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自作短歌集『ディアフォニア』

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2024年5月の短歌

2024年5月の短歌

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いちごつみ等の共作は記載しません

みんなではなくてあなたが読むように言われた文字で生き続けている

求めてもいない光を振りかざし明るく照らすあなたが憎い

皆々が一夜の夢を囃し立て殺して生きて産まれて死んで

りゆうなどいるのでしょうか せいぎだのあくだのさけぶぶたをくうのに

透明であればあるほど清らかに濁ってゆける 水になりたい

いいねそのレディメイドの悔

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2024年6月の短歌

2024年6月の短歌

※特定のどなたかに差し上げた一首
いちごつみ等の共作は記載しません

世の中で一番憎い生き物が与えてくれる僕の神様

思い出を空に浮かべて線を引き戻らぬ日々と笑え白日

私には何もないのと笑う子の瞳の中の波の音階

いつまでも絶えることなく友達は別の誰かの友達でした

まちかどの天使瀕死の時だけが羽を癒すと信じて眠る

「殺すな」の歌が流れる日の暮れに割れない数を吾子は数える

真夜中のうさぎ羽根

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2024年4月の短歌

2024年4月の短歌

※特定のどなたかに差し上げた一首
いちごつみ等の共作は記載しません

多国籍宇宙船内誰一人普通を決める議論もせずに

借りてきた普遍を開く虹色のスペクトラム光線銃を撃て

全部嘘今更何を玻璃の中記憶の中に埋めて四月

君はきみ、僕にはぼくのしがあって軽やかに舞う桜散華は

少しずつただ穏やかに確実にわからなく(わかった気に)なる他人も自分も

五線譜を泳ぐ昨日を追い越して拍手のように雨音の鳴る

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2024年3月の短歌

2024年3月の短歌

※特定のどなたかに差し上げた一首
いちごつみ等の共作は記載しません

不登校初日の君と食ふジャムの赤々とした苺の苦さ

文字盤の零から零れ落ちている嘆きを繋げ終わりの始まり

死ぬための自由を今日も強かに勝ち取る僕らapoptosisは

Making world, this is the truth which you wanted.

少しずつ色んなものをちぎり捨て捨てたものさえ忘れたとかげ

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2024年2月の短歌

2024年2月の短歌

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いちごつみ等の共作は記載しません

とりあえずヨシと自分を慰めてヒトの形を保っています

瑠璃色の凪を切り裂き風は来た君の背中を押すためだけに

2024年1月の短歌

2024年1月の短歌

※特定のどなたかに差し上げた一首
いちごつみ等の共作は記載しません

こいやみをきれいきれいとたずさえてひかりみたいにみせてこないで

陽の当たる他人の不幸が染み付いた幸せばかり抱きしめている

燻った脳の森はなお燃える歌いたくない歌を流して

2023年12月の短歌

2023年12月の短歌

※特定のどなたかに差し上げた一首
いちごつみ等の共作は記載しません

何よりも誰を愛する世に貼った名札を燃やす火を放ちたい

傷ついた愛をケアするために買ううろうろうつろブローハイの目

突然の雨に降られることもなく何も求めず失ってゆく

飯にまで男子女子だと付けやがる死んだらただの肉になるのに

たくさんの本音のみこみ嘘吐けば息だけしろく冬がやさしい

ひらひらとゆきのひとひらふれあえばどちらか

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2023年11月の短歌

2023年11月の短歌

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いちごつみ等の共作は記載しません

太陽を迎える使徒のごと園を踏み鳴らしゆけセネクスたちよ

戦争も発展もないこの国のプエルお前はアリスを探せ

コンビニで渾名をもらう生き物が吸い込まれてく地下鉄の駅(RIUMさん「コンビニで」)

肉餡に白布まとって着飾った美丽的谎言が人类みたい

ちゃんとしてなくっていいよみなだってちゃんとを

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2023年10月の短歌

2023年10月の短歌

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はてしなく広がる空に落ちてゆく墓場としての肉体を捨て

最終のバスを見送りお互いの恋人役を「ここで降ります」
(頂いた言葉「リミックス」より)

身をけずる日々の隨に磨かれたきれいな星の名前は言葉
(頂いた言葉「箒星」より)

悔恨と虚しさだけで作られた「いつかきっと」を迎えに来ました
(頂いた言葉「墾田永年私財法

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2023年8月の短歌

2023年8月の短歌

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詰め込んだ鞄のような幸せを旅立つ朝の清い別れを
(RIUMさん初句「詰め込んだ」)

おめでとう何でもない日 誰かには死ねなかった日生きたかった日
(RIUMさん連想短歌「今日」NGワード「今日」)

意図的な茶髪と無下に決められた個性を黒く塗り潰されて
(うたの日さん「茶」)

紅葉は嫋やかなる死 誰一人傷付けず

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2023年9月の短歌

2023年9月の短歌

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七十と九億の愚痴与えられ独りで踊る孤独な地球

クリフトのザラキくらいに頼りない月が綺麗を聞いててあげる

ちゃんとっておとなになると難しいよく眠ったり仕事をしたり

この部屋の何処にもいない君がまた笑って見せる 夏は嫌いだ

思っても言えないことば種のごと飲み干し今日も花を吐き出す

さあ今日はどいつを被り生きよ

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2023年7月の短歌

2023年7月の短歌

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気付かねば幸せでした(記録とは他者の心を抉る行為と)
(RIUMさん画像詠)

忘却に選ばれ過去は砂の中なみぶなみぶと泣くのだそうだ

諦めを隠した文の語尾にただ足掻きのようにつける疑問符

オープンザセサミ世界を焼き払えランプの精は元よりあらじ

簡単にお話し出来る悲しみの手持ちがなくて おやすみなさい

かわた

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連作集「はきだめ」

連作集「はきだめ」

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