【理論】品揃えと価格論⑲ 客の想いに合わないお店
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3つのポイントをまとめると
これまで確認してきたことは、品揃えの範囲を決めていくことでした。
自店の顧客にとって喜ばれる品質と価格、これが2つのポイント「品質下限」と「売価上限」です。
そして、それを強力なインパクトに変えて、常連客として引き付けるために、「プライスポイント」を明確にして、そこに品揃えを集中させます。
いずれも自店の顧客が自店に求めていることに応じて、自店あるいは自社でで設定するものです。
客が考える、あなたの店の存在意義を読み取り、そこに合わせていくことです。ある程度は自店の店づくりで決まりますが、ずれてしまう部分が少なからずあるものです。
客の思いと違うお店
そこを「うちの店はこうだ」と客に合わせさせるのではなく、こちらが合わせに行くのです。そもそもオーバーストアのこの時代に客が合わせてくるわけがありません。合わなかったら別の店に行くだけです。
こちらが一般的なコンビニエンスストアとして出店していても、立地によってはスーパーの代わりになる小型店として活用したい人の方が多くなる場合もあります。
単なる酒屋・タバコ屋としての側面が強くなることもありますし、弁当・軽食屋としての使われ方が圧倒的に多くなることもあります。
もちろん出店前に入念な想定とマーケティング活動はしている筈ですが、ずれは必ず生まれます。ここはしっかりと埋めていかなければなりません。
必要な品種、強化すべき品種、それに反して割り切って捨てるべき品種も出てきます。そしてそれぞれの品種の中で品揃えを強化したり、絞り込んで縮小したりする必要が出てきます。
そのそれぞれの品種を、品質下限と売価上限、プライスポイント、この3つの視点から充実させることが自店の品揃えを本当に強くする考え方です。
1.品質下限を決めること
2.売価上限を決めること
3.プライスポイントを決めること
売り方だけを勉強していないか
小売飲食業では商品の販売や売上拡大の手法に重点が置かれるあまり、売る技術や売れるものに対する感性は磨かれているのに、仕入と品揃えに対しての技術や感性が磨かれていないケースがよく見られます。
売り手としてはプロなのに、買い手になったら途端に「安い」とか「売れそう」とか「これ欲しい」といったお客様感覚で仕入れや品揃えをしていないでしょうか。
自分が欲しいかどうか、その直感も大事ではありますが、商品を仕入れ、品揃えする私たちが買い手になったときの立場とは、決して客の立場ではなく、客の代わりにプロの視点で商品を吟味する立場です。
魚屋、野菜屋、それからその周辺にある生鮮素材を使う飲食店などの方々はこの業界にあっても、仕入や品揃えを重点に商売を組み立てています。
自店の客を頭に浮かべながら、いいものを安く仕入れてきて、売り場を作り、日々の営業をしていますね。
昔ながらの商売を変えず細々とやっているように見えている方も多いかもしれませんが、彼らは品揃えの基本と仕入れの基本を極めたプロとしてその商売を成り立たせています。
魚屋さんや野菜屋さんは、昔ながらの商売を細々とやっているようで、その中には本質を押さえた仕入れや品揃えを実現することで永年地域に根付いた商売を続けられているお店も多くあります。
こういう魚屋、野菜屋との取引を持つこともお店に大きな影響を与えます。テナントやコンセッショナリーチェーンとして入店してもらう、問屋機能として商品を納品してもらう、といったいろんな付き合い方があります。
つづく
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