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投資を人生の友にしよう!

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個人と社会を豊かにする投資、日本人が進むべき資産運用、投資のイノベーションなど、お金と投資に関する教養をしっかり書いていくコラムです。
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記事一覧

日本の中高生へのお金の教育を考える⑥

日本の中高生へのお金の教育を考える⑥

続き記事です。前回はこちら。

さて、どう教えていくかについての、最後の切り口はこちら。

パッシブラーニング vs アクティブラーニング

です。講義を受けて学ぶのか、自分も発言して他者と議論を交わして学ぶのか。これも現在の教育の潮流だと思いますが、私もできる限り、後者を軸に置きたいと思っています。

特に僕が伝えたいことはWhy、How、Whatで言えば、Whyがメインなので必然的にアクティブ

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日本の中高生へのお金の教育を考える⑤

日本の中高生へのお金の教育を考える⑤

続き記事です。前回はこちら。

前回は、管理教育 vs 管理しない教育(主権者教育)から、お金の教育を考えてみました。教えるべきではないこととして、勤め人の画一的なライフプラン(就職、結婚、家購入、出産、子育て、引退)についても紹介しました。あまりに若い時に画一的な人生を正解のように向き合わせてしまうと、人生は自分で作るものだという自主性や当事者性を、大きく奪ってしまうリスクを私は感じます。

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日本の中高生へのお金の教育を考える④

日本の中高生へのお金の教育を考える④

続き記事です。前回はこちら。

アジアの管理教育の洗脳を解く。。私は海外での生活が大きなきっかけですが、学校の入学合否がテストで決まらない、教えてもらのではなく貢献する授業、教科書が存在しない(それどころか教科書の間違いを勉強する)、学校名より学習歴が尊敬される、歴史の授業は過去→今でやらない、などは、結構衝撃的でした。社会に出てからも、世の中の大人を見て帰納的に洗脳が解けていきます。管理教育の着

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日本の中高生へのお金の教育を考える③

日本の中高生へのお金の教育を考える③

続きです。前回記事はこちら。

前回は、ここ数10年で世界で重要性が叫ばれている3つの教育、STEAM教育、英語教育、ファイナンス教育について、社会環境の変化を合わせて記しました。

さて、お金の教育として中高生に何を教えるのか。。。そろそろ具体的に言ってよ!という読者もいるかと思いますが、それを考えるのはまだ早いです(笑)。もう少し、その根本を考えていきたいと思います。

・ 管理する教育 VS

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日本の中高生へのお金の教育を考える②

日本の中高生へのお金の教育を考える②

続き記事です。前回記事はこちら。

さて、学生向けのお金の教育といっても、その範囲はとても広いです。

先行する英米などを見ても、ポンドやドルなどのお金の単位や価値について、お金を得る方法(仕事など)や使い道について、家計の収支の記録や計画の大切さについて、クレジットカードの役割、銀行や複利などの仕組みについて、老後資金や金融商品など、様々です。

では、何を教えるべきなのか。ここでお金の本、経済

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日本の中高生へのお金の教育を考える①

日本の中高生へのお金の教育を考える①

最近、お金の教育について色々な記事が目に留まります。ただ、このトピックは、今始まったわけではなく、少なくとも私が学生であった30年前ぐらいからずっと話されてきました。お金の業界にいる人たち、多くは金融業界や不動産業界と思いますが、その中では当たり前のトピックでした。

「日本人はお金に関することが苦手で、知識も行動も不十分だ。それを何とかしたい」

という話です。これには二つの側面があったと思いま

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ここ数十年で会社員の手取りが減っている件について②

ここ数十年で会社員の手取りが減っている件について②

前回の記事はこちら。SNSでよく見かけるサラリーマン手取り下落について、切り取りからの誤解が多いと思っており取り上げています。

後半です。

③そもそも人生の選択肢は会社員だけではないし、サラリーマン個人の減税策も多く導入されている

続いては、会社員であることは、その本人の選択であるということです。時代が変われば状況が変わる、有利や不利はそれなりに訪れます。税制的、制度的に不利なところには居続

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2024年8月初、為替や株価が大きく動いた今、思い出すべきこと②

2024年8月初、為替や株価が大きく動いた今、思い出すべきこと②

続き記事です。前回の記事はこちら。

<大切なこと>

前回は為替について書きましたので、今回は株価について書きます(8/4時点)。今年の株価についての動きはこちら。

・米国株価(SP500)
2024年初から200日で20%上がり、20日で6%下がった。こちらは直近の動きは為替ほど急激ではありませんが、足元は下落。年初からトータルで見ると足元まで+13%です。なお、円ベースでは+18%程度のプ

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2024年8月初、為替や株価が大きく動いた今、思い出すべきこと①

2024年8月初、為替や株価が大きく動いた今、思い出すべきこと①

ここ数週間は世界の金融市場に動きがありました。特に先週は大きく動き、金曜日は日経平均の下落幅としては過去2番目だったそうです。短期売買をしている人にとっては、気をヤキモキすることになったでしょうが、こういう機会だからこそ、メディア、SNS、市場からしっかり距離を取ることの大切さや、投資における大切な教訓を改めて振り返ってみましょう。

過去も足下も将来も相場の動きは「深読みをしないこと」、そして「

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寄付に関して、まず知っておくべき法律の知識

寄付に関して、まず知っておくべき法律の知識

「寄贈寄付」についての続き記事です。前回記事はこちら。

<寄付についての法律はどうなっているの?>

さて、寄付という活動について、その法律での扱いどうなっているのでしょうか。実は、つい最近まで寄付を規定している法律はありませんでした(ただし政治資金規正法など政治関連の寄付についてだけは法律で定められていました)。

2022年12月16日に、寄付の定義までをはっきり定めた法律、不当寄付勧誘防止

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寄付が社会的に必要な理由を整理する

寄付が社会的に必要な理由を整理する

続き記事です。前回の記事はこちら

さて、前回はテーマである「遺贈寄付」についての大枠を書きましたが、そもそも「寄付がどうして社会的に必要なのか」を考えてみましょう。短くまとめるとこうなります。

「民間が活動する市場の原理の限界と、政府が活動する公助の限界のため、社会課題の解決にはソーシャルビジネスが必要であり、その活動の原資が寄付であるから」

長いっすかね。すいません。このお題を考えていくに

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日本を変える「遺贈寄付」って何だ?

日本を変える「遺贈寄付」って何だ?

皆さん、遺贈寄付ってご存じですか?

なんじゃそりゃ、という方が多いのではないかと思います。

遺贈とは、自分が亡くなった時の財産を、法定相続人でない誰かに譲る行為です。そして、これに寄付を合わせた言葉が「遺贈寄付」です。具体的には、亡くなる前に遺言書で寄付をきめておくことと、もしくは相続人が相続財産の一部を寄付すること、です。

寄付先は、寄付を財源に社会問題解決に向けて活動をしているNPO団体

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MissSAKE候補者への「お金と投資の授業」から私が学んだこと

MissSAKE候補者への「お金と投資の授業」から私が学んだこと

先月のことになるのですが、一般社団法人MissSAKEの2024年の候補者の方、16名に「お金と投資の授業」をしてきました。

MissSAKEさんは、日本酒の海外普及を進める団体でして、外務省や経産省などの後援を受けて、かれこれ10年以上、日本酒の積極的な広報活動を世界に向けて行っています。

毎年、各県の代表から、その年のグランプリンを1人決めますが、選考は半年にも及びます。その期間に、お酒、

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5年ぶりに自分の信用情報を取り寄せてみた②

5年ぶりに自分の信用情報を取り寄せてみた②

続き記事です。前回の記事はこちら。

<3社の開示された内容の違い>

さて、これは昔も感じましたが、開示のフォームが3社でバラバラなので、結構読みにくい。。。そして、上記の3社によって私の信用情報の記載内容は全く異なっていました。もちろん被っているものもありますが、記載されている借入の本数や開示された情報はかなりバラバラです。

昔もそうだった記憶はあったものの、今回、改めて問い合わせてみて、あ

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