感想『少年が来る』(ハン・ガン 井手俊作訳)
ファンタを飲んでいたのが一番ショックでした。
光州事件という虐殺があって、拷問が行われて、それは1980年にあったことですから、ファンタは普通に売られていた。
わたくしの両親が大学生で、遊び呆けていた頃。
隣の国の大学生は、同じ時に撃たれ、殴られ、拷問され、死体になり、積み上がって腐っていった。
同じ大学生が檻の中で拷問を待つ毎日を送っているとき、わたくしの両親は酒を飲んでテニスや野球をしていた。
どちらの国にもファンタがあった。1980年だから。
同じ時代の同じ大学生が。知らなかった(のは)、ひどい。
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