それでは今日も尾崎紅葉の『三人妻』を読んでいきたいと思います。
お艶はお麻のもとを訪れますが留守にしているということで、帰ってくるまで待つというと、使用人は「お帰りのほどは知れません」というので、すごすごと帰ります。紅梅の母親が大病だというので、母親が隠居している場所を訪ねようとしますが、結局わからず、こちらもすごすご帰ることに……。一日おいて、再び本家を行くが、今朝からお出掛けになり帰りはわからないと言われます。二日も留守であることを訝しく思い、余五郎が来た時に、様子を聞くと、どうやら留守というのは嘘らしい……。お艶はおのれの不調法をならべて、お麻への謝罪を頼みますが、余五郎は「それしきのこと心配すな、おれが良きように言っておくから、いつでも遊びに行け」。口では言うがいつもの無頓着、洒落ばかり言って取り合ってくれません。
ということで、この続きは……
また明日、近代でお会いしましょう!