UNITE 柏木

株式会社UNITEを経営しているテクニカルイラストレーター第一級技能士の柏木です。 本業は特許・意匠図面の作成に携わっております。 副業(ほぼ趣味)でレザークラフトの作家としても細々活動中です。 HP・・・https://www.ds-unit.com

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最近の記事

インドにて8(アシュラムに通う為、アパートを探す)

翌日、早速歩いてアシュラムへと向かった。 アシュラム付近ではぐっと西洋人が増えてくる。 前回も書いたが、アシュラムとは日本でいうと禅寺の道場のような意味合いだろうか。 ヨガを教える寺院も同じようにアシュラムと呼ばれる。 プーナのアシュラムはかなり近代的な施設で、瞑想、セラピー、マッサージ、音楽、芸術等々様々なカリキュラムがあり、滞在者は好きなコースを選択し、代金を払うとカリキュラムに参加が出来る。 ちょっとした大学のようなイメージだ。 様々な国から多くの旅行者がやって

    • レザーブレスレット&カードケース

      レザーブレスレットとカードケースの紹介です。 これらの作品も以前手作り市用に仕上げたもの。値の張る品は手作り市ではそうそう売れないので、手ごろな価格の商品も揃えます。 とは言え、床面の処理やコバの処理はきちっと行うので、それなりに手間はかかります。 カードケースは手作り市以外でも、欲しいと言ってくださる方もいて結構沢山作りました。 自分用にも年に1回くらいは作り直して使っています。 小物ですけど、床の処理、コバの処理は必須ですので時間はかかっております。

      • インドにて7(辛くもシュリナーガルを脱出す。)

        トレッキングから無事戻ってきたが、相変わらず内戦状態は続いており、オフィスや土産物屋はほぼクローズ。 ダル湖では行商は船で行い、郵便局も船上、偶然結婚式も見たが船の上。 湖上ではなんとか生活はできるのだが、僕は旅行者である。 そのころになると毎晩のように僕とエリックはどうしたらここから脱出できるかを話し合うようになった。 何度かホテルの従業員とエリックが遣り合っているのを見かけた。 ジープをチャーターして、チベット方面に抜けたいらしいのだが、上手く事が運ばないらしい。

        • インドにて6(馬に揺られカラコルムへ)

          ダル湖の船上ホテルには僕の他に西洋人の若いカップルと、一人旅の日本人の女性がいた。 話を聞くと日本人女性も、同じ手口で騙されてここに来たことが分かった。 僕以外は皆、1週間以上船上ホテルで足止めを食らっており、どうしたらカシミールから出られるか手探りの状態だった。 船上ホテルの家族どもは、旅行者に金を使わせることにしか興味はなく、とにかく毎日のように物売りが部屋に押しかけてきて、土産物を買わせようとする。部屋の中にまでずかずかと入りこむ厚かましさであった。 最初の数日

          特許図面業界の現状

          特許図面業界の内情はなかなか知ることは難しいと思います。 僕が見る限りでは、ちゃんとした作図技術をもつ人材は”風前の灯火”といったところでしょうか。専門学校があるわけでもなく、ある意味とても癖のあるこの業界にわざわざ首を突っ込む酔狂な若手はそうそういないでしょうし。 しっかりとした図面を描ける人材を育てるのは急務だと考えているのですが、どうしてもそれなりの時間はかかります。 特許図面の描き方的な書籍もたまーに目にしますが、特許図面のほんのサワリの解説で終わってますので、

          特許図面業界の現状

          インドにて5(戦火のシュリナーガルへ)

          10月終わりのある日、僕はカシミールの空港に降り立った。 空港は閑散として旅行者の姿はない。  はて?旅行会社の男の話では、シュリナーガルは”パラダイス”だ、とのことだった。 パラダイスにしては観光客がいない。むしろ軍人が多すぎる。 少々不安になりながらも、空港の外に出た。 約束では船上ホテルの迎えが来ているはずだ。 それらしき車を探すが、見つからない。 暫くウロウロしていると、軍人に声をかけられた。 「どうかしたのか?」 僕はホテルの名刺を出して、約束の迎えが

          インドにて5(戦火のシュリナーガルへ)

          ロングウォレット

          大学時代の先輩に頼まれて仕上げたロングウォレットです。 革の染色も自ら行っております。敢えて刷毛跡を残して、いい味がでているのではないでしょうか? なかなか渋い味わいのある財布です。売りたくない。僕が使いたい。。。 色違い。ターコイグリーンのロングウォレットも。 こちらは親戚の人に差し上げる作品です。 風水的にもお金が増えそうなお色です。

          ロングウォレット

          インドにて4(ニューデリーで罠にハマる)

          こうして数週間、日本人の二人連れの女性と2等列車やバスで旅をし、僕たちは、首都のニューデリーへやってきた。 この先はお互いに行く先が違うので、この町で彼女たちとはお別れだ。僕の目的地はまず、チベット方面だった。 チベットに直接入れないので、国境近くのラダック地方に向かう予定で国内線の航空券を探すことにした。 取り敢えずニューデリーの旅行会社をしらみつぶしに回って空席を探したのだが、どうにも見つからない。 4,5件回ってどうしたものかと旅行会社のロビーでぼんやりテレビを

          インドにて4(ニューデリーで罠にハマる)

          立体図(斜視図)の作成1

          テクニカルイラストでは必須の知識となる、斜視図作成の概略を説明したいと思います。 特許図面においては、クライアントから提供されたデータを、トレースやコピペで対応する事が多いかと思いますが、意匠図面では基本的にトレースは行わず、先に作成した6面図を使用して斜視図を作成していきます。 その際利用する図法がアイソメトリック(等角投影法)図法です。他の図法を使うこともありますが、基本は"アイソメ"です。 下図を見てください。正方形のサイコロをイメージしてください。正面図、平面図

          立体図(斜視図)の作成1

          インドにて3(カジュラホー)

          2等列車やおんぼろバスで移動を続ける中で、印象に残った場所はいくつかある。 まずは、タントラ密教の寺院群で有名なカジュラホー。結構有名な場所なので、日本人の旅行者もちらほら見かけた。 この寺院群は建物の壁一面に男女の交配像が刻まれている。タントラではSEXも悟りへの手段として用いていた。 この町では確か"レイクサイドホテル"という名の宿に滞在した。 (もう数十年前なので、記憶が曖昧ですが) オーナーが日本語に堪能で、料金も手ごろなので日本人の間で有名だった。 夜は酒

          インドにて3(カジュラホー)

          トートバッグ

          トートバッグは昔から沢山作ってきました。特にハンドバックサイズの小型のトートが好きで、プレゼント用に沢山つくりましたねー。 この黒いバックは自分用。金具を一切使わず、ベルトは差込タイプです。 キャメルのトートは手作り市に出店するために作った品。 ちょっとそこまで、というお出かけに使って欲しいなー、と思って仕立てた作品です。 もちろん総手縫いで仕上げています。 こちらは色違いの小型トート。やはり手作り市用に仕立てた品です。 もう5、6年前の作品ですが、当時はまだ革の染色に

          トートバッグ

          インドにて2

          翌日、僕たちは2等列車に乗って北へ向かった。 タージマハルで有名なアグラが目的地だが、ボンベイからは相当遠いので、途中の町に立ち寄りながら、一週間ほどかけてゆっくり到着すればいいと考えていた。 だが、インドの2等席はそれは酷い代物で、車内清掃など全くしておらず、ゴミは散らかり放題、時刻表は全く当てにならず、今自分が乗っている列車が目的地の方向に向かっているのか?いつも不安に思いながら、カチカチの座席に毎回十時間以上座り続けなければならない。 駅に停車すると、サモサ売りや

          インドにて2

          米国出願における"陰影"の話

          米国特許・意匠出願の際、図面に陰影を施すことを求められるのは、特許業界の方はご存知だと思います。 図面に陰影を施すのは、経験と、何よりセンスが必要ですし、複雑な図面だと相当な時間を要します。正直”陰影は面倒だな”と思う図面屋さんも多いでしょう。 僕は年間数十件は米国用に陰影を施す作業をするので、以前参考資料を探したことがあります。 見つけたのが、KEVIN PLINCE著 "THE ART OF THE PATENT"でした。 古今の米国特許・意匠図面を集めた本で、とくに

          米国出願における"陰影"の話

          インドにて1

          エアインディアで十数時間のフライトの後、僕は深夜のボンベイに到着した。 入国手続きを終え、両替所に並んでいると、25、6歳と思しき日本人の女性二人組に声をかけられた。 二人はヨーロッパを数週間旅した後、ちょうどボンベイに到着したとのこと。洗練されたヨーロッパに比べ、無法地帯のような深夜のインドに降り立って不安もあったのだろう、今夜の宿はどうするかと聞かれた。 僕も初めての海外でもあり、どうやって宿を探すか?彼女たち以上に不安だったので、その日は3人で宿を探すことになった

          インドにて1

          ショルダーバック&ノートブックカバー

          ショルダーバッグとノートブックカバーの紹介です。 この作品は革の染色から行ってます。スポンジ等で少しづつグラデーションを付けながら染色。非常に美しい色合いとなっております。 ショルダーバッグの”マチ”は少し面倒でしたが、”すてマチ”で作成。 パーツが出そろった状態。ここまで作るのがが大変です。 一方、こちらはノートブックカバー。デザインはほぼ同じですね。 実は初めに作ったのはブックカバーの方です。このデザインをバックに流用してみたくなり、ショルダーバッグも作成したわ

          ショルダーバック&ノートブックカバー

          テクニカルイラストの話

          僕が特許業界に入って10年目、テクニカルイラストの国家資格を取得しました。正確には”テクニカルイラストレーション第一級技能士” テクニカルイラストとは簡単に言うと、正確な立体図を描く技術です。 3DCADがなかった時代、平面的な設計図面から正確な立体図を描き起こすには、テクニカルイラストの技術が必須でした。 特許出願の際は、弁理士が作成する明細書と共に、発明のポイントを詳しく説明するための補助的役割として図面も提出されます。 家電製品の取り扱い説明書のイメージです。

          テクニカルイラストの話