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【海士町】いっぱいあって全然絞れてなくて今も悩んでる人
海士町イン旅ュー2024夏はっじまるよ~🌊
今回ご参加いただいたのは ちなつ さんです!
現在:毎日は楽しいけれど、どこか非日常な感じがあるのかもしれない。
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ゆいぴ:
ちなつさんは今何をしている人でしょうか?
ちなつ:
今は海士町で暮らしと仕事をしています。
ゆいぴ:
仕事について教えていただけますか?
ちなつ:
教育委員会の伝承教育係で、海士町史の編纂と島本(海士町の資料集)の撮影のお仕事をいただきつつ、イベントを1つ企画しています。
ゆいぴ:
どうですか?お仕事やってみて。
ちなつ:
元々民俗学を勉強してて民俗学を仕事にしたいと思って職場を選んだので、内容の解像度が上がった気がしています。
「伝承」や「伝統文化」を仕事にした時の具体的な内容が知れたという感じです。働いている場所が役場なので、特に自治体として文化を繋ぐ際の働きを知ることができました。
今の仕事は民俗学と全く一緒とは思わないんですが、こういう仕事をしてる人たちがいるんだなっていうのを実感を持って分かった。
ゆいぴ:
そのお仕事をしてるときはどんな気持ちですか?
ちなつ:
部屋にいる時間が長いんですけど、そのときはあんまり私は性に合わないなって思ってて。島体験生の仲間と一緒に今イベントを企画してて、そのことについて考える時間とかは割と楽しいです。
ゆいぴ:
性に合わないってのはなんでです?
ちなつ:
島に来て、私は人と喋ることがリフレッシュになるんだということを知りました。職場は、自分から話しかけなければ雑談がほぼない環境なので、それが窮屈だなと感じています。もうちょっと自由な、いろんな好きなところで仕事ができたらいいなとか。でも、仕事で本を読むついでに図書館に行くこともあって、めちゃくちゃ好きな図書館なのでリフレッシュになっています。
ゆいぴ:
ちなみにそのお仕事はいつからやってるんですか?
ちなつ:
7月に来島して9月20日までなので、2ヶ月ぐらい。
ゆいぴ:
それは期間が決まっているんですかね?
ちなつ:
はい。海士町には島留学っていうのと島体験っていうプログラムがあって、私は島体験っていうので来てるので3ヶ月間のプログラムです。
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ゆいぴ:
生活についても聞きたいんですけど、海士町での生活はどうですか?
ちなつ:
すごい豊かだなって思います。私が住んでる地区は割と港から離れている宇受賀ってとこなんですが。そこはもう一番近い商店で自転車で5分ぐらい離れてるところで、民家と田んぼと森と海しかない場所で、すごいのどかな場所なのが一ついいなって思ってるところ。だからこそご近所さん付き合いもすごい多いので、近所のおじいちゃんが遊びに来てくれたりとか、お野菜とかお魚もらって食べて、それでちょっとお返ししたらまたもらってみたいな。そういうやり取りはめちゃくちゃいいなって思います。
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ゆいぴ:
ご近所付き合いとか、そのやり取りの何がいいんですかね?
ちなつ:
何がいいんだろう。今までご近所付き合いしなくても生きていける環境だったけど、こっちではやっぱり新しい人が自分の地域にやってきたら、どんな人か気になるのは当たり前だなって私でも思うので。支援みたいなところから、関係性が広がっていくっていうのは新鮮な気がします。あとは生活面で言ったら、シェアハウスで今までの1ヶ月ぐらいは5人で生活してて。ちょうど昨日2人追加で今7人になって。5人で生活してるときから食事はずっと一緒に作ってて、共益費を出してみんなで食材買って、作れる人が作るみたいな感じでやってるので。料理のレパートリーも自分では思いつかないようなものがあったりとか、量もたくさんとか、クオリティも高かったりして、もうめちゃくちゃご飯が美味しいと思って。幸せですね。
ゆいぴ:
シェアハウスはご飯が美味しい以外にはどうですか?
ちなつ:
どうだろうな。シェアハウスによると思うんですけど、私のシェアハウスは帰ってきたら誰かしらもう帰ってる子がいて。ただいまーって言って入って、そしたらみんなリビングにいて、出て行くときはいってきまーすみたいな。そのやり取りは家族みたいで温かくていいなって、好きだなって思います。シェアハウスが、っていうより私のシェアハウスが良いのかな。
ゆいぴ:
個人的な疑問なんですけど。島体験に応募するタイミングで、自分の住むところはシェアハウスっていうのはもう決まってるんですか?
ちなつ:
決まってます。島留学生は1年で、1年の人たちは100人ぐらいいて。私達は3ヶ月ごとに25人で、私達が帰ったら新しい25人がやってくるみたいな感じなんですけど。その中で事務局がマッチングしてくれてる。基本的には3人とかのシェアハウスが多くて、私のところともう一つのところが5人。
ゆいぴ:
そもそも島体験自体を知ったきっかけは?
ちなつ:
行く決め手になったのは、去年の10月に私の友達が行ってて。去年の5月に出会った子と1年越しで再会したときに、実はあの半年後に行ってたんだよねと話を聞いて。私は大学を卒業して4月5月6月はフリーだったので、何か打ち込めることが欲しいなって思ってて。その時に聞いた3ヶ月の島体験は、ちょうどいい!と思って行こうって決めました。でも存在自体は、大学の先生が海士町に繋がってたりもしてたので、「ないものはない」っていうキャッチフレーズはめちゃくちゃ聞いたことがあったりしました。
ゆいぴ:
島体験でここに来ることに対してはどんな気持ちでした?
ちなつ:
特に何も思ってなくて。3ヶ月だし、とそんなに大きくは構えてなかった。
3ヶ月だからこそ構えないでも行ける。2ヶ月違うとこ行ってたことがあったので、その経験もあるから。それぐらいの期間離れるだけかーみたいな感じで気楽にっていうか。そんなに深く考えてなくて。家族に言ったのも1週間前とかだったので。それよりかは、目の前のやるべきことに追われてついにもう行く日がやってきたみたいな感じでした。シェアハウスはどうなるんだろう?とはちょっと思ってたんですが。
ゆいぴ:
どうなるんだろうって?
ちなつ:
お金のシェアっていうか、やりくりとか。ハウスルールとかも真っ白な状態で渡されるので、どうやってそんな初対面の、会って数時間の人と決めてくんだろうって思ってたんですけど。それはでも着いてすぐに話したら結構すんなり決まったので。不安とかは特になかった。
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ゆいぴ:
暮らしとか仕事とかシェアハウスとか、島体験に来たってこと全部ひっくるめてどうですか?
ちなつ:
難しい質問(笑)なんだろうな。今まで自分が触れてこなかった世界に触れられている感じ。でもなんでかわからないけど、ずっとここにはいないなっていう気持ちがあるので、延長する子もいるんですけど私は延長はしない。毎日の生活は楽しいけど、どこか非日常な感じはあるのかもしれないです。
ゆいぴ:
非日常感ってどういうときに感じます?
ちなつ:
「3ヶ月だから」というリミットを設けて頑張っている時。仕事でイベントを企画しないといけなくて、でも1人で企画するのは苦手だと思ったので仲間と一緒にやってるんですが、それに対して、今のままだとまだ自分は頑張れていない気がしています。この3ヶ月の間に何かしらやらなきゃいけない、みたいなのを自分に課していて。普段の生活をしてたらそう考えることってあんまりない気がするから、それは決められた枠内で生活してるから起こることなのかなって。
ゆいぴ:
ずっとここにはいないな、っていうのはなんでですか?
ちなつ:
めっちゃ好きだから、めっちゃ好きっていうか普通に良いところだなって思うから、また戻ってきたいなとは思うんですけど。もう少しいろいろな世界とか見てみたい。いろんな人に出会いたいなって思ってる。去年ブラジルに2ヶ月行ってたんですけど、そのときはめちゃくちゃ戻りたいって帰る間際からずっと言ってて、今でも思ってるんですけど。その違いが何なのかがちょっとまだ言語化できてなくて、それを帰るまでに言語化したいなと思います。
去年は大学4年生で、夏休みの期間だけブラジルに行ってたので、卒業したら必ず戻ってくると現地の人に言いながら帰国しました。でもよく考えたら、何も目的を持たずに戻るのはなーって思ってまだ戻ってないんですけど。海士町では、その時とはまた違う気持ちです。
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ゆいぴ:
なるほど。質問をちょっと変えて、何か趣味ってあります?
ちなつ:
趣味はないタイプです。趣味って一番難しい質問だなって思ってて、あんまり家にいることとかはなくて、外に行って予定を詰め込んでる感じなので。強いて言うなら本を読む時間とか、友達に会う時間とかは好きだな。
ゆいぴ:
本を読むときは1人じゃないですか。でも友達と会う時間も好き?
ちなつ:
そのバランスが私的にはめちゃくちゃ大事で。自分で自分のことを内省する時間と、友達と会って喋ってリフレッシュする時間みたいなのはバランスを取るように意識はしてます。地元にいるときはあんまり意識してなかったっていうか、予定を詰めるタイプだったので1週間が連続に過ぎて区切りを打つことはなかったです。でもこっちだと、仕事が月曜日から始まるっていうリズムがあるので、土日の間にモヤモヤとか疲れとかをスッキリさせておかなきゃなみたいな気持ちがあって。そうすると自分はどうしたらすっきりするんだろうって考えて、自分の部屋で静かに本読んでみたりとか、海行ってみたりとかするんですけど。それでもスッキリしないときは、会いたい友達とかに会って話すとリフレッシュするっていうのに最近気づきました。
ゆいぴ:
そのバランスの大事さに気づいたきっかけってありました?
ちなつ:
なんとなくずっと、自分はそのバランスが大事だって大学生のときから思ってて。だけど結構忙しい生活を送ってたので、忙しいっていうのは外に出たり人に関わったりすることが多い生活。あんまり1人でいる時間を作る余裕はなくて。一方で大学卒業してゆっくりする時間は増えたけど、それだと物足りなくて、みたいな。それを融合したらちょうどいいかもみたいな感じです。
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ゆいぴ:
ふうん。じゃあ自分の性格ってどんな性格だと思いますか?
ちなつ:
難しいな。よく友達に言われるのは、初対面は真面目で意外と中はそうでもなかった、って言われますね。自分では真面目な感じで見られてるんだろうなって思ってます。人のことを気にしがちな一面もあると思います。
ゆいぴ:
人の何を気にしがち?
ちなつ:
この人は何を考えてるんだろうとか。私の言動に対して、自分がどう思うかよりもどう見られてるんだろうとか。あとは〇〇のためにどう動いたらいいのかなとか、私がどう動いたらいいかと思うっていうよりは、相手軸で考えてることが多い。
ゆいぴ:
友達に初対面では真面目で中はそうでもないって言われることについてはどう思います?
ちなつ:
その通りだよな、みたいな。でも第一印象が固い人だと思われがちなので、そこはもうちょっと柔らかくできる、内面とのギャップを減らしたいなとは昔から思ってます。
ゆいぴ:
ギャップが良いって言う人もいるけど、その差は埋めたいと思うんですね。
ちなつ:
思います。
ゆいぴ:
なんでですか?
ちなつ:
島に来て今の職場に配属されてから、上司に「緊張してないでしょ?」「緊張してなさそうだし1人で何でもできそう」って言われて(笑)でも本心は、めちゃくちゃ緊張してるからこその無表情でした。そういうとこが伝わりにくいのは損だなって思う。あとはプライベートだとワイワイやってるけど、人の目を気にしちゃう場面や、まだ打ち解けてない場所とか、その人の中に何かしらのルールがありそうな時は、この人どう考えてるんだろうってめちゃくちゃ考えちゃうので。そんときは真面目モードがスイッチオンになるから。そうすると自分の素の部分とか、自分がのびのびできるスイッチをオフにしちゃうので。それは自分的にも相手的にもそんなに良くないことだなーって。だからその差は減らしたいな。
過去:頑張った先にどんな選択肢があるのかっていうのはあんまり知らない。
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ゆいぴ:
小さいとき、子供の頃ってどんな子供でしたか?
ちなつ:
全然覚えてなくて。ちっちゃいからこうだったよね、私こうだったんだよねって話す友達の話とか聞いても「すごいね。よく覚えてるね」って言うことが多いんですが、私はよく覚えてない。
でもこっちに来て思い出したのが、習字とか工作とかが授業であったときのエピソードはめちゃくちゃ覚えてるなって思って。小中高の話なんですけど、硬筆とか毛筆とかはもうとことんこだわりたかったので、その授業の時間が終わっても、放課後とか昼休みに先生に付き合ってもらって作品を完成させたりとか。あとは、絵描いたり作品を作ったりする時も、めちゃくちゃこだわる。最後までこだわるので、先生が「あなたは期限に遅れるけどこだわってるからいいよ」みたいな感じで認めてくれていました。
ゆいぴ:
全然小さいときのこと覚えてないって言ってましたけど、今思い出せる限りで最古の記憶ってどこなんですか?
ちなつ:
自分の記憶なのか写真を見た記憶なのかがわかんなくて。
幼稚園のときに、たぶん部屋に入りたくなくて。副園長先生ともう1人部屋に入りたくない子と一緒に、竹やぶがあったんですけど、そこに座ってたのはなんとなく覚えてます。
ゆいぴ:
へえ。そこだけ?その場面だけですか?
ちなつ:
そこだけ(笑)部屋の中の記憶とか遊んでる記憶とかあんまないですね。写真見てるからこういうふうに遊んでたなーみたいなのはイメージとしてあるけど、写真を見ないで覚えてるのはそれぐらい。
ゆいぴ:
なんでそれだけ覚えてるんですかね?印象的なことでした?
ちなつ:
わかんない。でもめちゃくちゃ温かい空間だったんだろうなっていうのは今でも思います。
ゆいぴ:
小学校のときの記憶はあります?
ちなつ:
小学校は1年生のとき、入学式のときに、同じように入学式に向かう子が同じ電車の席に乗っていて、「同じクラスだね」「同じ最寄りだね」と話しました。そこからその子と仲良くなったなっていう記憶。学校の最寄りで降りることは私も分かっているのに、その子が「もう次降りるよ」とわざわざ言ってきたこととかは覚えてます。2年生もその子と同じクラスで、帰り道に電車の窓に映る景色で面白い建物があったら、その建物に名前をつけて、早く言えた方が勝ちっていうゲームを毎日やっていたのは覚えてます。
あとは3年生になると、担任の先生の意向で、青空コンサートみたいなのをやってて。何か披露したいものがある人は、ベランダで昼休みの時間に披露してたんですけど。そこで一人のクラスメイトがバイオリン弾いてたのがめちゃくちゃ綺麗だなって、いいなあって思って。それをずっと思い続けて、小5で部活でバイオリン始めました。そのときの記憶はなんとなくあります。あとは友達がバレエ踊ってたなーとか。
こんなもの作ったなとか、これ作ってるときにここにこだわったなとかって結構覚えてます。例えば、授業で詩集を作って、その背景は自分で色塗りするんですけど。そこでなぜか私はチューリップを描いて、そのチューリップをめちゃくちゃ図鑑を見ながら花びらにこだわった、とかは覚えてるし。習字とかでもここの「しんにょう」難しかったなとか。なぜか覚えてますね。
ゆいぴ:
そのこだわりってどこから生まれたんですか?
ちなつ:
昔からこだわりが強い子だったみたいな感じでは聞いてます。塗り絵するときも一つの枠を何十色にも塗るみたいな感じとか、細かく集中する作業が好きだったのかな。
ゆいぴ:
そのこだわりは、今はどうです?
ちなつ:
今はあんまり発揮する場面がなくなった気がしてて。ここ数十年、何かに追われてる感じがずっとしていて、一つのことに集中してるときでも周りが気になったりとか、自分がゆっくりなペースでやってることに対して、このままやってても置いてかれるじゃないけど…遅れをとってしまうんじゃないかみたいなのをなんとなく感じるから。じっくり集中するっていうよりかは、いろいろ手を出すみたいな性格に変わった。でも集中するのも好きは好きだと思う。あんまり機会がないだけで。
ゆいぴ:
中学はどうでしたか?何かやってたことでもいいし印象的な思い出でもいいし。
ちなつ:
中学は学級委員とかやってたかな。あ、中2のときにハワイ研修に行ったんですけど、帰ってきてから「もう私は海外に行かない」って宣言したんですよね友達に。その宣言したことはめちゃくちゃ覚えてるし、友達も覚えてるんですけど。その翌々年ぐらいに南アフリカに行く研修があって、その研修にはちゃんと行ってるので(笑)何を思って、どんな心変わりがあったのかは自分でも気になります。
ゆいぴ:
ハワイで何があったんですか?
ちなつ:
覚えてないです。言った理由は全く覚えてないし、今では楽しかった思い出しか記憶にない。何がそんなに嫌だったんだろうって気はします。でも友達に言ったのだけは覚えてる。
ゆいぴ:
ハワイ研修の中身は覚えてるんですか?
ちなつ:
覚えてます。ここ行ったなとか、朝ご飯これだったなとか、向こうの学校の子とキャンプ行ったときに、こういうふうに面白かったなとか。めっちゃみんな笑ってたなとか。そういうのは鮮明に覚えてる気がします。
ゆいぴ:
何が一番印象的でした?ハワイに行ったときは。
ちなつ:
なんだろうな。結構どれも印象的ですけど…。1個には絞りきれないですね。ホームステイした子じゃないけど、ハワイで仲良くなった日系人の子が毎年日本に遊びに来ていたので、高校ぐらいまで毎年会っていました。
ゆいぴ:
ちなみに部活とか、他にやってたことってありますか?
ちなつ:
部活は小5から高3までずっとオーケストラ部でバイオリンをやってました。大学でもやってました。
色々やる人になったのは中学からだと思ってて。中1で仲良くなった、今でも会ったり話したりする子は、同じ部活で成績も同じぐらいだし、考えてることとか興味あるものも結構似ていて、常にその子に刺激をもらって生活してました。中学になってから学級委員や実行委員もやるようになりました。やりたいことは何でもやる正確になったのは、中学ぐらいからな気がしますね。
ゆいぴ:
中学卒業して高校に入ってからはどうでした?
ちなつ:
私の学校特殊で、小1から小4までと、小5から中2までと、それ以上の中3から高3まででそれぞれ校舎が分かれてて。小5になると急に一番下の学年になって中2がそのまとめ役。中3になるとまた下になって高3がまとめ役。
なので、あんまり高校に上がるっていうタイミングは意識してなかった気がします。中3から高3はやってることも結構一緒で、国際的な活動もよくやってたし。例えば、海外からの交換留学生が多い学校だったのでホームステイ受け入れたりとか、その子たちが来たときの歓迎会の企画とか。あとは模擬国連みたいなのにちょっと手を伸ばしたときもあったし。あと高1のときに、南アフリカに国際会議みたいなので行って、世界50ヶ国ぐらいの高校生が集まる会議とかに参加したりもしてた。だからいろんな人と出会いたいとか、いろんな国に行ってみたいみたいな気持ちはそのときからあった気がします。
ゆいぴ:
へえ。結構グローバルというか、そういう学校だったんですね。
ちなつ:
そうですね。
ゆいぴ:
それって一貫校?
ちなつ:
一貫校。幼稚園から大学まで。私は小学校から大学までそこだったので。
ゆいぴ:
世間一般で言う大学進学のときはどうでした?大学生になった実感はありました?
ちなつ:
入試のとき、一応外部受験したので、大学生になるっていうのは意識してて。でもそのときに「ここめっちゃ行きたい」みたいな気持ちがなかったので、なあなあに受験をして結局内部進学みたいな感じになったので。最初の方は自分に対する後ろめたさがちょっとあった気がします。みんな結構良い大学行ったりとかしてる子が多かったり。あとは自分が受験に対してめちゃくちゃ熱を入れて頑張れなかったのは引きずってた気もします。
ゆいぴ:
受験に熱を入れなかったなっていうのは、自分で思い当たる理由ってあります?
ちなつ:
結構そういう場面よくあるなと思ってて。何か一個決めて頑張ってみればいいのに、頑張ってる途中で違うなって思ったら違う道を選んでしまいます。そうすると頑張って掴んだっていうよりは巡り合って訪れた機会みたいなことが多いので、頑張った感みたいなのは得られてない。
海士町に来たのも、内定を蹴って。去年内定貰ってたんですけど、なんかここの会社しっくりこないなみたいな。そんなとこで働くぐらいだったら自分で好きなことをして、不安定かもしれないけど好きなことして過ごした方がいいなって思ったから内定蹴って紆余曲折あって海士町に来たみたいな感じとか。就活でもうちょっと頑張ってたら違ったかもしれない。けど、自分が内部進学で進んだ大学も好きだったので、行ってよかったなとは思う。ただ、頑張った先にどんな選択肢があるのかっていうのはあんまり知らない。
ゆいぴ:
そのときの巡り合わせで選択し続けるっていうことに対して、自分自身はどう思ってますか?
ちなつ:
めっちゃこれいいって思ったとき、ときめいたとき、心惹かれたときみたいなのをちゃんとキャッチできるアンテナは持っておきたいなとは思ってて。その感性みたいなのも、もうちょっと研ぎ澄ませたいなっていうのは思ってます。そういう生き方をすることに関しては否定的ではないです。
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ゆいぴ:
なるほど。ちなみに地元ってどちらなんですか?
ちなつ:
東京です。なので海外の人の異文化と触れ合う機会はあったんですけど、こっちに来てシェアハウスとか島体験生とかと接してみて、日本でこんなに異文化があるんだってことを初めて知りました。東京の世界しか知らなかったから。東京の見られ方も海外の人から見られるのとは違う。海外の人は「日本ってすごいね」ってポジティブに捉えているけど、日本人と東京の話をすると「あー、東京ね」とあまり良くない印象を持たれている気がする。日本人の方が東京に対する偏見を持ってる気がしてて。東京なんてビルしかない、自然はないみたいな。私東京って言ってもテレビが家になかったりとか、病院行かないで自然療法で治すとか、結構自然派な家だったので。そういうのを話すと「東京でもそんな人いるの?」と。東京っていう枠組みで語られるのは、新鮮な感覚っていうか、初めて知りました。
ゆいぴ:
地元東京でご家族にどう育てられたと思いますか?
ちなつ:
どうっていうのは、もうちょっと詳しく…。
ゆいぴ:
どう?をどう捉えるかも、質問の意味としてあります。
ちなつ:
そうですね、通っていた学校自然に溢れていて、牛がいたり畑や田んぼがあったり。小さい頃からその辺に生えてる木の実とか食べて暮らす学校生活を送ってたので、それが日常。自然と近い関係のある生活をしてたのかなって思います。親もそれが当たり前の感性でした。
島に来て、やっぱり東京が好きだと思いました。自然に囲まれて育ったからこそ、東京にいても自分の好きな暮らしができる。そして、東京だからこそ、人の活発さだったりとか面白いものが集まってたりする。それをいいなと思う感性も育ちました。選び取れるっていう意味では、東京は良い場所です。
未来:生き生きとしてたいなあと思います。
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ゆいぴ:
この先、近い未来から遠い未来、5年10年さらに20年30年先まで、最後にちなつさんが死んでしまうところまで考えたときに、未来に対してどういうイメージを持っていますか?
ちなつ:
自分の人生に対して、なんか未来は明るいなっていうのは常に思ってます。周りの状況とか周りの人の考えとかを聞くと、地球や自然というキーワードを意識する人が増えているように思うので、そういうみんなの感性が繋がっていったらさらに楽しく、自然と人間が調和したような世界ができていくんじゃないかなって思います。自分もそこに力を貸せるような生き方とか仕事の仕方とかができたらいいなって思ったりします。
ゆいぴ:
何か具体的にやりたいこととかチャレンジしたいこととかってあるんですか?
ちなつ:
いっぱいあって絞れてなくて、今も悩んでます。暮らしの面で言ったら、こっち来て思ったのは、田んぼがある場所で暮らして、自分が食べる分の食料は自分で賄えるようになりたいなーって思う。
仕事面では、まず一つ目は、女性の産む力を大切にしたお産に興味があって出産に関わる人になりたいっていうのはずっとなんとなく思ってます。助産師ではなく、ドゥーラという職業が南米やアメリカであって、それは助産師っていうよりお医者さんとか助産師とかと出産する人を繋いで、常に伴走していく人なんですけど。そういう職業でもいいのかなって思ってたりもします。
あともう一方の軸は教育で、ずっと家庭教師をやってるので。家庭教師をやり始めたのが高3の2月の時からこの職業は天職だなって思って。めちゃくちゃ好きで。今でも副業みたいな感じで細々と続けてて。なので、これはどんな仕事に就いたとしても続けたいなって思う。
あとシュタイナー教育を勉強してたので、シュタイナー学校の先生になることも視野の一つではある。ただ、9年間先生が変わらないので、今のところ9年間自分の人生を捧げる覚悟はない。いずれは、自分がお世話になった母校に何らかの形で戻りたいです。大学教員か、小中高の先生か、事務なのかは、まだ全然決めてはないんですが、何か還元はしたいなって感じ。
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ゆいぴ:
じゃあやりたいことじゃなくて、自分がどういう気持ちでいたいか。近い未来でも遠い未来でもいいですけど、どういう自分でありたいか。そういうのはありますか?
ちなつ:
生き生きとしてたいなーって思います。あとは自分の感性をもうちょっと、ときめくものとか美しいなって思うものとかの感度を上げて、それをちゃんとアウトプットできる人になりたい。それは人としてのあり方みたいな部分もそうなのかもしれないし、仕事で取り組む内容もそうかもしんないし、言葉選びとかもそうかもしれないですが、なんだかまだまだだなみたいな感じがします。
ゆいぴ:
生き生きとしていたいっていうのはなんで?
ちなつ:
感性の話と繋がる気がしているんですが、自分にしか感じられない、自分だからこそ感じることは人それぞれにあって、自分だから思えることもある。「こうしなければならないから」ではなくて、自分が感じたものとか思ったこととかを形に、ちゃんとアウトプットできる人になりたい。それをした先に生き生きとした姿がある。
逆に今の仕事は本をひたすら読んでまとめるみたいなことが多くて、あんまりそこに自分の思いが乗ってない。なんかわくわくしながらできてなくて。それをもうちょっと自分なりにアレンジできるようになりたいなっていう気持ちもあるし、自分らしさが発揮できる場所に行きたいなっていう気持ちもあるし。人と話してるときと、パソコンに向かってるときの温度差が自分の中でも全然違う気がするので。その中の暗い方じゃなくて、明るい方で生きたい。
ゆいぴ:
温度差っていうのは?
ちなつ:
テンションや気持ちの温度です。
ゆいぴ:
すごい近い未来の話で、島体験を終えた後って何か決めてるんですか?
ちなつ:
決めてはないですね。だけど選択肢としては、いろんな地方に1週間単位ぐらいで行って、農業をするみたいなプログラムがあって。そのプログラムに参加して、いろんな日本の地方を知るっていうのは一つの手としてある。将来的に農業したいってなったら、そこでの経験って役立つからいいなって思ってる。
あとは気になってるパン屋さんがあって、鳥取の山奥の方に。そこのパン屋さんでインターンを募集しているので、そこで1ヶ月ぐらい働くのもありかなって思ってます。
でも東京での予定がいくつかあるので、そっちを削るのとこっちに残るのを天秤にかけたら、東京での予定の方に行きたいなって思ったので延長はしません。その合間は結構空いてるのでそこで何かできること、単発で1ヶ月とか1週間単位でできることを見つけたい。みたいな感じです。
ゆいぴ:
ちなつさんの中で、これからの海士町との付き合い方とかって何かイメージあります?
ちなつ:
帰ってきたい場所、みたいな感じ。結構こっちにも人間関係はできて、パッと思いつくのは近所のおじいちゃん。よくうちで一緒にご飯食べてる方がいらっしゃるんですけど、その方はもう来島すぐから来てくださってて。最初のきっかけが何だったかちょっと忘れちゃったんですけど。昨日もそのおじいちゃんの誕生日会を兼ねてたこ焼きパーティーしたんです。実はそのおじいちゃんって4月ぐらいに体調悪かったらしくて、いつ元気になったのかわかんないけど私達と接してるときは全然それを感じなくて。この関わりの中で元気をもらってくれてるのかなとも思うし。純粋にその人がどういうふうに暮らすのかが気になるっていうか、また会いに来てどうしてるかを確かめたいというか…。また定期的に帰ってきたいなと思ってます。
ゆいぴ:
最後に言い残したことっていうのを聞いてるんですけど。今までを振り返った上で言い残したことでもいいですし、記事を読んでる方へのメッセージでもいいし、インタビューの感想でもいいし、最後に何かありますか?
ちなつ:
インタビューの感想なんですけど、普段は考えないようなことを深くまで考えて、自分の中でも新たな発見があったので、すごいいい時間でした。特に幼少期のこととか、「なんでそう思ってたんですか?」みたいな感じでゆいぴさんが聞いてくださるおかげで、あまり今までは考えたことがなかったけど、考えてみたらなんとなく自分でも納得できる理由が出てきた気がしてて。そこは今後の人生においてもちょっと意識したい部分だなって思いました。今日言語化できたことを、今後も意識できたらいいなって思ってます。
ゆいぴ:
はい、ありがとうございます。
インタビュー実施:2027/8/21@隠岐開発総合センター2階和室
あとがき
移住とか定住とか自治体は当然のように口にするけど、する側からしてみれば人生の一大決心なわけですよ。大大大覚悟ですよ。でも海士町で行われている島体験とか大人の島留学とかってあんまりその辺は重視してないみたいで。お試し感覚で町に滞在できるシステムって画期的だなと思いました。長期間いるとね、どうしてもマイナス面って見えてきちゃうから。「帰ってきたい」と思ったり、その人の中で海士町での生活が素敵な思い出のまま残り続けるのも、心の定住と言えるかもね。
【インタビュー・編集・あとがき:ゆいぴ】
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この記事は海士町関連のインタビューです。
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