年金1級からの社会復帰⑪働きながら治療再開
前章の続きです。
プライベートが楽しめないこと
(※本章の時系列は、小売店倉庫・情報システム担当時代~現在のITソリューション企業での勤務開始後にまたがっています。)
クローズド就職に成功し生活が安定したので、それからしばらく治療を継続したりサボったりしていました。
しかし、まだ山積みの問題が明るみに出たのは今年(2023年)に入ってからでした。
人と遊ぶことが楽しめません。
今に始まった事でもないですが、これは贅沢な悩みでしょうか?
しかし「世の中にはもっと不幸な人がいるんだよ」と言われても「だから何だよ?」と思うからこそ、あなたもこの記事を読んでいるわけです。
僕はバーホッパーなので、面白そうな飲み屋に一人でフラッと入り、お店の人やお客さんと仲良くなるのが好きです。
若いころから色々な場所に顔を出していましたが、
今はある程度の収入があり、生活や気力はまあマトモです。
そんな状況で、あらためていろんなお店を見つけ顔を出してみたところ、自分の抱える問題をまざまざと思い知らされました。
プロではないがサーフィン一筋で生きてきて、カルチャーを心から楽しんでいる人。
10代からからずっとロックギターをやっていて、好きなバンドについて一晩中でも語れる人。
そんな魅力的な人たちにたくさん出会いました。
ちなみにそういう人と、「そう思われたい人」の違いは実は分かりやすいです。
ファッションセンスや立ち居振る舞いにはっきり表れます。
雑談をしている時に、話の中身より声音や身振り手振りに気を取られがちなアスペルガータイプは、見抜くのが抜群に上手いです。
相手の話にどのくらい気持ちが乗っているか敏感なんですね。
強い気持ちを感じ取ると僕は「この人には敵わない」と思い、テンパって虚勢を張ってしまいます。
自分が発達障害によって無駄にした半生の間、この人は人生を楽しみつつ、辛いことも堂々と乗り越えてきた、そう思うと大きなコンプレックスが首をもたげます。
決定的なのは、僕は移り気というか、これと言って好きなものがないことです。
人の魅力について、別にサーフィンやギターの「腕前」は関係ないと思います。
どれだけ入れ込んでるか。こだわっているか。
それが魅力になります。
過去を振り返り、今までと同様に足りないものを考えました。
感情のコントロールというか、多少の不都合に動じないことについて、昔とは比べ物にならない力を獲得しています。
ですが、ドーパミン(またはアセチルコリン?)が関わる「感覚の記憶力」に関して、まだ不十分だと思いました。
情報は記憶できても、感情を思い出すのが苦手です。
つまり、「いつ、どこで、こんなことがあって、こう感じた」という記憶は残っても、「こう感じた」瞬間をリアルに思い出すことが、依然として苦手なのでした。
それは目の前にないものに対する想像力にも関わってきます。
「好きな音楽」「好きなファッション」、「好きな○○」について、昔からずっとブレブレでした。
かといって、その時の流行を追いかけ、同じような人と仲良くする(むしろそっちが多数派です)こともできませんでした。
子どものころから培った「周囲から一目置かれていてナンボ」という考え方は抜けていませんでした。
痛恨の見落としがあったこと
それに加え、デスクワークを再開して以来、不眠の症状が出てきたため、僕は治療を再開しました。
2022年の始めでした。
田崎先生を頼り、あらてめてニューロフィードバック療法を受けました。
しかし結果は芳しくありませんでした。
体感として改善がほぼ見られません。
原因は、僕の致命的な申告漏れです。
「脳に有害金属が入っている」ということは、それまでお世話になった複数のジャンルの医師に指摘されていましたが、肝心の田崎先生に伝えていませんでした。
(田崎先生とニューロフィードバック治療については、 ↓ )
ニューロフィードバックは早くても週に一度のペースで一回30分程度、それを数回くりかえします。
ですが、脳内に有害物質(重金属・微生物・未消化タンパク質等)があると、それらは24時間神経伝達物質の邪魔をし続けます。
それでは上手くいかない。
素人の僕にも非常に分かりやすい理屈でした。
(ちなみにTMS治療も同様の原因で症状の再発が起こっているようです。)
道は決まりました。
とりあえず社会復帰できたのをいいことに棚上げしていた、デトックス治療の開始です。
次章に続きます。
以上です。