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今日はお別れの日。 最後だから、と彼が僕の元にやってきた。 彼の身体は出逢った頃と全然違う…
娘は私にそっくりだ。 一重まぶたに小さな顎。 富士山の形をした唇に突き出たほっぺ。 けれ…
時はきた。 世界中で大停電が起き、全てのコンピューターは止まり、地球は暗闇に包まれた。 …
あるところに、美しいお妃様がいました。 お妃様は魔法の鏡を持っていて、ある日鏡に言いまし…
北海道の食べものは全てが美味しい。 道すがら売られている焼きトウモロコシも、回転寿司も、…
僕らは動物園にやって来た。 パンダの赤ちゃんが目的だったが混んでて観る事は叶わなかった。 …
ミーンミンミンミン。 蝉の声が僕の身体を焼いている。 暑い、熱い。 東京の夏は、多分沖縄よりもずっと熱い。 コンクリートが熱気を押し上げ街路樹の蝉はそれを応援するかのようだ。 これ以上熱くなったら、もう人は東京では生きていけないと本気で思う。 でも今日だけは暑さも許せてしまう。 彼女がやってくるのだ。 沖縄の夏はきっともっとカラッとして、風も良く吹き抜けて、彼女は毎日を心地良く過ごしてきただろう。 東京の暑さにびっくりして、嫌になって帰ったりしないかな。
今日、寝坊した。 イラっとして母さんの朝食を残した。 急いでるのに赤信号ばかりだった。 …
今日から2日間、彼がいない。 実家に帰るのだという。 同棲を始めてから3か月。 ずっと一緒に…
未来が見えるコンタクトレンズが発売された。 このレンズは脳と連動し、1時間おきに1時間後の…
9月12日、今日は流れ星の日です。 お父さんと女の子の親子が、手を繋いで土手にやってきまし…
9月10日。今日は雨の日。 雨の日には、アマヤドカリたちが一斉に大移動を行う。 アマヤドカリ…
『その亀、七つの頭を持ち、七つの海を泳ぎきり、七つの罪状を喰い尽くさん』 あるところに、…
悔しい。悔しくてたまらない。 私は心の中で叫んだ。 この感情はなんだろう。 悔しさと怒りと悲しみが混ざり合って化学反応を起こしている。 それが今にも爆発しそうだった。 その日は、ピアノコンクールがあった。私は幼い頃ピアノを習っていて、社会人になってまた習い始めたのだ。 絶対賞を取れる自信はあった。 私は私のピアノを愛している。 仕事がどんなに忙しくても、夜にはイヤホンを付けて遅くまで毎晩練習した。 夫には恥ずかしくて、コンクールではなく発表会だと嘘をついた。 賞