さて、今日でいよいよ『五重塔』も最終回を迎えました!それでは早速読んでいきましょう!
『五重塔』は1891(明治24)年11月から1892(明治25)年3月にかけて連載されたものですが、1891(明治24)年9月30日の台風による被害で、赤坂溜池町に建設中だった福禄座という小劇場が崩壊するという出来事が起きています。どうやら着工以前から苦情の絶えない計画だったようで、着工後も資金が足りずに建設が途中で止まり、その間に台風被害で崩壊したようで、「馬鹿欲から芝居の金主……」はそれをネタにしているのではないかといわれています。
ここの甚五郎とは、江戸初期に活躍したとされる伝説の彫刻職人である左甚五郎(生没年不詳)のことですね。
江都とは江戸のことです。
今に語り継がれる百年以上前の話だったんですね!
というところで、『五重塔』は終了します!
前半はずいぶんと展開がのんびりとしているなぁと思ったのですが、後半の暴風雨のシーンは露伴の真骨頂という感じで面白かったですね。
さて、このあとは、再び尾崎紅葉へと戻りたいと思うのですが……
それはまた明日、近代でお会いしましょう!