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第4のお皿でアレンジ再現2品
先日紹介したこのお皿。
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ふだんはおなじお皿をくり返し使うタイプの自分が、本当に久しぶりに買った、新着です。
🍽定番お皿にアレンジ再現しよう
この間、トケイヤkitchenの記事に初登場した際に書いたとおり、このお皿を買ったのは、洋食屋さんでよく使われているなぁと感じるようになったのがきっかけ。
これに盛り付けると、なんかお店のメニューって感じがして、おうちごはんなのによそゆきのわくわくを体験できる気がします。
そしてこのお皿を手に入れたからにはやってみたいことがありました。もちろん、お店のメニューのアレンジ再現です。
ところがいろんなお店で見かけたから気になって探したはずのお皿なのに、じゃあどこのお店でどんなメニューを食べたのかと思い出そうとすると、意外と思い出せないことに気づきました。
料理が運ばれてきたときは、あ、ここもこのお皿だと思って興味深く感じたんだと思うのですが、食べはじめると料理に夢中になってしまってるんでしょうね。そして食べ終えたらその満足感で、おいしかったごはんのことばかり印象に残って、お皿のことは記憶の中で曖昧になってしまうんだろうなと。食いしん坊の性というやつかもしれません。
でも中にははっきりと、このお皿に盛り付けられた姿を思い浮かべることのできるメニューもあります。
その理由を考えると、
一度きりではなく何度か食べている
インパクトがあった
こんなところではないでしょうか。
というわけで、今回はこの新着お皿に、アレンジ再現したお店メニューを載っけてみようというお話です。
🍽第1のメニュー
まずひと品めはこちら。
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大人様ランチのメインにどどんと存在する
このライスメニュー。
この写真を見れば、わかる人はひと目でわかる。人気の洋食屋さんのオリジナルメニューです。
これをトケイヤkitchen風にアレンジ再現すると、こんな感じ。以前にもnoteで記事にしましたが、今回はなんといってもお皿が違う。やる気も倍増です。
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あらためてこうして、本家と比べてみると、ちょっと色が濃いめですね。でもけっこういい感じに仕上がるので、さっそくつくっていきましょう。
🔥お肉と野菜を炒めます
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豚肉と玉ねぎを炒めます。
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ここに自家製のタレと、追い増しおろしにんにくをたっぷり。
このたれ、常備しておくと便利です。今回も大活躍。
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よくからめて炒めます。
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さらに彩りと香り、味もすべてアップするにらの登場。
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仕上げに粗挽きこしょうをたっぷりと。
🍚ライスのドーナツホール
さあ、いよいよお皿の出番。
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ごはんの盛付はこんな感じにドーナツ状。
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炒めたお肉たちをライスの上に載せていきます。このとき、真ん中にあけた穴のようなスペースはそのままキープしておくのがポイント。
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こんな感じですね。さあ、仕上げはこの真ん中の穴に…。
🥚卵黄どどーん、味変しよう
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卵黄どどーん。
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とうでしょう。なんかもう、パワーみなぎる気しかしません。
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食べるときはこれ。必殺、卵黄崩し。にんにくのきいた甘辛いたれ、白ごはんにからむ卵黄。罪なおいしさです。
ちなみに、卵黄を崩したあといきなり全体を混ぜるのではなく、あくまでまばらにからめるようにするのがおすすめです。
最初のひと口は卵黄たっぷりの部分にすれば、まろやか風味。次のひと口は、卵黄があまりからんでなくて、お肉の味が楽しめるところを。ひと皿の中でそんな味変をしながら食べるのがお気に入りです。
🍽第2のメニュー
続いてアレンジ再現を目指すのはこちら。
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コロンと鎮座するお肉が印象的です。
シンプルの極み的ルックス。見ただけでなめらかさの伝わるカレーソース。黄金色のカツ、そしてセンターにどんとかまえる一塊のお肉。
人気のカレースタンドのカツカレーです。
これをトケイヤkitchen風にアレンジ再現すると…。
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どーん。お肉が大きくなりました。
🥩ダブルビーフでつくります
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カレーの仕込みは野菜の旨味が重要。にんにくに玉ねぎ、にんじん、セロリ、をみじん切りにしておきます。お肉は今回は塊どどん系なので、ローストビーフ用の赤身牛がメイン。そこに旨味をプラスするために、下茹でしておいた牛すじを用意しました。贅沢ダブルビーフ仕様です。
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まずはにんにくを炒めます。
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香りが出てきたら、細かく刻んだ香味野菜を加えます。
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しんなりして少し焼色がつくまで焼いていきます。香味野菜を焼くときは、せわしなくヘラを動かすのではなく、じっくりと動かさずに焼いて、焼色がついたら底から返す感じです。しっかり焼色を付けることで、ソースに香ばしさを出すのも目的です。
続いてお肉。
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塊のまま、表面にしっかり焼き色を付けます。
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香味野菜のお鍋にどどんとお肉。その周りに牛すじもスタンバイ。
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フォンドボーとトマトペーストを加えます。
お肉を焼いたあとのフライパンには、旨味がたっぷり。
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逃さないように、赤ワインを注いでヘラで旨味をこそぎ落とします。
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お肉と香味野菜のお鍋に赤ワインと水を加えたら、じっくりと煮込みタイム。
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2時間ほど煮込んでいきます。
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お肉に竹串を刺してみて、すっと通ればOK。香味野菜を濾して取り除きます。
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お肉を大ぶりにカット。うん、おいしそう。
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ソースとお肉をお鍋に戻します。
ここで取り除いた香味野菜も捨てません。
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フリーザーバッグに入れて、ぺったんこにして冷凍しておくと、使いたいときに使う分だけパキッと割れて便利。ケチャップとウスターソースを加えてハンバーグのソースにしたり、次回のカレーやシチューのような煮込み料理の旨味出しに使えます。
これでカレーの下準備は完成。ちなみに、このまますこしソースを煮詰めてバターを溶かし、こしょうで風味を調えたら牛肉の赤ワイン煮込みとして楽しめます。
🐽トッピングはポークカツ
でも今回アレンジ再現するのは、最初の写真のとおりカツカレー。というわけで次のステップに進みます。
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しょうが焼き用のポークロースを準備。筋を切っておきます。とんかつ用の厚みのあるロースでもOKですが、今回はサクッとクリスピーにしたいので、しょうが焼き用にしました。揚げ時間も短く済んで手軽ですよね。
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衣はいつもの天ぷら粉を水で溶いたもの、パン粉の順で。
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薄くて火通りがよいので、高温で揚げていきます。
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途中で返して両面を色づけます。
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厚みは控えめでも、面積はどどん。迫力ありますね。
🍛とろみを付けて欧風カレー
さあ、あとはカレーの仕上げです。
ふだんはソースにとろみを付けないことも多いのですが、今回は再現のお手本があるので、ルウをつくってとろみのあるカレーソースを目指します。
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オリーブオイル、バターを熱して、そこにカレー粉と天ぷら粉を入れて炒めます。粉はもちろん、小麦粉でもOKです。
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全体になじんで、すこし香ばしい感じになってきたら火を止めます。
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そこに煮込んでおいた、赤ワインソースをすこし注ぎます。じゅわーっとなって、カレーのいい香りが立ち上りますね。
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ルウをよく溶かしたら、ひと皿分のソースを追加。弱火にかけてとろみがつくまで煮込みます。
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煮込んでいる間にカツをカット。さくっ。いい音です。
添えるのはもちろんこのペア。
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福神漬はふだん赤が好みなんですけど、今回は目指すお店のスタイルに合わせて、無着色系にしました。
🍛お皿に盛ればリスペクト
さあ、お皿の出番です。
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ごはんは端に寄せて。
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まずお肉をどんとセンターに。本家より大きいですね。食いしん坊なもので。
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とろみのついたカレーをかけていきます。
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これでベースのビーフカレー完成。このままでも間違いなくおいしいです。でも今回はトッピング付き。
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ごはんの上にカツをどーん。カツも本家より面積が広いビッグカツ。
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これがトケイヤkitchen風のアレンジ再現カツカレー。
クラシックな王道の欧風カレーに、サクサクのカツ。そして真ん中に位置するのは、ホロホロに煮込んだ柔らかビーフ。大好きなお店のカレーを目指した再現は、オリジナルな部分もありますが、なんといってもお皿のおかげで、ほぼ完璧なるリスペクト感を表現できました。
🍽いつまでも洋食屋さん
このところ、自分の好きなお店の閉店や休業に立て続けに直面してしまう機会がありました。多くはいわゆる老舗の洋食屋さん、昭和から続く伝統のお店です。
コロナ禍の苦しい時期を乗り越えて、元気に再開したお店たちも、歴史と伝統があればあるほど直面する問題があります。ひとつは、シェフやスタッフが高齢化するのに、後継者がいないという跡継ぎ問題。そしてふたつめは、建物の老朽化により、このままの環境では続けられないという問題です。
あの街にいけばあのお店がある。昭和から続くお店だから、いろんな想い出が詰まってる。そんなお店ほど、いまも盛況でみんなに愛されているのに閉めざるを得ないタイミングがやってきてしまっているようです。
さみしい気持ちもありますが、そういうニュースを知ったときは、まずは今までありがとうございました、という言葉を伝えたいなと思っています。
今回、リスペクト再現したメニューのお店は、どちらも元気に営業中。これからも元気で営業して、いつまでも楽しませてもらえると信じてます。やっぱり大好きです、洋食。いつまでも好きです。
それでもどうしてもお店に食べにいけないときは、今回のようにこのお皿を使って、おうちでその雰囲気を味わいたいなと思います。
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