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【読書メモ】『那覇の市場で古本屋:ひょっこり始めた〈ウララ〉の日々』(著:宇田智子)

沖縄出版協会主催による第6回おきなわ本フェアが4日から10月6日まで那覇市のジュンク堂書店那覇店で開かれる。今回は初参加となる立夏書房(石垣市)を含め、同協会に加盟する14社がおすすめ本約4千冊を展示販売する。期間中は出版社による各種イベントも催される。

出典:「沖縄本4000冊を展示販売「おきなわ本フェア」10月6日までジュンク堂那覇 トークイベントやサイン会も」
(『琉球新報』2024年9月4日)

ジュンク堂さん、これらの評判がよかったら他の店舗でもやってほしいなぁ、なんて『那覇の市場で古本屋:ひょっこり始めた〈ウララ〉の日々』を思い出しながら。

確か池袋のジュンク堂で平積みにて出会った1冊で、いわゆる“沖縄本”。沖縄地場の出版社・ボーダーインクさんが編まれた本です。

著者の宇田智子さんは元は横浜の大型書店で働いていたそうですが、沖縄出店に伴って異動し、何故か古本屋を営むようになりました。その経緯がなんとも自然体で描かれていて、しっとりと入ってきました。そしてまた、沖縄での出版事情の裏側も見えてくるようでなかなかに興味深くも。

そういえば、この本を読んでしばらくしてから、お世話になっていた友人が沖縄に転勤になったような覚えが。そしてまた、その友人さんが「沖縄の読書時間の平均は一番少ない」なんて風にも話されていたのもなんとなく覚えています。

沖縄には地場での出版社が多いとのことですが、本土とはまた異なった時間や空間が流れているのでしょうか。

"ウチナーンチュ"とのフレーズはよく耳にしますが、なんとなく東北やアイヌの“まつろわぬ”人々と同じく、狭義での“ヤマト”とはまた異なる“エトス”が根底に流れているのかな、とも。

異国情緒と言うほどには距離が離れているわけではなく、でもどこか違った感性が散りばめられているような、、沖縄の時間に包まれてこんな風に本に囲まれるのであれば、幸せだろうなぁ、、

なんて、約10年前にどこか能天気な幸せな気分に浸りながら読んだ一冊だったのを思い出したりもしたのですが、今年の5月に続編ともいうべき『すこし広くなった:「那覇の市場で古本屋」それから』が出ているようです。

ただ、Amazonでは中古品でしか出てこず、、久々に地元のジュンク堂でも覗いてみようかなぁ、それこそ沖縄フェアとかしていたら置いてくれてそうでもありますし、なんて思いながら。


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