化や新たな課題への取組も反映した「国のカタチ」を明確にすることが重要です。多様な分野・知見を集めて皆さん方と議論し、提言できればと思います。
様々な事象を議論したり、計画を立てる際に関係者の基本的な認識が異なると話が進まず、まとまりませんし相互理解が出来ません。もちろん、個々の価値観の違いは尊重する飛鳥がありますが基本的な知見が異なると話になりません。日常的な会話の中でとやかく言う必要は毛頭ありませんが国のカタチや町のあり方などを議論する際にはそうはいきません。 ここでは定説として流布してもので通説でしかないもの、すなわち、「日本はこうだよね。だからダメなんだ 等と言われがちなこと」について取り上げたいと思います。
2020年4月6日に発令された緊急事態宣言が5月6日の延長を経て、5月25日に解除されましたが、その後、2021年1月に第二回宣言が一都三県で出されて4月末には第三回宣言が出され(対象地域も徐々に拡大)、さらに6月20日まで延長されます。昨年末にはある程度収束し、延期されたオリンピックは余裕をもって開催されると期待していました。 この状況の中で「コロナ禍」収束後の「社会像を再構築する」ことが重要な課題と考えられます。 昨年、一旦「アフターコロナの行方」を仲間とまとめましたが、状況は変わりましたので再考が必要です。 予断は許せませんが「今年中にコロナ禍が収束する」と考えると、まさに改めて「アフターコロナの行方」を「見据えなくてはならないタイミングは今でしょ!」だと思われます。 非常に多岐に亘り、大きなテーマですので皆様方のご意見などもいただきながら進めたいと思います。
住宅やオフィスは最も基本的な都市機能であり、生活に根付いているものです。不動産業としても重要な位置を占めますが意外と正確な情報が伝わっていません。特に住宅は多面的な視点で取組み、オフィスについても初期から需給等を把握分析してきました。 住宅は「住宅が資産になる日「(プラチナ出版)でこれまでの住宅政策と今後の資資産化へのシナリオを、オフィスは初めて多様なオフィスの状態を「オフィス白書」(ぎょうせい)としてまとめ、この間多様な媒体で発信してきました。 業界人とともに一般の生活者にも理解していただきたい内容ですので是非ご覧ください。
社会の個人や企業活動及び国際的な地位の総合的な成果が不動産価値として反映・集約されます。「不動産」は狭義の「不動産」(物件の仲介や敷地単位の建設等)からが広義の不動産(関連する諸制度や金融面も含めたあらゆる社会活動等)に及びます。従って、いわゆる不動産関連業界以外のあらゆる業界が関与することになありますし、国や自治体の政府の関与も大きなものがあります。そして、長期的な視点が不可欠であり、特に成熟時代に入った現在、数十年先を見通して考えることが重要です。 本マガジンでそのすべてを包含することは適いませんが出来るだけ広い視点で不動産をめぐる話題をまとめてみたいと思いますし、皆様の多様な分野からのご意見をいただきたいと思います。
Ⅰ ウクライナ終戦とロシアの構造的変革による民主・資本主義国への再生 ウクライナ侵略後すでに一か月を経過し、ロシアの思惑がくずれつつあり、硬直状況になりつつあります。 また、終戦に向けての両国の交渉の土俵も少しではありますがや歩み寄りが見えてきました。 本来当該問題は両国間に留まらず世界の民主主義の存亡にかかわるとして本来はNATOそして米国さらには日本の総力を挙げた支援が必要ですがロシアとの本格的な戦争は第三次大戦に向かう可能性もあるため及び腰です。その足元を見られ
■はじめに 2022年もすでに2月に入りました。オミクロン株がまだまだ猛威を振るっている状況ですのでなかなか新たな政策に手が付きにくいのですがウクライナ侵攻も現実のものとなり、改めて「日本のカタチ」について今年最初のコメントをしてみたいと思います。 以前の投稿の重複も一部ありますが少し違う切り口で新年に当たって改めて主要事項を簡単にまとめてみました。 Ⅰ「過去と現在の認識」とⅡ「日本のカタチ:ウクライナ侵攻も踏まえた新時代への提言等」の二部構成となっていまうす。 昨年
国際的に差別が大きな問題となって久しいですがその度に日本でも差別があるから他人事ではないと海外への問題視から国内向けの問題提起になることが多いが果たしてそうなのでしょうか? ■差別と包容力 差別の定義は意外と難しいようですが一般的には「特定の社会集団のメンバーであることを背景に正当な理由なく人々を不当に何らかの形の排除または拒絶を伴う行為。」と言えると思います。いろいろなカタチの差別がありますがその中でも最も重大な差別は人種差別ですが「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関す
コロナ禍での同調圧力? コロナ禍において様々な行動制約が行われました。マスク着用やソーシャルディスタンス、コンサートやスポーツ観戦等の入場者数に制限等がありました。 国外そして国内からもコロナ感染の重要な防備策としてのマスクは当初は無効であり、意味が無いと喧伝されましたがその後、世界的に必要性が認知されました。しかし、他国ではマスクへの抵抗が大きく、政府による強制・義務化にもかかわらず装着が不十分です。 一方、我が国では従来から一般の風邪等においてもマスクは普通なので大き
国土のカタチのひとつに自治制度の問題があります。 ・総選挙からの示唆 先日の総選挙で維新の会が躍進しましたが大阪では最強の勢いです。しかし、大坂維新の会はこれまで、会の最も重要な政策である「大阪都構想」を提唱し、2度(2015年、2020年)の住民投票にて否決されていますが、人気は衰えず維持されています。 このような自治体の制度自体が市民の話題になったのは珍しいことですが、この議論は大阪だけではなく全国的な重要な課題です。 現時点では日本全体は47都道府県、1,71
総選挙が近づき、自民党の公約(下記参照)が公表されましたので、これを横目で見ながら「日本のカタチ」に関する個々の課題を取り上げたいと思います。(野党も出していますが問題にならないので触れません)https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/pdf/pamphlet/20211011_pamphlet.pdf 自民党の公約はタイトルには反映されていない多くの事項が含まれていますね。キーワードの一つである「成長も分配も」は
仰々しいタイトルですが日本がいつまでも放置できない、取り組まなければならないテーマです。 自立に向けた自国のカタチを再構築すると同時に国際社会の再構築への眼を向けるべき時期だと思います。これにより日本の評価が高まり、国土の資産価値も上昇します。 世界レベルのコロナ禍パンデミックそしてアフガン政権の崩壊等は国際秩序再構築の大きなきっかけになると思われます。 いうまでもなく日本は戦後ずっと敗戦国として米国の傘下に留まってきました。これまで多くの議論はありましたが基本的に
住宅困難者への支援は従前より大きな問題でしたが、コロナ禍ではさらに深刻になっています。これを機会に本格的に住宅困難者対策を講ずることが日本社会の安定性に重要だと思われます。 ■はじめに 我が国の格差が問題視されています。かつて標榜された「一億総中流」が幻想だと指摘する向きも多くなりました。確かに所得格差がありますがすべて平等で平準化した社会が良いわけでもありませんし、実現不可能でしょう。いろいろな意味で格差はいつの世でも存在しますので少しでもそれを是正・緩和することが重要に
■まえがき かなり以前から温泉街の存続・再生は問題になっていました。多くの温泉施設が老朽化し、経営マネジメントも旧態依然としている等、由緒ある旅館の廃業や温泉街自体の衰退が見られました。私も若いころから温泉が好きで各地に出かけましたが当時でも温泉は宿そして浴場もほぼ古びていて、清潔でキレイというものは少なかったものです。この古びれた状況を風情があって良いという意見もありますが若い世代にも外国人にも受けないでしょうね。一方で高級旅館も各地にありますがそれらはあまりに高価ですので
リバースモーゲージが改めて話題になっています。 住宅を担保にした融資制度ですが単なる融資制度・商品ではなく、住宅の資産化やまちづくりなどにも大いに関連しますので、マガジン「アフターコロナの行方」に経緯・現状・行方について投稿しましたが、ここでは住宅の資産価値を含めて、リバーシモーゲージの全体像を下記の構成でまとめてみました。本文は下記のPDFファイルをご覧ください。 ■リバースモーゲージ概論 ーリバーシモーゲージと住宅の資産価値ー Ⅰ.住宅の価値とリバースモーゲージ
リバースモーゲージが改めて話題になっています。住宅を担保にした融資制度ですが単なる融資制度・商品ではなく、住宅の資産化やまちづくりなどにも大いに関連しますので、少々長めですがこのマガジンに投稿します。不動産、金融関係の方々には周知のことが多いかもしれませんが多くの分野の方に理解していただきたいと思います。 本当稿は筆者が㈱価値総合研究所所属時(2016年)に執筆した「リバーシモーゲージ再考」(土地総合研究 第24巻第3号2016年)に修正・加筆したものです。 また、
前回は無観客開催を批判しましたが、その後、様々な競技が開始されて多くの人々が応援しています。 メディアによると国民の大半が開催に反対であり、関心が無いとのことでしたが連日ほとんどのTV局は何故かオリパラ番組を中心に放映しており、視聴率も高いようです。 当初の趣旨に沿ってオリパラ番組から撤退する局があって良いのですが結局「どうせやるだろうからいくら反対しても大丈夫」との姿勢でオリパラ中止キャンペーンを政府非難に使いました。海外メディアは直接取材せずに日本のメディアを見て報
国のカタチを考えるあたっては幅広い視点が必要です。文化面も重要なテーマですが非常に深いものです。その観点から小さな話題ですが安定した社会の素晴らしさを担う一般国民の役割が重要です。 ■日本文化と後継者 改めて日本文化の担い手は誰かを考えてみました。 日本文化といえば何百年も続いている伝統的な文化が思い浮かびますが非常に多くあります。 例えば、日本刀は日本を代表する技術であり、芸術でもあります。明治時代の廃刀令以降(江戸時代もすで体面だけの象徴でしたが)、実用面では全
■無観客開催オリンピックはそれでいいのか? オリンピックの開催方式が揺れに揺れて直前に、しかも、無観客と決定されました。 コロナの感染者数が低減せず、むしろ、上昇に転じたことから感染緊急宣言が発令されましたが、その中での「無観客開催」です。これには賛同・反対の両方の意見が出されました。 私は「適切な対策を講じた制限付きの有観客開催」だと思っています。 コロナ禍の状況についてはメディアでは十分な情報が提供されないまま、多くの方々が議論をしてきていますがコロナやワクチ
■市長の誘致容認からの動き 2013年12月5日に自民・維新・生活の党により衆議院に「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法案」(カジノ解禁法案)が提出されてから国民的議論になりました。 その後多くの自治体でカジノ導入の検討がなされていますが横浜市は都市整備局に「IR推進課」を設置し、二段階のRFC/RFP(Request for Concept/ Request forProposal)方式を採用して2019年1月にRCF(Request for Concept)を実
■はじめに カジノ法案が成立して5年以上が経過しました(統合型リゾート(IR)整備推進法案(通称「カジノ法案」:特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案)が2016年12月に、実施法(特定複合観光施設区域整備法案)、ギャンブル等依存症対策基本法が2018年7月に成立)。 法案が出される前から賛否入り混じって議論は続いていましたし法案審議中は日本中で話題になり、論争になりましたが成立後はいくつかのカジノ導入自治体が出てきたものの、今やほとんど話題にはなりません。 コロ