それでは今日も山田美妙の『花ぐるま』を読んでいきたいと思います。
ある待合の奥二階に男女二人が差し向かいに座っています。夜は11時過ぎ。ひとりは、新聞記者であり私犯法の教師である杉田先生。もうひとりは、18、9歳の女性です。
プラチナの輸入が始まったのは明治20年代といわれていますが、明治の初期の頃から高価な貴金属であることが一般的に知られていたようで、当時は主に懐中時計に使われていました。プラチナの価値は希少性だけではなく溶融の技術的な難しさにもあったようで、金工家の村松万三郎(1852-1908)が、日本で初めてプラチナの溶融に成功するのは明治24(1891)年のことです。
なんだか、重たい雰囲気がありますね…
ということで、この続きは…
また明日、近代でお会いしましょう!