常盤みどり

ときわみどりです。生き延びるために「あなたの町の本屋さん」をしています。生きるために「…

常盤みどり

ときわみどりです。生き延びるために「あなたの町の本屋さん」をしています。生きるために「歌人」でありたいと思っています。 主にTwitter上で活動しています。 noteは記録運用のため反応があまりできません、大変申し訳ございません。

マガジン

  • 日記・雑記『ハルモニア』

    日記と雑記をまとめています。 拗らせているのでご注意くださいね。

  • 自作短歌集『ディアフォニア』

    Twitter他に掲載した短歌まとめ

  • 『うたふるよる』

    • 14本

    常盤みどりとみさきゆうさんの二人が Twitter上で皆さんの短歌を紹介する企画『うたふるよる」 事前アンケートで許可を頂いた内容を記録しています。

  • 短歌マガジン

    • 103本

    短歌好きの共同編集マガジンです。共同運営執筆者のみなさんのnoteのうち短歌に関連する記事にこのタグをつけて配信。(運営:短歌マガジン https://mag.kotobadia.com/ ) 興味あるかたは主催の深水英一郎までDMください ( https://twitter.com/fukamie )

  • 短歌の感想を伝える(23年1月〜)

    2023年1月から行った短歌の感想をお伝えする記録です。

最近の記事

  • 固定された記事

短歌を紹介するTwitterスペース「常盤みどり・みさきゆうの うたふるよる」をはじめます

どのような企画なのか Twitter上で募集を行い抽選、当選された方の短歌を常盤みどりとみさきゆうさんの二人で読みTwitterスペースで感想をお伝えします。 なぜこの企画を行うのか 私たちが短歌を始めて間も無い頃に感じた ・雑誌・SNS歌会・投稿サイトetc.に自分の短歌を提出をする自信が無い ・誰にどんな感想をもらうか分からない場所への投稿に不安を感じている ・誰からもなかなかリアクションが貰えずモチベーションが維持できない ・作品や自分のことを誰かに知ってもらいた

    • 第五回きくらげ歌会:テーマ詠「小鳥」感想

      引用部分の短歌は全て第五回きくらげ歌会の詠草と歌会参加に際して用意したメモです。*それぞれに異なる作者がいますが、録音した音声を一定期間後に消去するためこの記事に著者名は記載をしません。  主体の「あなた」への愛情をハチドリに例えた一首、その不変さを「冷めない」「いつも」と形容し愛情を「蜜」に例えています。「いつも蜜を求めて」の表現が特に情熱的だなと感じます。有限の蜜を常に求めている様子からは愛情の持続を強く望んでいるようにも感じました。  一見小柄でか弱く見える、羽ばたく

      • 2024年7月の短歌

        「ここだけの話」と同じ相談を都度聞かされる白夜を生きる 足並みを揃えられない日の暮れに海月流れる三津浜の波 新しい朝は希望の朝ですかあなたがいない明るいだけの I'll give you a red foxglove blooming in the shade. 吹き出しの脅迫めいた空白は優しい夜を求めていそう みどりならをなごと思ふ人に問ふ空の青さはいかがならむや 良し悪しを人に求めて歌う日のなんと愚かで綺麗な火傷 喰う言葉つるむ生き物居る場所も自分で選ぶ犬に

        • 2024年6月の短歌

          ※特定のどなたかに差し上げた一首 いちごつみ等の共作は記載しません 世の中で一番憎い生き物が与えてくれる僕の神様 思い出を空に浮かべて線を引き戻らぬ日々と笑え白日 私には何もないのと笑う子の瞳の中の波の音階 いつまでも絶えることなく友達は別の誰かの友達でした まちかどの天使瀕死の時だけが羽を癒すと信じて眠る 「殺すな」の歌が流れる日の暮れに割れない数を吾子は数える 真夜中のうさぎ羽根無き切なさよ 月を夢見て哀れに泣いた どうしても開かない戸に合う鍵を閉まった箱

        • 固定された記事

        短歌を紹介するTwitterスペース「常盤みどり・みさきゆうの うたふるよる」をはじめます

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          33本

        記事

          2024年5月の短歌

          ※特定のどなたかに差し上げた一首 いちごつみ等の共作は記載しません みんなではなくてあなたが読むように言われた文字で生き続けている 求めてもいない光を振りかざし明るく照らすあなたが憎い 皆々が一夜の夢を囃し立て殺して生きて産まれて死んで りゆうなどいるのでしょうか せいぎだのあくだのさけぶぶたをくうのに 透明であればあるほど清らかに濁ってゆける 水になりたい いいねそのレディメイドの悔しさが良いねホントにどうでも良いね

          2024年5月の短歌

          2024年4月の短歌

          ※特定のどなたかに差し上げた一首 いちごつみ等の共作は記載しません 多国籍宇宙船内誰一人普通を決める議論もせずに 借りてきた普遍を開く虹色のスペクトラム光線銃を撃て 全部嘘今更何を玻璃の中記憶の中に埋めて四月 君はきみ、僕にはぼくのしがあって軽やかに舞う桜散華は 少しずつただ穏やかに確実にわからなく(わかった気に)なる他人も自分も 五線譜を泳ぐ昨日を追い越して拍手のように雨音の鳴る 諸手上げ春風みたく振る人の足に隠した危険カミソリ 生きたがる身体をいつも疑って

          2024年4月の短歌

          2024年3月の短歌

          ※特定のどなたかに差し上げた一首 いちごつみ等の共作は記載しません 不登校初日の君と食ふジャムの赤々とした苺の苦さ 文字盤の零から零れ落ちている嘆きを繋げ終わりの始まり 死ぬための自由を今日も強かに勝ち取る僕らapoptosisは Making world, this is the truth which you wanted. 少しずつ色んなものをちぎり捨て捨てたものさえ忘れたとかげ 初めから何も残って無いようにふるまい消えるくらげのだんす 憎むより悲しむより

          2024年3月の短歌

          2024年2月の短歌

          ※特定のどなたかに差し上げた一首 いちごつみ等の共作は記載しません とりあえずヨシと自分を慰めてヒトの形を保っています 瑠璃色の凪を切り裂き風は来た君の背中を押すためだけに

          2024年2月の短歌

          2024年1月の短歌

          ※特定のどなたかに差し上げた一首 いちごつみ等の共作は記載しません こいやみをきれいきれいとたずさえてひかりみたいにみせてこないで 陽の当たる他人の不幸が染み付いた幸せばかり抱きしめている 燻った脳の森はなお燃える歌いたくない歌を流して

          2024年1月の短歌

          2023年12月の短歌

          ※特定のどなたかに差し上げた一首 いちごつみ等の共作は記載しません 何よりも誰を愛する世に貼った名札を燃やす火を放ちたい 傷ついた愛をケアするために買ううろうろうつろブローハイの目 突然の雨に降られることもなく何も求めず失ってゆく 飯にまで男子女子だと付けやがる死んだらただの肉になるのに たくさんの本音のみこみ嘘吐けば息だけしろく冬がやさしい ひらひらとゆきのひとひらふれあえばどちらかさきにゆくのがいのち 押し寄せる紙魚はお得意様と鳴きチルトシフトにながめる樹海

          2023年12月の短歌

          うたふるよる第十三夜 これまで/これからのうたふるよる

          スペースのタイトルを間違えています!!!! 一年間の活動報告と今後の活動についてお知らせをいたしました。 六月下旬には杜崎ひらくさんの歌集を 七月には蝦名泰洋さんと野樹かずみさんの 短歌両吟を紹介いたします。 長いようであっという間の一年間でした。 お聞きくださり、気にかけてくださり 誠にありがとうございました。 今後も楽しく活動をしてまいりますので どうかよろしくお願いいたします。

          うたふるよる第十三夜 これまで/これからのうたふるよる

          うたふるよる第十二夜 塩本抄さん

          打ち合わせメモを公開します。 万が一不適切な表現や箇所がありましたらいつでもご連絡ください。 スペースのための打ち合わせメモ常盤みどりが選んだ塩本抄さんの短歌 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆  うたの日のお題「タイミング」からの一首。初句〜三句と四句〜結句の言葉にA=Bのような因果は感じられないのですが文字面の意味や構成の理屈では説明のつかない共感を私は覚えるのでこの一首がとても好きです。  一首の中に書かれていることだけを読むと、主体は洗い忘れたマグカップの存在に気

          うたふるよる第十二夜 塩本抄さん

          うたふるよる第十一夜 T・G・ヤンデルセンさん

          打ち合わせメモを公開します。 万が一不適切な表現や箇所がありましたらいつでもご連絡ください。 スペースのための打ち合わせメモ常盤みどりが選んだT・G・ヤンデルセンさんの短歌 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆  新聞を眺める主体の思考を表現した一首。初句〜三句までは半ば慣用句化されたような言い回しが続くのですが、四句結句の「新聞だけがいつも白黒」にとても惹かれました。惹かれる理由を考えるために再度初句から読み直すと、この初句〜三句が効いているのだろうと感じます。  自然風

          うたふるよる第十一夜 T・G・ヤンデルセンさん

          【かひょ〜ん用】第一回不穏婦人会ネットプリントの感想

          はじめに引用について  本記事中で引用している短歌は特別に記載のない限り全て2024年3月に発行された第一回不穏婦人会発行のネットプリントから引用しています。 北谷雪さんの「不穏婦人会」vol.1発行のお知らせを引用しておきます。 第一回不穏婦人会の参加者(五十音順) 青糸りよ  さん 岩瀬百   さん 北谷雪   さん 毛糸    さん 小藤舟   さん 重田わたこ さん (以下引用では敬称略)  「かひょ〜ん」でみなさんの作品に感想をお伝えすることになりましたので

          【かひょ〜ん用】第一回不穏婦人会ネットプリントの感想

          うたふるよる第十夜 はゆき咲くらさん

          打ち合わせメモを公開します。 万が一不適切な表現や箇所がありましたらいつでもご連絡ください。 スペースのための打ち合わせメモ常盤みどりが選んだはゆき咲くらさんの短歌 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆  デパートで働く主体とその先輩の日常・会話を切り取った一首と読みました。一首の中にある最も彩度の低い、無彩色の黒色から最も彩度の高い赤への移動・強いコントラストと言えば良いのでしょうか、表現が鮮やかだと感じます。  状況を考えても素敵ではないでしょうか、語弊があるかもしれま

          うたふるよる第十夜 はゆき咲くらさん

          うたふるよる第九夜 奥 かすみさん

          打ち合わせメモを公開します。 万が一不適切な表現や箇所がありましたらいつでもご連絡ください。 スペースのための打ち合わせメモ常盤みどりが選んだ奥 かすみさんの短歌  課題図書を読み泣いている君をみた主体は君の成長をその様子から感じ、その場では恐らく多くを告げず、語らず麦茶をそっと差し出す情景を詠んだ一首と読みました。  一首の中で明言はされていませんが課題図書を読む「君」と麦茶を差し出す主体の様子からプライベートな空間での出来事であり親子の関係が想像できると思うのですが

          うたふるよる第九夜 奥 かすみさん