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命の物語|癒したい、癒されたい、というけれど、癒しとは何でしょう?

※本記事の画像はイメージです。
※作品や番組を批判するものではありません。
※ポップなまえがきと暗号のような本文です。使用する言葉は時に難解で、読者の頭を混乱させ、胸を騒つかせることを意図しています。謎解き気分でお読みください。

まえがき




no+e放送局からお送りしています
みなさんのお相手を務めるパーソナリティの
U


今夜お届けするのは
本職心理学に関する話



米大統領選挙結果と同じように
no+e記事総選挙の結果だから
つまり、これが




藤岡弘、は言います





あれはショッカーの飲み物だ!


🦀
では今日もあなたの夜のひと時を
いただくことにしまショッカー

|


ネタの周波数が混線し始めましたが
チャンネルはそのままで
(no+e放送局♪)

では、真面目に真面目をしていきます。

癒しとは何か。

✏︎結論❶

癒しでも、治療でも、養生でも、セラピーでも、ケアでも、これら類似するものすべてに共通することがあります。根底にあるものです。それは何か。結論を最初に言います。どん!

【結論❶】癒しとは、自己治癒力の発現


流行っていますね。『結論から話せ』や『◯分で考えろ』などです。目を奪われるタイトルの本を、良く見かけます。何冊かを読んでみました。なるほど、主張していることには一理あります。一方で、二番煎じ三番煎じの内容の書籍も多い印象を受けます。レジュメにしたらA4一枚で済む内容です。着飾る文章で膨らませています。あれ?知らない間に地球の自転と公転速度上がり、一日が十二時間になったのかと疑いたくなります。なので、この記事の結論だけを知りたい方はここで終わりです。読み進める必要性はありません。効率重視のタイパです。その点を重視する方へのわたしからのプレゼントです。

ちょきんと、ここまでが結論。
さて
本題いくぞ


ここからは結論❶以上のことを知りたいひと、何故、わたしがこの結論に至ったかに興味があるひと、もっと深く理解したいひとへ向けた内容です。当て嵌まる方は、この先へとお進みください。

頭での理解のその先へ、すーーーーーーっと、


大災害などで大きなストレスがあって眠れないとき、睡眠薬が処方されるます。薬が効くと、眠れます。それは、薬に眠らせる作用があるからです。睡眠障害の人は、毎晩、睡眠薬を飲みます。そのうち薬なしで眠れるようになることがあります。これは不思議なことです。なぜなら、

薬には、『薬なしで眠れるようにする作用』などはないからです。


ですから、服薬が癖になり薬を止められなくなる人や、薬の量が増えても眠れない人もいます。

身体が薬に依存してしまうからです。


薬なしで眠れるようになった人は、薬の作用で眠ることができている間に、少しずつ自分の力で眠る状態へと戻ることができたといえます。生命体は、元々、このように自然に治る力を持っています。これを『自然治癒力』と呼びます。だから、【結論❶】はこう言い変えることができます。

【結論❶'】自己治癒力=自然治癒力


実際、病や傷が治るのは、この自然治癒力が働くからです。医師が行う治療は、この自然治癒力が働きやすい状況を整えているだけです。
医学の目覚ましい進歩により、現代は、治療の限界が忘れられています。そのために完璧な復元が求められるようになりました。遺伝子操作では飽きたらず、老化さえも病として治療のターゲットになっています。もうじき、寿命もターゲットになるでしょう。このように認識が変わってくと、

標準的な治療が施されたのに、完璧な結果にならないと治療の失敗


と見なされるようになります。本来の治療や癒しが何かを忘れてしまうからです。

身体に傷ができたとき、外科医は針と糸を使って傷口を抜い合わせます。離れている皮膚同士をくっつけ、ずれないようにします。患部にばい菌が入らないようにガーゼで覆います。これらの処置は、言い換えれると、自然治癒力が働きやすい状況を作っていると言えます。状況を作ったなら、後は待つだけです。治療と呼ばれるもののほとんどは同じことをしています。針と糸は使いませんが。他にも古来から存在する鍼灸の治療も、体の内部の流れを整えることで、生体に元々備わった自然治癒力に働いてもらっています。

心理カウンセリングも同じです。心に備わった自然治癒力を頼りにして、悩みや傷が癒されるような心理的な状況を作っていきます。その心理的な状況とは、

『安全と安心』が確保された状況、です。


心が備えている自然治癒力が働いてくれるのを待ちます。ですから、自然治癒力を頼りにしてない心理カウンセリングやセラピーは、横着であり、横暴です。命に対する不信と不誠実です。必ず命の側からの反動と反乱が起きます。悪化です。不誠実な心理カウンセリングを受けた後に、症状が悪化したり、心が苦しくなるのは、これが理由です。カウンセラーによっては、それを相談者側の問題としてしまうことも少なくありません。残念です。わたしは、これを、

『不自然な治療』と呼びます。


ですから、その生命体としての一個人が本来持っている自然治癒力に配慮し、その力が現れるように奉仕すること、これがカウンセリングやほかの治療・癒しの根本です。

そのことに気づいたのは、ふとしたきっかけでした。実は、十数年程前、包丁で小指の先を爪ごと数ミリ切り落としてしまったことがありました。切った時には、まだ、皮一枚つながっていましたが、パニックになったわたしは、うっかり、むしってしまった。笑。慌てて、近所の外科に駆け込んで縫い合わせてもらいました。そのときに言われました。

「むしらなければ、早く治ったのに」

と。皮一枚なのに?と疑問に思って、調べました。すると、驚愕するほどの細胞の再生能力が、わたしたちの身体(命)に備わっていることを知りました。その力を上手に利用したのものがキズパワーパッドでした。



この実体験の後、わたしは心と身体の繋がりに、それまで以上に目を向けるようになりました。心の傷と、脳神経細胞や神経系や内分泌系や内臓や筋肉や皮膚や腸内細菌叢や常在菌などの繋がりと関係性です。それらの関係性の中に潜在的に存在する自然治癒力を、心理カウンセリングに活かせないかと考え始めたのです。
当時は、脳神経細胞は再生しないというのがコンセンサスでした。でも、調べていくと再生の可能性を探る研究も少ないながら見つかりました。神経可塑性に関する研究です。そこで、わたしは、トラウマケアに応用することが出来れば、心の傷をも癒すことができるのではないかと考えるようになりました

こんな風にして『トラウマは癒せない』と言う当時のノルムに立ち向かう、わたしのひとり旅は始まりました。長い、果てない旅でした(それは今も続いていますが)。旅を進めていくと、専門的なケアや治療でなくても癒しをもたらすことができることに気が付きました。つまり、

個人でも『自分で』自然治癒力を発現させることはできる


と。体の痛みを題材にしてみます。専門的な治療から自分で出来るセルフケアまでを段階的に考えます。まず、『手術』。これが最も専門的な治療です。縫ったり、切り取ったりの外科的行為です。この手術は力技です。
次は、『薬』。鎮痛剤などの薬の持つ力で痛みを抑え込みます。そして、より効果を自然の流れに近いものにした『鍼灸』や『漢方』が続きます。これらは物理的な力や現象、自然に存在する生薬の力を借ります。そこから『整体』『カイロプラクティック』『筋膜リリース』『マッサージ』などの手技へと繋がります。鍼灸や漢方がよりソフトな力になったものです。最後により身近なものとして、『温泉』『食事療法』『ラジオ体操』『ヨガ』『マインドフルネス』という具合になります。すると、


『日常のなかひとりでできるもの』へと繋がっているということがわかります。


わたしが、セルフケアとしてマインドフルネスなどをおすすめする理由は、ここにあります。ただし、その手軽さの割に効果が大きいことでにすでに流行っているマインドフルネスは、トラウマや複雑性PTSDのセルフケアに使うのには、注意が必要だということを記しておきます。自己判断の危険性もあるのです。

✏︎結論❷

このように自然治癒力・自己治癒力について説明すると、なんだかこの『自然治癒力・自己治癒力』は、とても神秘的で素晴らしい現象のように思えてきます。しかし、実際のところ、

自然治癒力の中核は『折り合いをつける』こと、です。


いま流行りのchocoっとボディメイクを例に出してみます。たとえば、筋トレを始めたばかりは辛いです。少ない回数しかできません。でも、続けていると辛さが減り、回数も増えていきます。筋肉が増えた結果です。これが『慣れ』というものです。つまり、

筋肉繊維細胞の自然治癒力がトレーニングと折り合いをつけた、ということです。

トレーニングを止めると元の体に戻ります。ランニングやスイミングなどでも同じです。誰にも経験があるでしょう?ですから、長い目で見てみると、

折り合いをつけた結果、その命にとって不都合な状態となると、その不都合に対して新たな自然治癒力という折り合いが始まる

といえます。ちょっと混乱してしまいますね。まるで、次々と連鎖反応していくドミノ倒しのようなものです。物理的にはあり得ませんが、この連鎖反応は、逆方向にも働きます。

これが命の本来の姿です。


最近では、これに関連する現象ををエピジェネティクスと呼びます。逆に、命の本来の姿を発現できない状態はメチル化と呼ばれます。虐待などのマルトリートメントやDVでメチル化が起きるため、トラウマがあると、この命の本来の姿が阻害されてしまいます。成長や発達が阻害されたり、免疫系や呼吸器系を始めとする全身疾患の原因となることもあります。
では、ここで、【結論❶および❶'】で語りきれなかったことをまとめます。

【結論❷】自然治癒力とは、命の生きる力



自然治癒力・自己治癒力と言うものは、診断名や見立てが重視される医療や心理の現場では、忘れられがちです。現代の医学や心理学は、診断やアセスメント中心主義で、診断技術やアセスメント技術の進歩自体が、医学や心理学の進歩に直結しているからです。この、診断やアセスメントを、命の側から感受してよく味わってみると、気づくことがあります。それは、

診断・アセスメントには、『悪者探し』と『悪者退治』の傾向がある


ということです。悪者が見つからなければ、打つ手なしです。対症療法と呼ばれるものは、打つ手がないときのとりあえずの処置だと言えます。時間稼ぎをしている間に悪者探しを続けます。悪者が見つかれば強制的に退治します。また見つかれば同じことを繰り返します。イタチごっこです。
この悪循環から脱出するのに、東洋医学の方が役に立ちます。どういうものか。東洋医学には『標治(ひょうち)』と『本治(ほんち)』と言う考え方があります。『標治(ひょうち)』は症状への対処。『本治(ほんち)』とは、根本的原因への対処です。東洋医学では、常に『標治(ひょうち)』と『本治(ほんち)』のセットを意識しています。そして、次に現れる『標治(ひょうち)』あらかじめ想い描いておくと言う習慣があります。つまり、病をひとつの流れとして見立てているのです。

流れを想い描くことができると、未来を含む物語を創造することができます。未来へと流れる物語を創るときに大切なのは、心と身体を繋ぐ水脈の流れを感じ取ることです。いま、ここ、この瞬間に絶えず流れているものです(時として、それは滞り、渦を巻いていることもありますが)。これって、先ほどのものに繋がりませんか? 

そう、マインドフルネスです。


マインドフルネスの中でも、特に気づきの瞑想(ヴィパッサナー瞑想)として知られるものは、これによく当てはまります。この答えは、2600年前にすでに出ていた答えです。それでも、この答えに自分で辿り着けたことは、わたしの生きる力(命としての自然治癒力)が発現してくれた証です。ボロボロのわたしの中にも、生きる力は失われずに残っていたのです。だから、これを読んでいる皆さんのなかにも、必ず、あるはずです。命の生きる力が。だって、これを読んでくれていると言うことは、いま、あなたは確かに生きているのだから。この事実を届けたい一心で、この記事を書きました。

トラウマケアの道もだいぶ長くなってきました。わたしがいま、行っていることは、純粋な心理カウンセリングというよりは、職人技に近いものになっています。笑。でも、もし、この記事を読んでいて、あなたのどこかに『生き生きしたもの』『固まっていた何かが動く兆し』『闇のなかの小さな灯り』などの小さな変化や動きを感じるなら、それは、

みなさんの中の生きる力、自然治癒力が喜んでいるという何よりの証拠です。

今、どうしても辛くて、苦しくて、心細くて、不安で、信じられなくて、諦めてしまっているあなたの中にも、きっと、ある、生きる力(命の自然治癒力)を信じてください。みなさんが、誰よりもまず、自分自身の命を信じ、心と身体の繋がりを感じたときに始めて、癒やしというものは起きるのです。


ちなみに心理職としての私が、実際の心理カウンセリング場面で、この自然治癒力・自己治癒力をどのように活かしているか。それは相談室でお会いした相談者だけが知るところです。ご縁があれば、相談室でお会いしましょう。
信頼出来る他者との関係性のなかで、自己治癒力が発現したとき、それは、奇跡とも呼べる癒しをもたらすことがあります。わたしは、それを、何度も見届けてきました。一例を示すと、

重度の知的障害と発達障がいの幼児が、その後、知的障害がなくなるまでに成長した

酷いパニック障害のため家からほとんど出ることができなかった男性が、服薬なしで社会生活を営めるまで回復した

愛着の問題を抱えて様々な自傷行為や自殺企図を繰り返す女性が、自傷行為も自殺企図を止め、情緒的に安定し穏やかな生活を取り戻した

ご紹介したい事例は多くあります。ただ、個人が特定されることを避けるために、この数例を紹介するに留めます。最後に、わたしの経験を言えば、半年の絶不眠・強い希死念慮・線維筋痛症・重度のうつなどで寝たきりの数年間からの回復です。詳しく知りたい方は、以下の記事で紹介しています。

それでも、いま、わたしは生きています。わたしの命の力である自然治癒力のお陰です。次は、あなたの奇跡を見届けることになるかもしれません。わたしは、それを見届けるために、ここにいます。最後に、タイトルに反した言葉を伝えて終わりたいと思います。

心の傷は癒すことができます。その力は、あなたのなかにあります。あなたが生きている限り。大丈夫、傷は癒せます。

午前五時三十三分、夜明け前の空を見ながら、あなたの夜が明けるのを待っています。




ー了ー

命の物語|癒したい、癒されたい、というけれど、癒しとは何でしょう?

あとがき

心身を癒すために用いられる方法のひとつに、深呼吸があります。これを勘違いしている人、多いです。専門家でも知らない人、実は、結構多い。呼吸は、その字の通り、まずは、吐くからです。呼気です。吐いて、吸って、それが呼吸です。

生まれたとき、赤子のわたしたちは肺のなかの羊水を吐き出します。そこに気圧差が生まれて空気が入り込みます。そして、「おぎゃー」と最初の泣き声になります。生を、叫ぶのです。自発呼吸の始まりです。最期の瞬間も同じです。肺のなかの空気を出し切って、わたしたちの鼓動は止まります。自発呼吸の終わりです。

こうしてみると、最初と最後が同じことに気がつきます。輪廻転生というものを体現している気持ちになります。わたしは、これを『しあわせ』と呼びます。『始』と『死』が合わさるからです。単なる言葉遊びだと思いますか?あなたの『いのち』はどのように感じるでしょうか。読み終えたこの瞬間にあなたが感じたことがあれば、コメントに残してみてください。そこで、わたしとあなたの『いまこの瞬間』の命が出逢うかもしれません。そして、それは、次の誰かの命へと繋がって、生きる力を呼び起こすかもしれません。そんなことを、性懲りも無く願い続けています。

お相手はUでした


路地裏放送でお会いしましょう


今夜はこの辺で



















no+eロジウラ放送局〜♪

命の物語たち。

⚠︎⚠︎⚠︎このnoteに記載されている筆者の文章の一部、または全部を、コピーやスクリーンショット等の行為により、無断で転載・転用・朗読することを固く禁止します。不適切な形で引用することで、読者や相談者、また、利害関係の立場にある方や弱い立場にある方の不利益を防ぐためですのでご理解願います。違反者に対しては速やかに法的対処を致します⚠︎⚠︎⚠︎

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