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たこ焼き、どて焼き、鉄板あらへんけど。
関西といえば“粉もん”が大定番。うどんに、お好み焼きにいか焼きなどなど。そんな中でも、特に気軽でフレンドリーな大阪名物といえば、たこ焼きですよね。
粉もんでおなじくソース味、よく似た印象のお好み焼きはボリュームもあって、ごはんとして食べるものというイメージですが、それと比べて、たこ焼きはおやつであり、おつまみであり、気軽なスナック感覚。
🐙たこ焼き食べたし
小学生の頃、実家の向かいにたこ焼き屋さんがあって、いつもおばあちゃんが、千枚通しでたこ焼きをくるくる回しながら焼いていたのを思い出します。学校から帰ってくると、お小遣いをもらって、買いに走ったものです。
そんなたこ焼き。食べたくなると、たまらなくなるんですよね。これも関西の血のなせる業でしょうか。
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というわけで、今回は関西人のソウルフードたこ焼きと一緒にこれも関西の味、どて焼きをつくってみました。
🥩どて焼きはすじ煮込み
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まずはどて焼き。
焼きといいつつ、実際は煮込み料理です。
🥩材料
・牛すじ
・こんにゃく
・青ねぎ
・味噌…大さじ2
・醤油…大さじ1
・砂糖…大さじ1
・みりん・大さじ1
・水…2カップ
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こんにゃくはスプーンでちぎるようにして、断面を不揃いにしておくと、味がからみやすくなります。
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味付けのポイントは味噌。牛すじは醤油ベースで煮込むこともありますが、どて焼きは味噌味です。
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牛すじはお酒と水で1時間ほど下煮してあります。こんにゃくはさっと湯通ししておきました。
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あとは調味料と水を合わせて煮込むだけ。
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煮汁を煮詰めつつ、しっかり味を染み込ませます。
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煮汁にとろみが出てくればいい感じ。いったん冷まして、味が染みたらできあがりです。食べるときは、温め直していただきます。
🐙たこ焼き焼きまっせ
さあ、続いて今回の主役。
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たこ焼きの登場です。お皿はこの細長い形がいいですね。丸皿よりがぜん、たこ焼き気分が上がります。
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たこはぶつ切り。いいぞいいぞ。さらに盛り上がってきました。
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🐙具の材料
・たこ
・天かす
・しょうがの梅あえ
・青ねぎ
紅しょうがってあると便利ですが、買うと余りがちなので、今回は自家製のしょうがの梅和えを使います。
作り方はこちらの記事でどうぞ。
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具が揃ったら、生地づくり。
🐙生地の材料
・天ぷら粉…大さじ3
・卵…1個
・粉末かつおだし…小さじ1/2
・水…大さじ1
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いつもの天ぷら粉を使います。もちろん、小麦粉でもOKです。ポイントは、かつおだしで風味付けをするところ。それを忘れなければ、粉はどちらでも大丈夫。
😱そうやん、ないやん
ここで大変なことに気付きました。というか、気付いてたんですけど、あまりのたこ焼き食べたさに、とりあえず無視して進めてきたのですが…。
我が家にはホットプレートスタイルの家庭用たこ焼き器がないんです。もちろん、お店みたいな鉄板なんてあるわけもなし。
むむむ。どうするか。関西人の家には、必ずあると思われがちなたこ焼き器。しかし、そんな話はまさに民間伝承。迷信のようなもの。ない家にはありません。
というわけで。
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とりあえず、熱したフライパンに生地を広げます。
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たこを均等な間隔をあけて配置。このポジション取りには、大きな意味があります。
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ねぎ、天かす、しょうがの梅和えも散らします。
🐙なんとかしまっせ
ここからが力技。
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たこを中心に据えて、フライ返しで生地をひと口サイズに切り分けてみます。均等に配置したのはこのため。
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そして折りたたむ。ほら。なんかいけそう。
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どうだ。これでたこ焼きと呼んでくれますか。
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ソースをかけてみました。
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さらにマヨネーズ。
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おかかと青のり。ほら、これ、たこ焼きです。間違いない。もちろん、材料はバッチリたこ焼きなので、味は絶対文句なしなんですが、この感じで盛り付けると、たこ焼き器なしで焼いた、たこ焼きとしては、最高峰のできあがりといってもいいでしょう。
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どて焼き、たこ焼き。大阪のビールのお供の競演です。
そして食べるときはもちろん、これ。
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シャキーン。爪楊枝の登場です。
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ぷすりと刺して持ち上げて、はふはふいいながらいただけば、このとおり。
フライパンでも、見事なたこ焼きができましてん。なかなかがんばりましたやろ。ええ感じやったわ。
🐙後日譚、たこ玉誕生
後日。1パック買った、たこの残りは冷凍してあります。
ということはもう一度、たこ焼きが食べられますね。
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今回は紅しょうがありで、ねぎがふつうのおねぎです。
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焼きはじめて、ふと思うことがありました。
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そもそも材料がおなじなら、ひと口サイズに丸く焼く必要はあるのだろうか。この前のたこ焼きも厳密には真ん丸のボールには焼けなかったわけで、本物のたこ焼きではなかったといわれれば、そうだ。それでも食べれば、立派にたこ焼きになってたじゃないか。
よし、ほな今回は切り分けへんで。そのまんま返したるわ。えいやっ。
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これでうまいこと、たこ焼きとして楽しめるひと皿に仕上がったら、たこ焼き器がうちにあらへんちゅうことにかて、引け目感じんと、おうちでいつでも、たこ焼きが楽しめるんちゃうん。
なんやったら、友だち呼んでタコパかてできるわ。鉄板あらへんけど。
でけた。でけたで。焼き上がったわ。
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ソースとマヨや。今回は面積が広いさかい、ちょっと模様を書いてみたりもできるやん。ええんちゃうのん。
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おかかと青のりでほら、この前と違うのは形だけやん。こんなん、もう絶対たこ焼きやん。
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おっと、これは爪楊枝やと食べにくいな…。ちゅうわけでお箸でいただきます。
ぱくり。もぐもぐ。
ん…。これは…。
これはたこ焼きとちゃうわ。これはあれや、たこ玉や。イカ玉とちごて、そんなん聞いたことないような気ぃするけど、これはたこ玉や。
そうや、これはお好み焼きやんか。
というわけで、不思議なことに、この前はひとつ食べるごとに、おお、これはたこ焼きだ、まさにたこ焼きという思いが強まったのに、おなじ材料の今回、できたのはどんなにたこ焼きの夢を見ても、まごうことなきお好み焼きでした。
🤔爪楊枝の魔力なのか
さて、その要因はなんなんでしょう。形による印象操作なのでしょうか。それとも、お好み焼き1000年のプライドが呼び覚ますなにかなのか。
メインはたこ
粉にはかつおだしで味付け
ねぎたっぷり
天かすと紅しょうがいれる
ソースにマヨ
もちろんおかかと青のり
あらゆる条件に大差なし、あえていうなら今回は自家製のしょうがの梅和えではなく、市販の紅しょうがを使ったので、なんならこっちのほうがたこ焼きなはず。
せやけど、違いましてんわ。こないだのほうが絶対たこ焼きやってん。なんぼ思い出してみても、前回つくったのはたこ焼きで、今回焼いたんはたこ玉でしてんわ。
爪楊枝が使えるかどうか。もしかしたら、そこが大きなポイントなのでしょうか。ぷすりと刺して、ぽくりといただくあの気軽な感じ。あれがたこ焼きのアイデンティティのキモなのでしょうか。その謎はまだ解明されていません。
奥深きたこ焼きの世界でした。
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