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端っこまでカツを入れたいカツサンド。

玉子サンドにハムサンド、野菜サンドにツナサンド。サンドイッチ数あれど、その中でも満足感、食べ応え、そしてちょっとスペシャルな気分。


🥪カツサンドは王様

サンドイッチの王様といえば、これでしょう。

カツサンド。

なんといっても、その具が玉子やハムとは訳が違う。カツですからね、カツ。食卓に登場する姿を思い浮かべればわかるはず。

卵は玉子焼きに目玉焼き、茹で玉子にオムレツと万能ですが、どれも朝ごはんならともかく、晩ごはんの主役ではない印象。ハムも前菜やサラダの具というイメージは拭えません。

でもカツは違う。お昼ごはんなら、今日のランチは奮発したぞという気分にしてくれるし、よし午後もがんばろう、だって今日はとんかつ食べたんだから、みたいな満足感とパワーが充ちてきます。

もちろん、夕飯だって堂々の主役。外食だって人気者。とんかつ屋さんは、それがひとつのカテゴリで、街に溢れています。

そんな主役を挟んでしまうのだから、カツサンドのポジション推して知るべし。

🥪サンドイッチのジレンマ

でも、そんなカツを挟んでるからこそ、サンドイッチにありがちな、あの現象にはすくなからずがっかりとさせられてしまいませんか。

そう、端っこパンだけ問題。ストレートにいうのなら、カツが真ん中にしかいない、あの現象です。

まあ、つくる立場でいうと、四角い方に入れて整形しつつ焼く食パンと、お肉の形任せの自由なとんかつの形が違うのはやむを得ないことなんですけど、ひと度食べる側に回るとそうもいってられません。

食べる前につい、パンをぺろりとめくって、中身の配置を確認してみたり、おそらくカツの存在しない、両コーナーから食べ始めて、最後のひと口にカツが充満するように工夫したりと、いろんなカツサンド対策をこうじてしまうのが食いしん坊の性というやつです。

でもそれって、市販のカツサンドなら回避できないけれど、自分でつくればそうでもないんしゃないでしょうか。

🥪端までサンドをつくろう

というわけで、今回は端までみっちりカツ入りサンドイッチをつくってみたお話です。

🐽ヒレ肉で端まで準備

まず用意するのは豚ヒレ肉のブロック。とんかつというと、ロースが人気かもしれませんが、自分の好みは圧倒的にヒレ。でも今回はそんな嗜好の問題だけではありません。ここで登場するお肉には、ヒレである必要があるのです。

食パンはもちろん10枚切り。その端に合わせて、ヒレブロックを並べます。ふふ、わかってきましたね。

パンよりひと回りほど小さく、ブロック肉を切り出します。

そして開く。切り離さずに、ぺったりと1枚、大きなおふとんみたいに切り開くのです。

包丁の背で叩いて、筋を切りつつ平べったくのばします。なるべく、正方形に近い形になるようにするのがポイントです。

この形にするには、厚みがあっても切り開きやすい、ヒレ肉が最適解。

水で溶いた天ぷら粉、パン粉の順に衣をつけていきます。

ほら、いい感じでしょ。これが食パンですよ、といっても1億人にひとりくらいは信じるかもしれない、そんな色と形です。

🥬キャベツとカツの好相性

カツサンドはシンプルに、ソースを塗ったパンにカツを挟むだけというスタイルも多くありますが、個人的な好みで野菜も挟みたい。

もちろんそれは、レタスやキュウリではなく、とんかつの永遠のパートナー、キャベツの千切りです。

💧カツサンドのあのソース

続いてソースを準備します。

ふだんなら、ウスターソースか中濃系のソースでいただくことが多いとんかつですが、カツサンドのソースって、それよりけっこう甘めの味付けが多い気がしませんか。そして、パンに挟まると、あの甘いソースがおいしいんですよね。

そこで今回は、トケイヤkitchen秘伝のカツサンドソースを公開解禁。

ウスターソース、お好みソース、ケチャップ、フレンチマスタード、そして砂糖。お好みソースがなかったら、とんかつソースや中濃で大丈夫。フレンチマスタードもなければふつうのからしでOKです。

これをよく混ぜ合わせておきます。

🔥カツアゲアゲ

では主役を揚げていきましょう。

豚ヒレはもともと火通りはいい素材。

しかも叩いてのばしてあるので、氣にするべきは火が通るかどうかより、からりと揚がるかどうか。

高温の油にいれて、途中で一度返して衣を固めつつ、色付けるのが理想です。

しっかり油を切れば、このとおり。いいぞ、いい形、いい大きさ、まさに狙いどおり。

ここでさっきのソース登場。

カツの両面にソースをまとわせます。うん、おいしそうが止まりません。

🍞カツサンドならトーストで

さあ、あとはパンの準備。

パンもいろいろありますが、今回はもちろん食パン。

しかも10枚切りです。

もともとトーストも薄くてカリカリスタイルが好みなので、ふだんから見つかれば10枚切り、なくても8枚切りを選ぶのですが、サンドイッチのときは、8枚切りですら厚く感じます。特に今回は、具がとんかつ。ここは意地でも、10枚切りでいきたいところです。

耳は2辺だけ切り落とします。

カツサンドといえば、パンはよく焼き。

オーブントースターで、こんがりと。

ハムサンドや玉子サンドと違って、挟むのがカリッと揚がったカツなので、パンも焼いて食感を揃えておくのが理想です。

🥪カツサンド・ビルディング

まずはチーズを1枚。

バターを塗るのが一般的ですが、冷蔵庫から出したてのバターって、固くて塗るのが大変ですよね。なのでおなじ乳製品のよしみで、スライスチーズを使うのが我が家の定番。

チーズは、その上に載せるキャベツの水分がパンに染み込まないようにする役割も果たしてくれます。お好みでキャベツにはマヨネーズをどうぞ。

その上にカツをどどーん。よし、いい感じ。これは絶対端までカツ入りサンドになる予感。優勝目前。

余ったソースを塗っておいた、もう1枚でサンドイッチ。

カツサンドといえば、切り方はこれですね。

横に3等分。このカットスタイルで、紙の箱にはいってる、そんなイメージじゃないですか。

断面チェック。よしよし、かなり端までカツがいきわたってるぞ。

🥪端までみっちりカツサンド

盛り付けは、お気に入りのシルバープレートに。懐かしい、喫茶店のカツサンド感が出ましたね。いいぞいいぞ。

ひと口ぱくり。

甘めのソースの香りが、ふわっと漂い、そして噛むとやわらかなヒレ肉の風味が染み出してくるようです。キャベツのしゃきしゃきも、マヨネーズの酸味もいいアクセントです。

ぱくり。トーストの香ばしさもいい。そしてなにより、端までカツがいきわたってます。うんうん、狙いどおり。

やっぱ、サンドイッチってどこをかじっても具に当たると、嬉しいですよね。

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tokeiya
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