人肌が恋しいです。

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人間失格 太宰治と3人の女たち感想

 まず初めに、最高にお酒に合う映画だと感じた。 冒頭はひたすらに愛人2人とセックスして酒を飲むだけでthe俗世って雰囲気。女と酒、薬に溺れ、何度も心中して死にかけながらも幾度となく生還する姿は汚くぐちゃぐちゃになっても「生」にしがみつく感じがした。「心中」することが究極の愛だと思っていた太宰が死ねないのは、死への想いと同時に太宰自身生への願望が強かったのではのではないかとも思う。自分の全てを世に出さないと死ねない想いがあったのではないか、だからこそ「人間失格」を書いて死んだの

    • あの日見た月

      朝の早い仕事をしていると、まだ月の見えているような時間に出勤することがある。明け方へ向かう月は少し白んでいて、真夜中の月とはまた違った雰囲気がある。 昔から夜に出歩くことが少なかった私は、月がなんだか特別なもののように思えてしまう。こんな時間に出歩いている今日はなにか起こりそう、なんて思ったりもする。実際はいつもと変わらぬ帰路についていつもと変わらぬように夜が更ける。 一人暮らしを始めてからは立地もあり、月をわざわざ見る機会も減ってしまった。それでも寂しいと思う夜は決まって憎

      • 右利き世界で生きる

        私は左利きである。何をするにも左手で、それは今も変わらない。気づかないようで世の中は右利き用にできているらしい。 そうは言っても現在に至るまで左利きが当たり前で生きてきたものだから「それが当たり前」だった。小学生のときに習字の授業で右手で書けと言われ慣れない筆と墨汁でへったくそな字を書いていた。本当の私の字じゃない字で教室に飾られている習字の文字が嫌だった。しかし高学年になる頃にはどういうわけか直されることがなくなった。 「右利きが正しい」とでも言わんばかりに話してくる人

        • 箱の中で

           思えば、寂しい夜はいつだって一人だった。 連絡がほしいときに限ってあなたからの着信は来ないし、窓を開けた6畳間に午後6時を知らせるお寺の鐘の音と子供の声、誰かの夕飯の匂いが吸い込まれていく。やることのないこういう日はつい考え事をしてしまう。今はもう過去の人間となったあの人のことを。もう連絡なんてとることもないのにLINEだってインスタだって繋がったまま。無駄だとわかっていても、思い返したくても、写真も履歴も全部消し去ってしまった。唯一、高校の集合写真にあなたがいるだけ。どこ

          映画 真夜中乙女戦争感想

          心を丁寧に取り出されたような映画だった。上映中感じた気持ちは多分、私は悔しかったのだと思う。この学生生活でバカなこと1つすらできなかったことが。「私」や「先輩」がとても羨ましかった。「私」は自分の人生を諦めきれていなかったけど、どこか受動的でそれが私にはとても怠惰のように見えた。手を伸ばせば掴めたかもしれない人生の本質というものに手を伸ばすことすらやめてしまった。対照的に「先輩」は人生を諦めてないからこそもがき続けたのだろうなとも感じた。正しい生き方なんてない社会で凛と振る舞

          映画 真夜中乙女戦争感想

          リストカットは自慰に似ている

          日常生活に耐えられなくなってリストカットをした。 死にたいわけでは1ミリもなくて。ただ、心と体が離れてよくわからなくなってしまって。 錆びたカッターで小さく、小心者らしく小さく傷をつけた。 ネットで見るような大きな傷じゃない。手首でもない。それでも、私にとっては十分なリストカットだった。 切ると、痛かった。痛くて、ドキドキして、 そして、酷く安心した。 脳が痛いくらいに痺れて、それでも今の辛い気持ちを消すには十分だった。しかし、冷静になると残るのは自己嫌悪感だけで

          リストカットは自慰に似ている

          圧倒的な美

          圧倒的な美

          夏休み

          明けない梅雨と共に迎えた夏休み。 初めてのバイトをした。 課題が終わらなくて忙しさに追われた。課題の図書はどこにも売ってなくて、探した時間を無駄にするようにオンラインのブックオフでポチった。 コロナの影響で美術館には行けなかった。碌に遠出もできなかった。折角とった運転免許で行ったのは大半がバイト先だった。 つまらない。そう思った。 充実していない訳、ではない。だけど、好きな人と好きなところに行けなかった後悔が、インスタのストーリーに上がる友人の遠出の映像が、羨ましく

          夏休み

          川越旅行記

          この前川越へ一人旅してきました。これは計画していたわけではなくて、前日友人と大宮へ行ったらSuicaを川越駅に落としたのが原因なんですけれど…笑 そんな感じで川越一人旅が始まりました。 まず熊野神社へお参りに行って厳島神社の御朱印をいただきました。お参りする時ってなんだかシャンとした気分になって好きなんです。願い事する訳じゃなくて私は神様への挨拶にお参りしてます。 そこからぶらぶらと歩いてカメラで写真をパシャパシャ この鳩さん、私の向かい側から来たバイクに驚いてこっち

          川越旅行記

          最近の映画予告について物申したい

          私は基本映画をあまり見ずに本ばっかり読んでいる人間なのですが、テレビで映画の予告などが流れるとたまーに読んだ小説が原作となっている予告が流れるんですね。 「十二人の死にたい子どもたち」や今絶賛公開している「仮面病棟」などがそれですね。そういう知っている作品の予告が流れると、ちょっと見に行ってみようかな…という気持ちになるんですが…ちょっと引っかかることがあるんです。 上記の作品はいずれもホラー作品じゃないのに、映画の予告を見る限りではホラー映画のような雰囲気で。実際に「ホ

          最近の映画予告について物申したい

          昨日のお昼事情

          昨日は少し出かけてお昼は新しいお店に入ってみました。コーヒーとパスタのお店で、私の前には3組待っている人気ぶり。店の名前は「すずの木カフェ」。とても雰囲気のいいお店でした。出てくる食器のほとんどは木製で、こじんまりとした個室のような席が特徴的でした。あたたかな雰囲気の楽しめる場所です。 私はハンバーグドリアとオレンジジュース、同行者はチーズたっぷりアマトリチャーナとパフェのセット(サラダ・ドリンク付き)をオーダーしました。 程なくしてサラダとガーリックトースト(サービスっ

          昨日のお昼事情

          私と、はじめましてと。

          皆さん初めまして。紬、と申します。 初めての投稿で何を書くかなー…と考えてやっぱり無難な自己紹介から始めようと思います。 名前の読み方は「つむぎ」と読みます。牡羊座のB型で、趣味は読書と写真を撮ること。喫茶店巡りとかして、美味しいものを食べるのが目下の目標です。とにかく美味しいものたくさん食べたい。 ここでは撮った写真や、読了本の紹介、あとはその時々で言いたいことなんかを発信できればいいなぁ…と考えています。 これだけで終わるのは寂しいので、ちょっとした小話を… 私

          私と、はじめましてと。