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#ネタバレ
“キング”コングになるために。『ゴジラxコング 新たなる帝国』
生まれてこの方特撮ファンをやらせてもらっているが、間違いなく今、「ゴジラ」というIPがもっとも元気である。
国産最新作『-1.0』がアカデミー視覚効果賞を受賞し今なおロングラン公開が続き、TVでは『ちびゴジラの逆襲』の新しいシーズンが放送中である。数年前とは比較にならないほど、ゴジラの名を目にする機会が増えた。新作が長い間途絶えたことのある歴史を踏まえれば、考えられないほどに恵まれている。
感想『舞台/小説 仮面ライダー斬月』呉島貴虎が挑む『鎧武』の再演と「変身」の証明
一ヶ月まるまる費やすことになった鎧武マラソン。ついに舞台『斬月』に至るが、個人的にはついにここまで来た!という想いがある。
というのも、今回『鎧武』を見直すきっかけになったのが、久保田悠来ファンの知人の「斬月舞台を観てくれ」という強いリクエストがあったから。舞台はそれ単体でも楽しめるとは言われたものの、どうせ観るならシリーズ全史を押さえて最大級に楽しめるような状態にしよう……10周年だし……
感想『小説 仮面ライダー鎧武』継承と“平成ライダー愛”で結ぶラストステージ
「いつまで待ってもビルドが出ない」でおなじみ講談社キャラクター文庫にて発売された小説版鎧武。こちらは発売当時に購入して読んでいたこともあり、読了したのは通算二度目。改めて、『鎧武』の全部を内包してやろうという気概がミチミチに詰まった、ファンサービスとしては文句なしのご褒美のような一冊だ。自分の好きなコンテンツからこの熱量のアフターが生まれるの、本当に幸せだと思う。
先述の通り、本作はこれまで
感想『ゴジラ-1.0』日本人対ゴジラ、日本人対ニッポンとしての娯楽超大作
やはりと言うべきか、数多の趣味や大好きなコンテンツを抱えつつ、ことゴジラとなると「真打」というか、心構えと緊張感が他の作品とは比べ物にならない。数えきれないほど予告編や公式サイトに目を通し、妄想を膨らませ、トイレの心配をしたくないので初回鑑賞時は事前に水以外を一切口に含まずして臨む。初回はただ目の前の事象を追い、2回、3回と重ねるごとにようやく言葉が浮かんでくる。事前の期待通り、今回のゴジラはた
もっとみる空想特撮映画『シン・ウルトラマン』と、賛否の狭間に揺れる地球人。
まずはオタク長文恒例の、「長い前置き」なんですけれども。
私自身、ウルトラマンを熱心に追っていたわけでも無く、彼らと接していたのは幼少期に観た総集編ビデオが専らで、物心ついた頃の現行ヒーローは『ティガ』だったためTDG三部作には思い入れはあれど、大人になって見返したこともなく。ニュージェネは全通しているも、肝心の初代は今月になって初めて全話を履修した程度で、ファンを自称するのは憚られる。
『オーズ10th 復活のコアメダル』をもう一度観て想うこと、“人”であり続けた映司くんへ。
3月12日が来た。来てしまって、当然ながら我がTLの観測範囲でも賛否別れての感想合戦になっていた。座席やグッズ類の完売情報も相次ぎ、改めて作品への根強い人気と期待を伺わせると共に、激しい言葉で作品を批判するツイートも目にして、「わかるよ……」と肩を叩いてあげたくなる。
そんな一日を過ごしてからの翌13日、私もまた『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』を観に行きました。
もう一
感想『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』お願いだから、その手を伸ばして。
「オーズの完全新作が来年公開」
そんな言葉がタイムラインに流れてきた時、胃の中でいろんなものがせり上がってきた。それが喜びか戸惑いか焦りだったのか、あるいはそれらがぐちゃぐちゃに混ざったものだったのか、今でも断言できないでいる。
『仮面ライダーオーズ』がどんな作品だったか、をざっくり省略して、なぜ今回の完全新作がこれほどまでの生理反応を呼び起こしたのかと言えば、私もあの最終回が全ライダー
“神”降臨で語る創作賛歌『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』
新型コロナウイルスによって変えられてしまったものは数えきれないほどあるが、その一つが「仮面ライダー映画のスケジュール」である。
通例であれば春映画として公開されていたであろうクロスオーバー枠が、こうして夏真っ盛りに上映されている。本来であれば『仮面ライダーセイバー』の長編と『機界戦隊ゼンカイジャー』の短編の二本立てが公開されていたはずで、とくにライダーサイドはTVシリーズのクライマックスを間