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読書の跡

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#小説

日の名残り カズオ・イシグロ

日の名残り カズオ・イシグロ

感想と、印象深い言葉をメモしてます

世界史に詳しかったらわかるかもしれないんですが、1944年あたりのことを書いてます。

うーん、難しいって思って読み飛ばしてました…

世界情勢をヘタリアあたりでやったほうがいいかもな…

○執事像に囚われる主人公

品格のある執事とは?偉大な執事とは?という抽象的な問いにもがき続けている思考が文章に表れています。反すう思考は辛いよね、わかる

・長年居たメイ

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重力ピエロ 伊坂幸太郎

重力ピエロ 伊坂幸太郎

初めて小説で泣いたので、感想書きます。

~あらすじ~

兄は泉水、2つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。

その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火魔と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。

そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。

謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とはーーー。溢れくる未知の

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外科室 泉鏡花

外科室 泉鏡花

30分で読める古典文学の紹介です。青空文庫にあります!

~あらすじ~

上流階級御用達の病院に所属する主人公。医学士の友人、高峰と共に勤務している。

伯爵夫人の手術を任されたのだが、夫人は「麻酔しないで、手術してくれ」という。理由を聞けば、

"麻酔で朦朧としていると、秘密を喋る"

という話を信じている。立ち会ってくれる夫にも言えないので、このまま始めてくれと譲らない夫人。高峰はそれを承諾す

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杜子春 芥川龍之介

杜子春 芥川龍之介

30分で読める古典文学の紹介です。

~あらすじ~

一番商売が盛んだったころの洛陽でのお話。

杜子春は裕福な家の息子だったが、散財。寝食に困り、死んでしまおうかと愚痴っていたところに通りかかった老人が、大金の在り処を教える。

そこを掘り返した杜子春は贅沢な暮らしを取り戻すが、浪費するだけの生活は長く続かない。

再び老人に会って富を得たが、一文無しに。

金によって態度の変わる人間に愛想が尽

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