“今を 生きてますか?”
って 問われたら......
大雨上がり高水
少し水が引いたので 川見がてら
漁場に出かけた
迷ったけど ウエットに 重たい玉鉛の
投網も 持って
大水である 天然ジャグジーどころか
目が覚めたら 三途の川に居るだろう
勿論 誰も居ない
こんな高水の日だからこそ
若鮎の溜まる場所がある
重たい網を 打っていく
こんな高水の瀬の中にいる
若鮎は 血が激って 勢いが良い
“今を 生きてますか?”って 今 聞かれたら
即答で “はい 生きてます”って 答えれる。
誰も聞いては来ないけど...
あと 一メートル
あと 一歩
前に進んだら 足裏掬われて
激流に 飲み込まれるのがわかるから
そんな事を 思っていると
かかった若鮎は 激流に還って行く
相変わらず 困った性分だなと
ギランバレーに恋をして
いつも いつも 自問しているからだろう
高水の漁場
流石に 胸まで浸かっては
スパルタリハビリを超えている
いつものお爺が 寄って来る
“上の堰堤 4匹しか獲れなんだ”
“誰も おらんから行ってこい”
こんな日に 綱打ってるのは
お爺と 浮世雲くらいだなと笑う
改修を終えた漁場
波紋が美しい漁場である
高水である
やっぱり鮎は 居ない
昼餉の鮎は 分けていただけた
鮎三昧を
甘露煮を摘みながら
若鮎を焼き
塩焼きを 摘みながら
若鮎のフライをあげて行く
高水の荒瀬に居る 若鮎は
やはり エネルギッシュなのか...
高水 荒瀬のスパルタリハビリは
やはり草臥れる
しっかりと寝込んでしまう
“生きる 浮世雲”で noteを検索してみた。
いっぱいいっぱい 描いている。
ひとつひとつ 読み返していく
我が取説のように
やっと鮎漁が始まったばかり
小雪が降る前まで 川に居る
“今を 生きてますか?”
“はい”
鮎漁師 浮世雲