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枝豆の魅惑

枝豆は「やみつき」になりますね、もうたまらないですね。

何がたまらないかというと、枝豆を「根っこから引っこ抜くとき」の感触が、たまらんのです・・・。


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昨年から家の近くに畑を借りて、野菜を育てているのですが、今年は、初めての枝豆栽培に挑戦しました。

若干の管理不行き届きはあったものの、何とか無事に枝豆くんは育ちました。

この夏の収穫では、豪快に株ごと引っこ抜くことにしたんです。

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いざ、枝豆くんを引っこ抜くとですね、
「ボリボリボリ!」って、根っこが絡みつくように抜けるんです。

この感触がですよ、わたくし個人的には、非常に気持ちがよかったわけでございます。

これまでに、数々の雑草や収穫後の作物を引っこ抜いてきましたが、このような感触は初めての経験でした。

力いっぱい引っ張って「ドーン!」と一気に抜けるのではなく、
わずかな力で「スルスルスル~」と引き抜けるわけでもないんです。

なんといいますか、少々の「溜め」があるんです。

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つまりそれは、僕が枝豆くんを引き抜く力と、枝豆くんの根っこが抵抗する力とが、しばし拮抗する「間」があるわけです。

力が拮抗している最中は、両者が釣り合って静止するのではなく、なぜか「ボリボリボリ!」という微細な振動が、僕の手に響いてくるんです。

響く振動から感じるものは、何かが引っかかっているような感覚と、何かが綺麗に剝がされてゆく感覚です。これらの感覚は、不思議なことに一定の間隔で同時に現れる。

そして、手から伝わるものは、そのまま体全身を流れて、心に絡みついてくるんです・・・(うーむ、かなり苦心しましたが、上手く伝えられません・・・)。

えー、まあ、とにかくですね、すごく気持ちいいんです。たまらないんですよ!

(以上、個人の感想です)


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ふと、「∞(むげん)プチプチ」というおもちゃのことを思い出しました。

荷物を梱包するときに、緩衝材としてポリエチレンのプチプチを入れることがあると思います。

おそらく多くの人にとって、プチプチの空気をつぶす感触は、とっても気持ち良いということなんでしょう。

だから、その感触を無限に楽しめる「∞(むげん)プチプチ」がヒットしたのは、必然だったのだと思います。

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僕にとって、今回の枝豆の引き抜きは、プチプチのやみつき感に似ているというわけです。

きっと多くの人もやみつきになるに違いない(勝手な思い込み)。

ところが、よく考えると、枝豆を引き抜く機会なんてそうそうないことに気づきます。

だから、いつか僕は、全国を旅してまわり、数々の枝豆を引き抜きながら、種々のデータを収集し、「∞(むげん)枝豆引っこ抜き」を開発したいと思うのです。(←もちろんウソです。あくまで、そのくらい素晴らしかったという比喩です・・・)。


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ちなみに、枝豆くんを根っこごと引き抜いた後は、マメと土のいい香りが空間いっぱいに広がります。

それがまた何とも言えず心地良い気分にさせてくれるのです。

本当にたまりません。やっぱり枝豆は「やみつき」になる。

そんな、枝豆の魅惑を感じたこの夏の収穫体験でした。




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原井浮世
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