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#小説の書き方
【通信講座】 小説「初恋葬送」 講評
https://note.com/royal_pothos7457/n/n34d12849782b
ていねいな表現で書かれていて、しかも、叙事的に書き飛ばすところも心得ているのは好印象でした。
語り手が気持ち悪すぎて読みすすめるのが苦痛でした。
茶色みがかった男子にしては少し長めの髪、色白ではないけれどインドア派と分かる肌、髪と同じ色の縁の眼鏡、涼やかな目、主張の少ない口許、しゅっとした輪郭
【通信講座】 小説「断続」 講評
はじめは川上弘美が劣化した不条理風のものを書きたいだけだと感じましたが、中盤あたりから描写が生彩をおびてきました。
カフカより、むしろゴーゴリのような執拗さが見えてきてよかったです。わざとらしいところがなく、自分のことばで書いているように思いました。
・この小説は太宰治賞の一次で落ちたのですが落ちる要素はどういったところにあると思われますか?
文学学校などに通って文章の基本を学んだ方がいいでし
【通信講座】 小説「毛の塊」 講評
当然ながらモーパッサン『脂肪の塊』と比較しましたが、特に関係ないようでした。
私小説風の淡色で単調に書かれていますが、ねらったものなのか分かりませんでした。織田作之助の「お茶漬け小説」のようでした。
最後のシーンは色彩的にうつくしく、気持ち悪く書けそうなところなのに、鮮烈なイメージは皆無でした。嗅覚をも動員しようとしていますが、成功していません。
誤字や、わざとかもしれない破格は問わず、あまり傷
【通信講座】 小説「猿面冠者」 質疑応答
・あまりにも私の下手な小説であることが分かりました。加筆修正をしても無駄でしょう。そこでなのですが、これから小説を書くのは辞めたほうが良いでしょうか。そんな下らない質問を寄こすなと思うかもしれませんが、宜しくお願いします。
書きたければ書いたほうがいいと思います。
本気で書くなら、大事なのはつづけることです。
まわりの人間はだんだんやめていくので、最後まで立っていれば勝ちです。
・なぜ小説語を書
【通信講座】 小説「猿面冠者」 講評
菊池寛と芥川龍之介にあこがれて太宰治が書いた初期の作品を、さらにぎこちなくしたような印象でした。
伝えたいことは分かりますが、不明、無用のレトリック、また、能にも歴史にもさしてくわしくない私でも確実に嘘だと分かる記述が多すぎます。不正確な表現はフィクションならざる「嘘」です。
11ページ中2ページ目くらいで読むのをやめようと思いましたが、なんとなく神学的な主題が出てきて、この時代、この題材とど
【通信講座】 小説「闘う中学生」 講評
平易で簡潔な文体に好感を持てないでもないが
ただ表現が稚拙なだけだった。
登場人物の行動理念が一貫せず、主題がなんなのかも読みとれない。
主人公「竜彦」に共感することなどできず、ヒロイン「姫香」にもまったく魅力を感じない。
『天気の子』の影響で「拳銃」を出したくなったのだろうが、引用元と同じようになんの必然性もない。
『オフィーリア』の描写にだけ、多少の個性を感じられそうだったが、なんの象徴なの
【通信講座】 小説「バーマリモ」 講評
抑制のきいた、おだやかな文体は
おさない子供に語りかけるようで
そのゆったりとしたリズムが心地よくないこともない。
人物造形が表面的で
全員、常識的で良識円満ないい人たち
でしかない。
特に「マリモちゃん」は男である必然性もなく
必死に魅力を伝えようとしているが
まったく成功していない。
なぜ語り手と「晴彦」が好意を持つのか理解できない。
というより
その好意が、小説で表現する価値のある
【通信講座】 小説「今年は父の七回忌だった」 講評
(作者より)
これはエッセイで小説とはいいがたい気もするのですが……提出させていただきます
アドバイスいただけるのならば「文章の牽引力」、つまりとりあえず最後まで読んでいただける力が欲しいので、そこをご指導いただけますれば幸いです
よくまとまったエッセイで
「文章の牽引力」というより、なんらかの魅力があるというより
安全運転で、定型を守り、傷がないことで
ストレスなく最後まで読ませる。
ベスト
【通信講座】 小説「反戦歌」 講評
抑制がきいた
きわめて淡い、水彩の小品。
語り手のあやうい潔癖さ、離人症めいた
冷酷なまでに即物的な描写が一種の個性になっている。
マチエールの存在感とキャンバスの平面性があからさまな静物画のようで
ひとつひとつの事物、行動はなんらかの象徴であるのか
理解しようとするたびに突き放され、語り手と同じ孤独を味わわされる。
ねらって書けたのか
偶然の産物か
よく分からない。
タイトルは石川淳『マルスの歌
【通信講座】 小説「なぜ、どこまでも僕。」 講評
砂を噛むような味気ない文体。
この作者だけの表現など薬にしたくもなく、
あたらしい人間性への視角を欠いた、退屈至極な小品。
ゲイの少年の内面を書くだけで小説になると思っているなら
大いなる勘ちがいというべきで
着想の段階ですでにつまらないことに気づくべき。
(作者より)①単なるポルノとなってしまっているかどうかポルノとしての精彩も欠けている。
なにかに似ているとしたら
習作めいているとしか言えな
【通信講座】 小説「克服」 講評
https://ncode.syosetu.com/n0952hn/
迷ったが
個性そのもののような、この作品を評価しないのは嘘なので
辞退されなければ
第7回 川光俊哉賞 佳作をさしあげたい。
何者?
僕が野球選手を好きな理由は、日々、感覚を維持しようとしているからだ。勝った時の感覚、ホームランを打った時の感覚、いい曲がり方をしたカーブを投げた時の感覚。再現性。肉体の感覚と精神の感
【通信講座】 小説「幸福な子ども」 講評
18/43 まで読んだ。
(まだタイトルの意味は分からない)
31,325文字の短編。
垂れ流しの感動と繊細な叙情のあやういバランスで
生き生きとした描写がたのしげに踊り、しずかに瞑想し、いまにも咆哮しようとしている。
辞退されなければ
第6回川光俊哉賞をさしあげたい。
(作者より)
とくにアドバイスいただきたい点は、物語として成立しているか、です。後半がとくに読みにくくなっている感じがして、そ
【通信講座】 小説「ハッピー・メリー・ナイト」 講評
掌編。
内容はなく、文体のみがある。
その文体も村上春樹のへたなパスティーシュでしかない。
僕は彼女が良く眠っているのを確かめてから、サンタ・クロースを縛っているロープを切った。ロープを丁寧にほどいてやると、サンタ・クロースは少し驚いた顔をしたけれど、すぐに窓を開けて飛び出していった。 窓の外から小さな鈴の音が聞こえた気がするけれど、そんなことは僕にはどうでもよいことだった。
「僕」と「彼女
【通信講座】 小説「白い父の話」 講評
着想は凡庸で
あたらしい視角など薬にしたくもないが
小川のように清冽で、なめらか、かつ淀みない
精彩に富んだ文章。
これだけ書ける人が
なぜつまらない思いつきに固執するのか分からない。
(作者より)
・「父」が狛犬であったことが文面から伝わったか。(オチになっているかどうか)
・今後、より長いものを書くうえで私に必要なこと。
・早急に改善すべき点があればいくつでも。の、三点をおうかがいしたいです