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焼きそばにスープを注ぐ。
ご当地グルメとの出会いって、いくつかパターンがありますよね。
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もちろんまずは、現地に旅したとき。でも、そんなにしょっちゅう旅行に行けるわけではないので、地方の物産展やテレビ番組で見たというパターンのほうが多いかもしれません。
そんな中で以前、栃木県の那須塩原から日光のほうに旅したときに、現地で気になるメニューと出会いました。
スープ入り焼きそばというのがそのメニュー。
本来焼きそばって焼いているわけですから、スープと縁なんかないじゃないですか。それなのに、スープ入り。気になって当然です。
ただそのときはスケジュールの関係で、現地では食べるに至らず…。残念でしたが、そのメニューはずっと気になったままでした。
そしてある日、こんなメニューを知ります。
青森県黒石のつゆ焼きそば。
そのときあの旅の記憶が猛然とよみがえってきました。そして現地で食べられなかった悔いがぐいぐいときたんです。
こうなったらもう作るしかない。
というわけで今回のご当地グルメ再現アレンジは、ふたつの焼きそば。いろいろと調べてみたら違いはありますが、同時に再現できそうだったので、いっそ食べ比べてみることにします。
🍜まずはベースの焼きそば作り
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豚肉、キャベツが基本の具。今回はニラと食感に欠かせないたっぷりもやしを加えます。
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ソースを入れたらしっかりからめながら炒めます。
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ソースの香りが漂うのって、食欲そそりますよね。おいしそうな焼きそば完成です。今すぐこのまま食べたいくらい…。でも、今回は目的があります。がまんしなくては。
🍜スープとつゆ
まずは焼きそばをふたつに分けます。
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もちろんこのあとスープを注ぐので、器は液体を受け止められるもので。今回は1人前をふたつに分けるので、お椀にしました。ちょうどいいサイズです。
さて、ここで気になるのがスープ。那須塩原のスープ入り焼きそばと、青森黒石のつゆ焼きそば、調べると違いがあります。それが今回焼きそばをふたつの器に分けた理由でもあります。
というわけで、基本はこんな感じのようです。
那須塩原“スープ入り焼きそば”…醤油味のラーメンスープ
青森黒石“つゆ焼きそば”…そばつゆ
つゆ焼きそばにもラーメンスープをかけるバージョンもあるようですが、ふたつの個性を区別するためにも、今回はこの定義にのっかります。
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焼きそばにスープをかけるってなんとも新鮮な光景です。
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できました。スープの中にソースのからんだ琥珀色の焼きそばが座ってます。なんだか新鮮なビジュアル。
ではここからそれぞれを仕上げます。
🍜スープ入り焼きそばできました
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スープ入り焼きそばのスープはラーメン風。なので仕上げにたっぷりこしょうを振ってみました。煮玉子とかトッピングしたくなりますね。
🍜つゆ焼きそばも完成です
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こちらはそばつゆ。そして、揚げ玉をのせるのが定番らしいです。そばつゆに合うねぎもたっぷりのせました。
🍜スープもつゆもあるのに焼きそば
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ぱっと見、ラーメンのようで、でも麺にはしっかりソースの色が染みています。
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持ち上げても麺はしっかりソース色。でも焼きそばであると知らなければ、濃厚なスープの色を麺が吸ったみたいに見えるかもしれません。
さて、味はいかに。ひと口食べてみます。
おっ。これはすごい。ちゃんと焼きそばです。ソースの味がします。
その麺をひと口啜ると、ソース味にそれぞれのスープの味がからんで、味にはしっかり違いがあります。麺はおなじ味付けなのに、スープの風味で印象が変わるのがすごいなと思います。
🍜出汁のちから
たしかに、味付けって色々調味料を使いますよね。醤油、砂糖、みりんにお酢。洋風ならケチャップ、カレー粉、マヨネーズなんかも使います。調味料の味というのはそれぞれしっかりしているうえに表に出やすいので、普段はその味付けの芯を支えている出汁、スープって目立ちませんよね。
でも、たとえばおなじ煮物でも、かつおだしと昆布だしで味は変わるし、コンソメやフォンドボーを使えば洋風になります。ラーメンもトンコツと煮干しではぜんぜん印象が違います。
今回、ふと思い立って、出汁+焼きそばの組み合わせをふたつ作ってみたことで、あらためてスープに使う出汁の力を感じることができました。
青森県と栃木県。現地にいって食べるとしたら、同時に食べるなんてできっこない。そんなふた品をこうして食べ比べることができたのは、ご当地グルメ再現のいいところかなと思います。
それにしても遠く離れたふたつの土地で、焼きそばにスープをかけるというメニューが生まれて定着しているというのは不思議です。ただ想像するに、どちらも冬の冷え込みが厳しい地方なので、人気のソース焼きそばに温かいおつゆをかけたんじゃないかなと思ったりもしました。
いつかはご当地で食べてみたいですね。
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