【cinema】家族のように
2017年83本目。ラテンビート映画祭4本目。
ブエノスアイレスに住む38歳の医師マレナは、ある午後コスタス医師から「北部の村で赤ん坊が生まれようとしている。すぐ向かってくれ」との電話を受ける。マレナはアルゼンチン北部の寒村へ向かう決心をするが…。子供の誕生という出来事を通じ、道徳心やモラルとの葛藤に直面する一人の女性医師の姿を描いたサスペンスタッチの心理ドラマ。(ラテンビート映画祭公式サイトより転記)
これがですね、実はあまり記憶になくて。と言うか、あまりいい感触じゃなかったってことははっきりと覚えていて、ハッピーエンドでもなく、現実を目の当たりにしてしまうことが、辛くて。
養子縁組や代理出産(今回の場合、そのどちらとも言えないけど、近い感じ)って、どこの国でも、ある意味普遍的な問題だと思うけど、それが違法でも合法でも産む側、育てる側の覚悟って計り知れないんだと改めて思う。お金の問題だけじゃないし、どちらも生まれてくる子の幸せをただひたすら祈っているってのが痛いほどわかる映画でした。それは救い。産みの親もカネ目当てじゃないんだなって。
お金欲しさに動くのは、子供が欲しくて欲しくて仕方ないこれから育ての親になる女性と、産んだ子供が少しでも裕福で幸せな環境下で育ちますようにと願う産みの親の女性のどちらの弱みにもつけ込む輩です。慈善事業ではないことはわかっていても、値段をつり上げたり、尤もらしいことを並べ立てて、どちらにも罪悪感を持たせようとするのは、ホント腹が立つ!!
それにしてもマレナの執念はすごいです。彼女の元に来るべきはずだった子は、来なかった。それでも彼女は、その子の幸せをただひたすら願って、思い切った行動に出ます。悲しいけど、ほんの少しだけ、もうほんの少しだけど、希望が持てる、のかな…。このポスターの下部、ベビーチェア抱えてる彼女の姿がラストに向かうカットです。
↑このオッサンがメインっぽく見えるポスターですけど、彼はそんなにメインじゃない。因みに輩っぽく見えるけど、医者です。
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