テクニカルイラストの話
僕が特許業界に入って10年目、テクニカルイラストの国家資格を取得しました。正確には”テクニカルイラストレーション第一級技能士”
テクニカルイラストとは簡単に言うと、正確な立体図を描く技術です。
3DCADがなかった時代、平面的な設計図面から正確な立体図を描き起こすには、テクニカルイラストの技術が必須でした。
特許出願の際は、弁理士が作成する明細書と共に、発明のポイントを詳しく説明するための補助的役割として図面も提出されます。
家電製品の取り扱い説明書のイメージです。
特許図面や家電の取説は、発明のポイントや家電の使い方を伝えるのが目的ですから、まあ普通のイラストでも十分です。
しかし、知財関係の図面でも意匠図面となると”単なるイラスト”ではなく、”テクニカルイラスト” の技術が必要になってきます。
特許図面や意匠図面を作成する際、免許や資格は求められないのですが、この先この業界で生き残る為には、国家資格を取得しておく方が良かろうと考え、第一級技能士の資格に挑戦したのでした。
余談ですが、当時僕は、銀座にある某特許事務所に勤めており、コッソリ付き合っていた現在の奥さんにも資格の取得を勧めました。
奥さんの方は少し時間を要しましたが、無事 ”テクニカルイラストレーション第二級技能士の資格を取得。
その後の転職の際にもかなり有利に働きました。
3DCADの普及に伴い、テクニカルイラストレーターの需要も減り、今やこの技術は、瀕死の状態でしょうな。
とはいえ、どこかで必ず必要とされる技術であることは、間違いないのです。このままテクニカルイラストレーターを絶滅させるわけにはいかん!
最後に僕の作品を一図
お仕事のご依頼は下記HPよりお願い致します。
https://www.ds-unit.com
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