【通信講座】 小説「白い父の話」 講評
着想は凡庸で
あたらしい視角など薬にしたくもないが
小川のように清冽で、なめらか、かつ淀みない
精彩に富んだ文章。
これだけ書ける人が
なぜつまらない思いつきに固執するのか分からない。
(作者より)
・「父」が狛犬であったことが文面から伝わったか。(オチになっているかどうか)
・今後、より長いものを書くうえで私に必要なこと。
・早急に改善すべき点があればいくつでも。
の、三点をおうかがいしたいです。
いずれかでも大丈夫です。
・「父」が狛犬であったことが文面から伝わったか。(オチになっているかどうか)
狛犬さまの石像から、白くうつくしい獣が、立ちあらわれたのだ。
不可能。どう読んでも
背後から出てきた表現になっている。
オチにもならない。
「父」の最大の特徴を作者が忘れている。
「狛犬」にそれが見いだせなければならない。
そもそも
「父」が犬である必然性がまったくない。
猫であっても、鳥であっても、イグアナであっても
本質は変わらない。
ということは
犬であるという設定が
プロットと有機的に結合していない。
・今後、より長いものを書くうえで私に必要なこと。
ショートショートでこれだけ書けるなら
100枚の短編はもっと楽だと思う。
冗長な展開も、無意味な描写もある程度はゆるされる。
しつこく申し上げるが
ショートショートは
初心者が手を出していいものではない。
・早急に改善すべき点があればいくつでも。
特にない。
しいて言えば
ショートショートの呪縛から早くぬけだし
自由に書いてほしい。
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