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グラタンの季節です。

日に日に日は短くなり、空気は冷たくなってゆきます。


🌬️冬のノスタルジー

毎年、この時期には不思議なノスタルジーのようなものを感じます。朝起きて窓を開けたとき、ひんやりと体を包む空気に包まれると、懐かしい感覚にとらわれるんですよね。

それがなぜなのかはわかりません。そういう空気に、何か特別な想い出があるのかと考えても、そういうわけではなし。

あえていうなら、季節的に冬の生まれなので、具体的な記憶ではなく、自分の生まれた季節がはじまるぞという、自然のメッセージに反応しているのかもしれません。

🥛グラタンには冬が似合う

そんな季節になると、やっぱり食べたくなるのが、あったかメニュー。お鍋やうどん、シチューなんかも好きですが、これはちょっと不思議な存在。

冬のメニューとして思い浮かぶものって、そのほとんどがあったかいおつゆ、スープといっしょに食べるスタイルだと思うんです。

でもグラタンって、そうじゃないですよね。おなじホワイトソース系でも、クリームシチューなら、とろみの度合いはともかく、一応スープ系といえるかと思いますが、グラタンはそんなにつゆだくというわけではなし。

それでも、やっぱり冬が似合うひと品だと思うのです。

🧈バターで温まろう

具材の定番は、えび、玉ねぎ、マッシュルーム。チキンでもおいしいですね。

でも、ソースが白いからでしょうか。えびのピンク系の色味がはいると、きれいだなと思います。

それからマカロニなどのショートパスタ。バターライスを敷いて、ドリアというスタイルもありますが、おなじ炭水化物でもパスタのほうが、ワインのおつまみになる気がします。

バターで炒めた具材に、パスタをプラス。仕上げにさっと白ワインを振りかけて、水分を飛ばしながら全体を合わせます。このワインの香りが洋食の風味、そしてバターの香りは、あったまるポイント。

洋食の油脂は、寒い地域はバター、暖かくて太陽燦々な南にいくとオリーブオイルが主流。なので、バターには温まるイメージがあります。味もオリーブオイルより濃厚ですしね。

炒めた具をグラタン皿へ。

全体にバターをからめてあるので、特にお皿にバターを塗ったりしなくても、くっつく心配はしなくてよいと思います。

🥛ホワイトソースづくりのポイント

さて、グラタンといえばホワイトソース。スーパーにいけば、レトルトや缶詰、固形の素など手軽なホワイトソースも手にはいりますが、材料的にはおうちにあるものばかり。必要な量だけ準備できて、余ることもないので、我が家ではもっぱら手作りです。

小鍋にバターをいれて火にかけます。

溶けてきたら天ぷら粉。もちろん小麦粉でもOKです。天ぷら粉を使うのは、我が家の常備粉がそれだから。

粉がバターになじむまで、弱火で焦がさないように炒め合わせます。一体感が出て、ペースト状になったら、いったん火からおろして常温になるまで冷まします。

完全に冷めたら、すこしずつ牛乳を加えて、溶きのばしていきます。

なめらかになったら、ここで固さを見ます。すこし水分が多いようであれば、混ぜながら弱火にかけると、粉の力でとろみがついてきます。

ホワイトソースって、ダマになりやすくてつくるのが難しい印象がありますよね。そのせいで、材料はシンプルなのに、手作りしないという声が多いのかなと思います。

でも、この牛乳を加えるときに、いったんルウを冷ます方法なら、ダマになる心配はすくないと思います。ポイントは牛乳はすこしずつ、すこしずつ加えていくことくらいかな。けっこううまくいくので、この冬グラタンチャレンジするときは、お試しください。

🧀チーズを載せたら

ソースができたら、グラタン皿へ。

たっぷり載せて、上から粗挽きこしょうを振りました。

その上にスライスチーズをででん。いわゆる普通のスライスチーズを使います。これは好みの問題ですね。

とろけるタイプのチーズの、あの伸びる感じとか、なめらかな食感とかはすきなのですが、その分油っぽさが強くなるので、軽やかなトマトソースと違って濃厚なホワイトソースのときは、このタイプのチーズを使うことが多いです。

さあ、チーズを載せたら焼き上げましょう。

上から粉チーズと刻みパセリを振って、オーブントースターへ。

粉チーズを振ると焼色が綺麗につくので、おすすめ。なければパン粉でも同じ効果があります。ただ粉チーズには、チーズ風味が強化できるという利点もあるのがポイントです。

いよいよ焼き上がり。

🦊きつね色はおいしい

具材もソースも火はとおしてあるので、目安はこの焼き色です。こんがりきつね色。おいしそうでしょ。

フライものもそうですが、この色、たまりませんよね。早く食べたい気持ちが前のめります。

きつね色=茶色だと思うと、茶色はおいしい色っていうのは間違いない。この言葉、どちらかというと煮物中心の和食に向けた言葉という気がしてましたが、そんなことないかも。

コロッケもハンバーグも、デミグラスソースもビーフシチューも茶色いですよね。あ、もちろんグラタンの表面も。

カリカリに焼けた、チーズにスプーンをさしいれると、その下からとろりホワイトソース。これが熱々ではふはふ。その熱くなめらかなソースに包まれた、えび、マッシュルームにからむバターの香り、そして玉ねぎの食感。マカロニはやわらかく、具材を受け止めます。

はふはふと食べるうち、いつしか体は芯からぽかぽかに。そうなると、冷えた白ワインがほしくなってくるのは、お酒好きの習性かもしれません。

ことしもグラタンの季節がきました。素材ばかりではなく、メニューにも旬ってあるのかもしれませんね。

🧀エビマカロニグラタンのレシピ

🥛材料(1皿分)

・小えび…8尾くらい
・マッシュルーム…2個
・玉ねぎ…1/4個
・ショートパスタ…1/2カップくらい
・バター…5グラム+40グラム
・白ワイン…大さじ1
・天ぷら粉…大さじ3
・牛乳…100ml
・こしょう…適量
・スライスチーズ…1枚
・粉チーズ…大さじ1
・刻みパセリ…適量

🔪作り方

①小えび、スライスしたら玉ねぎ、マッシュルームをバター5グラムで炒めます。
②ショートパスタを袋の表示どおり茹でて①に加え、炒め合わせたら白ワインを振りかけて、水分を飛ばしながらさっとからめ、耐熱皿に移します。
③バターをいれた小鍋に火にかけ、溶けてきたら天ぷら粉をいれ、弱火で粉っぽさがなくなるまで炒めて冷まします。
④③に牛乳を少しずつ加えてのばし、なめらかになったら弱火にかけてなじませます。
⑤④を②の上に広げるようにかけて、こしょうを振ります。
⑥その上にスライスチーズを載せたら、粉チーズ、刻みパセリを散らし、オーブントースターで焼き色がつくまで焼いたら完成です。

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tokeiya
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