マガジンのカバー画像

とにかくひたすら映画について語る vol.3

131
映画関連noteが200に到達したので、新たにマガジンを作りました。
運営しているクリエイター

2017年12月の記事一覧

つぶまる的2017年ベスト10を考える。

つぶまる的2017年ベスト10を考える。

レビュー23本を書き残したままですが、マイベスト10をリストアップしようとこの1週間くらい、ウンウン考えていました。

全然システマティックでもないし、偏りはありまくり。私の記憶の中から引っ張りだしてきて、明日にもその順位が変わりそうな気がするんですが、今年の鑑賞数109本のうちから、マイベスト10をここに記し、2017年の締めくくりとしたく思います。

1.ホーリー・キャンプ (一般公開ナシ)

もっとみる
【cinema】ブルーム・オブ・イエスタデイ

【cinema】ブルーム・オブ・イエスタデイ

2017年86本目。(残り23本!ムリ!)

私はこの映画も今年のベスト10に入れると思う。何だか観た直後よりも、時間が経ってからジワジワ来る感じなのだ。

祖父がナチスの戦犯で、その罪と向き合うためにホロコースト研究に人生を捧げる研究者のトト。祖母がナチスの犠牲者となったユダヤ人で、親族の無念を晴らすために、ホロコースト研究に青春を捧げるインターンのザジ。きっかけこそはまったくの正反対だが、

もっとみる
【cinema】サマ

【cinema】サマ

2017年85本目。ラテンビート映画祭6本目。

スペインがまだ南米大陸を統治していた頃の話。なのに統治している側は憔悴しきっていて、行政官のサマは早くその地を離れたがっている。そんなところから物語は始まる。

18世紀、南米の未開の地へ派遣されたスペインの将校サマは、国王からの異動命令が記された通知を心待ちにしていた。だが彼の元に通知は届かず、悶々と孤独な日々を送る。未来に絶望したサマは、危

もっとみる
【cinema】サミット

【cinema】サミット

2017年84本目。ラテンビート映画祭5本目。

私がもし、この映画のキャッチコピーをつけるとしたら、コレだ。

––––我こそが何かを動かしていると信じている人は、今すぐ己の足下を見た方がいい。あなた自身が誰かの駒かもしれない––––

舞台はチリの雪山に囲まれたリゾート地。南米首脳会談に出席したアルゼンチン大統領ブランコは、政治の重大な決断と家族の問題の間で苦悩する…。2017年のカンヌ国

もっとみる
【cinema】家族のように

【cinema】家族のように

2017年83本目。ラテンビート映画祭4本目。

ブエノスアイレスに住む38歳の医師マレナは、ある午後コスタス医師から「北部の村で赤ん坊が生まれようとしている。すぐ向かってくれ」との電話を受ける。マレナはアルゼンチン北部の寒村へ向かう決心をするが…。子供の誕生という出来事を通じ、道徳心やモラルとの葛藤に直面する一人の女性医師の姿を描いたサスペンスタッチの心理ドラマ。(ラテンビート映画祭公式サイ

もっとみる
【cinema】7日目

【cinema】7日目

2017年82本目。ラテンビート映画祭3本目。

ニューヨークのブルックリンで暮らすメキシコ系移民のホセは、週6日、自転車でとあるレストランのケータリング配達員をしている。唯一休める7日目の日曜には、草サッカーチーム「プエブラ」の仲間達とサッカーを楽しむのが日課だ。ある日ホセは、上司から大事な試合のある日曜の出勤を命じられる。さらにメキシコに残してきた身重の妻が移住してくることに。サッカー、妻

もっとみる
【cinema】Most Beautiful Island

【cinema】Most Beautiful Island

2017年81本目。ラテンビート映画祭2本目。

ルシアナは、過去の辛い出来事から逃れるためニューヨークで新しい生活を始める。だが不法移民の彼女が出来る仕事は限られており生活は苦しい。そんな時、ロシア系不法移民でバイト仲間のオルガから、破格の報酬を手にできる秘密のパーティーに誘われる…。(ラテンビート映画祭公式サイトより、一部改訂)

シュッとしたタイトルとは裏腹に大都市ニューヨークの底辺と頂

もっとみる
【cinema】ホーリー・キャンプ

【cinema】ホーリー・キャンプ

2017年80本目。ラテンビート映画祭1本目。

やっと、やっと、ラテンビート映画祭の感想にたどり着けた…!

この映画にジャンルをつけようと思うと、盛りだくさんすぎてどうしようという感じ。

私ね、この映画、そんなに期待してなかったんです。何、ホーリー・キャンプって。よくある若い子の青春映画なんだろうなと。

で、見た後すぐのツイート→
“あかん、今の「ホーリーキャンプ」の衝撃が強すぎて、あとの

もっとみる
【cinema】すばらしき映画音楽たち

【cinema】すばらしき映画音楽たち

2017年79本目。

見た当時の感動を今になって言葉で表せと言われると、結構難しい。なぜならストーリー性というより、ドキュメンタリー形式で進むこの作品は、誰もが知っている数々の名曲が、ここで使われるのか、こうやって生まれたのかと、耳で、体で感じて、良い!と思うくらいで、どんな言葉で今更形容しても陳腐に思えるからです。また、メジャー映画をほとんど見ていない私がそれを語るのはおこがましいことだなと。

もっとみる
【cinema】追想

【cinema】追想

2017年78本目。

主役ジュリアン演じるフィリップ・ノワレが好きだったのと、舞台が第二次大戦末期のフランスということで関心があり、リバイバル上映のこちらを見てきました。振り返れば、ホンマに今年はリバイバル上映に明け暮れ、その良さに気づかされた1年でした。

ということはさておき。この「追想」は思っている以上にジャンルは「アクション」です。愛する妻と娘が憎っくきナチスドイツ軍に蹂躙され、惨殺され

もっとみる
【cinema】サーミの血

【cinema】サーミの血

2017年77本目。

これは2016年の東京国際映画祭で上映されて、その時は見れなかったので、一般公開されて、ものすごく嬉しかった。本当に知りたい事だったので。

私が初めて「サーミ族」のことを知ったキッカケは、セレクトショップで見かけた皮のブレスレットでした。トナカイの皮を鞣したもので、留め金ボタンがトナカイの角だったか骨だったか。皮地には独特の文様が織り込まれていて、綺麗だなぁと思って、調べ

もっとみる
【cinema】リベリアの白い血

【cinema】リベリアの白い血

2017年76本目。

私としたことがですね、この映画を下書きにストックすることを忘れてまして、今更ながらレビュー書く数、1本増えたんです。Twitterでは見た後すぐ感想を残すようにしてて、読み直していたら、この作品が…!忘れたらダメな作品なのに…。

この「白い血」って何だと思いますか?私はこのタイトルに惹かれて、見たいなって思っていたんです。内容に関係なく。

シスコはリベリア共和国のゴ

もっとみる
【cinema】戦争のはらわた

【cinema】戦争のはらわた

2017年75本目。(まだあと30本⁉︎書けるんかいな)

今年は旧作が素晴らしすぎて、2017年マイベスト10に新作を入れるのが億劫になるくらいなんですが、まさにコレもそのうちの1本で。

タイトルだけは聞いたことあったけれど、実際に見るのは今回が初めてのこの作品。この「はらわた」って凄まじいなと思う。邦題をつけた人は文字どおり凄いなと思います。まさに「はらわた」を抉り出すような内容だからです。

もっとみる
【cinema】ドリーム

【cinema】ドリーム

2017年74本目。

宇宙有人計画にものすごい能力を持った黒人女性たちの尽力があったことをご存知でしょうか。私はこれを見るまで全く知らなかった。

「Hidden Figures」(埋もれた人々?)

これが原題。邦題は「ドリーム」。シンプル、安易すぎやしないか、と思ったら、邦題にありがちな余計な副題がついていて、それの評判が悪すぎて「ドリーム」単体になったらしい。その問題の副題、「私たちのアポ

もっとみる