秋から冬へ、カキフライ。
春・夏・秋・冬、今は秋から冬へ向かう季節。
夏の名残の長く続いた今年は、ようやく11月も半ばを迎え、秋の気配が深まってきた実感です。
空は高く秋らしく、そして朝晩は冷えて、確実に冬の訪れを予感させてくれています。
🍽️メニューで感じる四季
季節を感じさせてくれるのは、そんな気候だけではありません。料理にも季節は巡りきます。
春の新玉ねぎ、春キャベツ。夏になれば冷やし中華に冷しゃぶ。秋は秋茄子、秋鮭、きのこにおいも。素材にもメニューにも、その季節ならではのおいしさ、楽しみがあります。
そして近づく冬。この季節には和食ならおでんに鍋物、洋食ならクリームシチューにグラタン。熱々ハフハフなメニューが目白押し。
🦪冬の恒例カキフライ
そんな中、noteをはじめてからの記事を振り返っていて気づいた、トケイヤkitchen冬の味がこれ。
カキフライです。
こうして並べてみると、冬のはじまりと冬さなか、そんなタイミングでくり返しつくってきたみたいです。
🦪カキフライ劇場開幕
というわけで、ことしもカキフライ劇場のはじまり、はじまり。
カキはことしもぷりぷり。
🚰下洗いはあの粉で
貝類は汚れも多いというので、まずは洗いの作業から。シンプルな水洗いだったり、大根おろしを使ったり、いろいろ方法はありますが、今回は片栗粉を使います。
水をすこし加えて、カキを潰さないように優しくもみ洗い。ボウルの中がけっこう灰色になるので、洗ったなぁという実感ありますね。
洗い終わったら、キッチンペーパーにとって、しっかり水気を切っておきます。
✌小ぶりのカキはまとめる
衣はいつもの、天ぷら粉からパン粉の流れで。
水で溶いた天ぷら粉を使うと、卵なしでいけるので、衣用に使った卵が残ってもったいないなぁという、あのなんともいえないモヤモヤを気にしなくてOK。
そうそう、衣をつけるとき、小ぶりなカキってありますよね。それはもちろん当然のことで、なぜならカキは自然の産物。
そんなときはこうだ。小ぶりのカキは2つまとめて、水溶きした天ぷら粉をまぶします。
そのままパン粉へダイブ。衣で包んでしまえば、大きなカキとおなじサイズに。ビヤホールのキッチンでアルバイトしていた頃に学んだ、カキフライのサイズの大小差をなくす、ナイスアイディアです。
🌭味変用にソーセージ
カキフライは冬のごちそう。もちろんそれだけで大満足ですけど、ひと皿にもりもりカキだけというのも、ちょっと食べ飽き感もなくはない。そこでちょっと味変的な素材も用意します。
ソーセージ。
ソーセージフライって地味だけど、カキフライと合わせると強いですよね。
だって魚介だけのお皿に、お肉の風味を加えられるんですから。
以前ソムリエさんとお話したときに、フランスワインの銘醸地ボルドーでは、カキのシーズンになると、生ガキに小さなソーセージを合わせるメニューがあると教えてもらいました。
赤ワインとカキの間をつなぐのが、ソーセージなんですね。そんな組み合わせもちょっと意識して、今回ソーセージの出番というわけです。
🥒ソースはもちろんタルタルで
そして、カキフライとくればこれ。
ピクルスと玉ねぎを刻んで、いつものタルタルソースを手作りします。
マヨネーズにフレンチマスタード、こしょう。
好き好き大好き、タルタルソース。
🔥からりと揚げたらカキフライ
さあ、あとはフライを揚げるだけ。
カキは火通りのいい素材。高温で一気にいきましょう。
底になった面が固まったら、返してこんがりきつね色に。
油をしっかりと切っておきます。
🍽️タルタルのカーペット
盛り付けは、いつもの洋食屋さん風のお皿。
レタスにキャベツの千切り、きゅうりにトマト、コーンも載せて、カキフライを待ちかまえるの図。
おっと、その前にタルタルソースです。
今回は、まずお皿に敷くスタイルで。
タルタルソースのカーペットの上に、カキフライを並べます。たっぷりのタルタルはきっと、ふかふか。カキも座り心地のよさに感激してくれてるはずです。
ソーセージにはケチャップを。タルタルと紅白で、なんだかおめでたい気分です。
カキ4個、ソーセージ1本のミックスフライスタイル。あ、カキは実際は5個ですね。4つになったカキフライのうちひとつは、小ぶりのカキのニコイチバージョンです。
ほら、うまくいったでしょ。どれが合体ニコイチのカキフライか、ぱっと見てもわかりませんよね。
仕上げに上から、追いタルタルマシマシ。彩りの刻みパセリを散らします。
さあ、熱々のうちにいただきましょう。
🍂季節メニューの記憶
残暑が長く続いた、ことしの秋は、駆け足ですぎさってゆくようです。日に日に冷たくなる空気は、間違いなく冬の装いをまといはじめてきました。
それもそのはず、ことしも残りひと月と半分ほど。近い将来、この1年のnoteを振り返るとき、ことし活躍したマイきのこMIXのメニューで秋を思い出し、そして毎年の恒例になったカキフライで冬の入口を思い出すかもしれません。
カキフライが毎年恒例になっていたこと、それをあらためて見返すことができたのは、noteを続けてきたおかげです。料理に関する自分の記録は、この場所に蓄積されてきたんだなと、ひんやりした空気のもたらすノスタルジーとともに思うのでした。