プロレスから学んだブランディング。
みなさんこんにちは、
グラフィックデザイナーのウエマツです。
今回は、最近考えていることと、気づきを共有する回になります。
最近考えていること。
最近もずっとプロレスのことばかり考えています。
その中心にあるのは、来年プロレスの展示会を開くための企画作りになります。
今回は、
こちらの企画コンペへの応募を目的としています。
場所は丸の内。
ビジネス街の中心的な街でもあるため、
「誰に」、という部分での対象は20〜40代くらいのビジネスパーソンと考えています。
「何をやるのか」は、
「プロレスに興味の無いビジネスパーソンが来ても学びになるモノ」
と定義付け、プロレスをビジネスやデザインの観点から分解して考え、「学び」があり、仕事や人生のポジティブなヒントになるものを提供したいと考えています。
「なぜそれをやるのか」は、
私自身、プロレスファンから始まり、たくさんのご縁をいただいて今は、レスラーの方達のコスチュームやキャラクターデザインもさせてもらっています。
今までも本当に多くのことをプロレスから学んできましたが、実際にその業界の中に入り、たくさんの人達と出会うことでさらに見えてきて、学ばせてもらっています。
そんな「私だからでき、私にしかできない展示会がある」と考えたのがことの発端です。
プロレスからの学び
プロレスからどのようなことを学んできたのかを簡単にまとめてみると、
一番は、「ブランディングの重要性」に尽きると考えています。
もちろんプロレスラーというのは人気商売でもあるため、いかにブランディングをし、人気を獲得していくのか、というのは大事なことです。
ただ、それをもっとしっかりと掘り下げて学べることがたくさんあると私は考えています。
ブランディングの重要性は、「他者との差別化」ですが、
この差別化をするために必要なのが「深い自己理解」になります。
それをプロレスラーに置き換えると、
自分の強みは何か
自分は他者からどのように見られているのか
どのように見られていきたいのか
見る人に何を見せていきたいのか
何を感じて欲しいのか
これらをしっかりと掘り下げ理解した上で、
「何をどのように表現していくのか。」
これが選手のブランディングの肝になっていきます。
もちろんプロレスラーである以上、「強い」ことは大事ですが、
「強い」=「人気がある」
と単純にそうならないのがプロレスの難しさでもあります。
負けてもしっかりと自分を表現でき、相手も輝かせられる選手はやはり人気があります。
さらに試合までのストーリーをしっかりと作れるかも大事です。
ただ良い試合をすれば良い訳ではなく、その試合までの物語をいかに作ってそれを表現していくか、
例えばそれは、様々な因縁であったり、挫折や怪我を乗り越えて試合に挑む、でもいいのですが、その試合にどんな思いを載せどんなストーリーを表現していくのかが大事になる訳です。
プロレスや格闘技においての「良い試合」というのは「機能」のようなもので、電化製品に例えると、
電気代が安い
製品の価格が安い
吸引力が変わらない
画面が綺麗
などと同じだと考えています。
それだけでは差別化は出来辛く、終わりがない勝負になってしまいます。
プロレスの場合はもっと激しく、もっと派手で危険な技、という方向に行きかねないのでそこだけで勝負をしてしまうのは危険で、消耗戦でしかなく、その先には幸せになる未来は見え辛いです。
そこで、試合までの「ステキなストーリー作り」というのが大事になります。
ハイブランドなどのストーリー戦略などとも同じように、自分達の「夢」や「思い」などを独自の世界観に載せてストーリーとして語る。
そこから消費者側が「使う意味」や「目的」を持つことができる。
プロレスで言うなら、その試合を見る意味を明確に提示する。
それが強ければ会場まで見に行きたいとなったり、オンラインでの有料配信の購入に繋がったりとなります。
そこからファンが生まれ人気が出る。
ファンに対して応援してもらう意味をしっかりと作ってあげることが大事だということですね。
これは、そのまんまビジネスにも置き換えることができると言えます。
特にこのアテンションエコノミーと呼ばれる時代においては、いかに見る人の気を引き、数多くいるプロレスラーの中で認知してもらい、人気を取っていくか。
それは、レスラー達だけでなく運営団体側も同様に大事な課題になります。
「誰に」「何を見せ」「どうやって楽しませるのか」
この自問自答はプロレスやビジネスをやる以上は死ぬまで続けていかなければいけないですね
プロレスのプ展
さて、そんな私と、相方のデザイナーさんとで企画している展示会は、
【プロレスのプ展】
と、題して企画を進めていきます。
プロレスの「プ」という、初心者のビジネスパーソンでも楽しめる企画を考えています。
先ほどあげたような解釈の仕方の提案、学びの共有だけでなく、実際にコスチュームやマスクに触れられたり、プロレスラー達や、そこに携わっている様々な方達のトークショーなんかも考えています。
この企画は、今回のコンペで通らなくても実際に都内のどこかで1週間ほどの期間の開催を考えています。
企画を考える上でも、noteのような場でのアウトプットは思考の整理にとても丁度いいので、また考えたことが溜まってきたらこの場を借りて色々と書かせてもらいます。
以上、ウエマツでした〜