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メンタル回復だけじゃない、甘やかし成長論

自分にとことん甘い生活をはじめてから、体調が安定したような気がする。
筋トレを始めたことで体調が良くなったことは昨日書いた。


筋トレを始めてから常に自分に
キツくてもう二度とやりたくないと思う10歩手前で止める
と言い聞かせている。
痩せたいし身体も引き締めたいけれど、今の私の一番大きな目標は心も身体も健康にすること。
だから、辛いと思ったらすぐに止めるし、やる気が出ない日は楽にできるストレッチを少しだけやって終わりにする。
とりあえず明日もやろうと思えるレベルで留めておく。

同様に、筋トレを始めてから健康的な食事を摂るように心がけているが、健康を意識しすぎて食べたいものを我慢するのはやめている。食べたいものを我慢する生活をはじめたら、体重という数字に踊らされて食べるべきものも食べない生活に逆戻りしてしまう。だからお菓子の買い置きはしないものの、食べたいと思ったら買いに行く。炭水化物も朝昼晩しっかり摂る。お腹が空いていなくても1日3食同じ時間に胃に何かを入れるようにする。

そうすることでストレスない生活が実現できている。
ストレスのない生活は健康なメンタルを育んでくれる。

ただ、健康的と自分に甘い生活の両立は人間の本能的に難しいようで、唯一昼寝をしないことだけは自分に課して、昼間に眠くなった時はカフェインをとって強制的に目を覚させている。
でも、そのおかげで夜ぐっすり眠れるからそれでいい。

そんなこんなで自分に甘い生活を続けていて、ようやく読書や勉強などのインプットをする気分になれた。
これまではYouTubeをダラダラ見るくらいで、文字情報を頭に入れる感覚がなかなか掴めない日が多かったのだが、久しぶりに集中してインプットしてみようという気分になった。

せっかくやる気になったなら、自分の機嫌をとことんとって、少しでもやる気が持続する環境を
と思い、コメダ珈琲のたっぷりサイズのカフェオーレとポテサラサンドを注文。ノイキャンイヤホンをつけて久しぶりに読書と勉強をした。
ずっと読みたかったマイケル・サンデル先生のハーバード白熱教室講義録。

途中までは読んでいたが、もう一度最初から。
もちろん哲学は難しくて、健康な時でも1回読んで理解できる内容ではないから、始めて読む講義録は全然理解はできなかった。それでも、マイケル・サンデル先生が何を言わんとしているのか、その大まかな枠組みだけ読み取れたからそれで良し。
もう少し時間をおいてもう一回読んで、それでも完全な理解はできないだろうけど、裏を返せば何度でも新しい気付きに出会える素敵な本だ。
夢中になって読み進めて90分。久しぶりの読書にしては上出来な集中力だった。

そしてもちろん、勉強は大好きな地理。
中でも、高校時代に死ぬほど解いた旧センター試験形式のマーク問題。
職場から引っ張ってきた新課程の共通テスト対策集ではあるが、マーク問題は自分の中でわりかしハードルが低く、ゲーム感覚で楽しく解くことができる。

地理はある程度知識があり、全く理解できなくて手がつかない問題はほとんどないため、比較的集中しやすく、解いていて自分の出来なさに落ち込むこともない。
いざ解き始めると私の読みは当たり、久しぶりの勉強なのにものすごく集中して解くことができた。新課程の問題の傾向を掴みながら、知っている知識を取り出しつつ、間違えた問題は調べ直して正しい知識をインプットし直す。
新課程は難しい。自分が高校生の時よりも思考力が求められて、知識だけでは解くことができない。わかっていたが、改めて問題を解くとそのことを実感する。
こちらも気付いたら90分。

180分も集中力を持続することができた。
もう少し頑張ろうと思えばできたかもしれないが、これで嫌になったら本末転倒。
もう少しできるな〜くらいでやめておくことで、明日もやろうという気持ちになれる。

本当は休みの間に爆買いした歴史の新書や政経の本など、授業の引き出しを増やすためにインプットしたいことはたくさんある。
でも、はじめは自分の得意なことだけをやる。そのうち習慣付いたり、長時間の集中が当たり前にできるようになったら苦手な分野にもチャレンジする。


でもこれは、よくよく考えると生徒にも当てはまることなのかもしれない。
勤務校の生徒はどちらかというとお勉強が苦手な子ばかり。
そんな彼ら彼女らに得意不得意関係なく集中して取り組むことを強制して、できていないと叱るのは酷なことかもしれない。
勉強に苦手意識を持ったまま入学してきた生徒に、当たり前のように勉強しろと言っても、苦痛を与えているだけで効率の良い成長には繋がらないし、下手したらもっと勉強に苦手意識を持つことになるかもしれない。
どんなことでも、
まずは集中して取り組む土台を作るために、好きなことや取っ組みやすいものから始める。
それができたらしっかり褒める。
土台ができてから難しいこと、取っ組みにくいものにチャレンジしてみる。
この順番を守らないとできないのは大人も子供も同じかもしれない。だから、できないことを叱るのではなく、できるようになる方法をしっかり考えてあげないといけない。
そんなことをふと思った。
もちろん現場でそんなことをしている余裕はないかもしれないが、少なくとも私はこのことを頭の片隅から追いやってはいけないと思った。

甘やかしすぎてはいけない。
でも、厳しくしすぎてもいけない。
どんな人でも、どんなことでも、成長するための助走をしっかりつけて、できるようになるための下地を作ることが大切なのだと気付かされた。

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