おせちと年越し
新年明けましておめでとうございます。
年末から帰省して、年越しの準備。実家の大掃除や買い出し、なんやかやとある中で、毎年のメインはこれ。
おせちづくりです。
🍱おとなになってわかる魅力
子どもの頃、自分にとってのお正月のメインはおせちではなく、1日の夜にみんなで囲むすき焼きのお鍋でしたが、おとなになるとやっぱりこういう、いろんなお料理が少しずつ種類豊富に並ぶ姿は、たまりませんね。
お酒の味を覚えてからというもの、おせちはおつまみの一大競演、年に一度の晴れ舞台。音楽ならスターが一同に介するビッグフェスに通ずる、豪華絢爛オンステージという気分です。
毎年たくさんの品数を、お正月に間に合うようにバタバタと準備するのもあって、はっと気づくとすてにおせちが完成していて、途中経過の写真がぜんぜんなかったりするのですが、ことしはちょっと意識して、準備中の写真を撮るようにしました。
🍱2024年のおせち準備
ことし最初のnoteは、そんな我が家風おせちづくりを振り返りつつ、年末年始のレポートをしてみたいと思います。
🌰栗きんとん
栗きんとんは茶色くなりがちな和食のおせちの中では、色鮮やか。金塊とか小判に見立てた縁起物です。
実家のおせちにはもともと入っていないのですが、ことしはつくってみようと思い立って、チャレンジ。数年前、帰省できなかった年末に、友人のご家族宅でおせちづくりをしたとき以来の栗きんとんです。
さつまいもを竹串がずっと通るまで茹でます。
しっかり水気を切って、裏ごしします。こうしておくと、仕上がりがなめらかな口当たりに。
栗の甘露煮を、実と汁に分けておきます。
お鍋にこしたさつまいもと甘露煮の汁を入れて、弱火にかけながら混ぜてなじませます。汁の量が少ない場合は、みりんを加えればOK。
なめらかに仕上がったら盛り付けて、栗の実を飾ります。
🐟ごまめ
豊作祈願のおめでたいひと品。田作りとも呼びますね。
実家ではごまめと呼んでますが、漢字にすると五万米と書くそうです。
小鍋にみりんとお砂糖、薄口醤油を煮立てて、餡をつくります。
煮干はラップフィルをかけずに、600ワットの電子レンジで2分ほど加熱して乾かします。
煮干しに餡をからめます。
オーブンシートを広げた上に、くっつかないように並べたらごまを振って、そのまま乾かします。
❀酢レンコンとたたきごぼう
たたきごぼうは、軽く叩いて繊維を潰したごぼうを茹でて、だし汁とお酢を合わせた漬け汁に漬け込みます。
酢レンコンは湯がいたレンコンを、お酢、砂糖、みりんの漬け汁に漬けます。おなじ漬け汁に煮切った赤ワインを加えたものも用意して、紅白2色に仕上げます。
🥕紅白なます
本来実家のおせちには入っていないのですが、ここ最近千切りの野菜好きなので、いれてみました。
大根と金時にんじんを千切りにします。
塩を振ってよく揉んで、水気をしっかり絞ったら、甘酢であえて完成です。箸休めにいいですよね。
酢レンコンと同じ味付けでつくれるので、お手軽でいいなぁと思いました。
🌀サーモンの千枚漬け巻き
スモークサーモンを千枚漬けで巻きます。
切れば紅白の渦巻きに。
実家では、毎年年末に母が漬ける千枚漬けが、このひと品になって、おせちに活躍しています。
本格的な聖護院かぶらが手に入らなくても、小蕪で代用する方法もあるので、お試しください。
🥩八幡巻き
八幡巻きは穴子を巻いたものもありますが、実家のお節にいれるのは、牛肉でごぼうとにんじんを巻いたスタイル。
おせちはお肉っ気が少ないので、こういうメニューは味のアクセントになります。
小麦粉をまぶしたら、しっかりと焼き色を付けます。
みりんと醤油をからめて、冷ましたらできあがり。
🍗松風焼き
これも貴重なお肉系。鶏ひき肉に白味噌、みりん、薄口醤油、パン粉、卵を加えてハンバーグの容量で練ったら、四角い型にいれて蒸します。
熱いうちに半分アルミホイルをかぶせて、表面にみりんを塗ったら、青のりを飾ります。もう半分には粒ごまを。本来はケシの実を使いますが、手に入れにくいので、我が家ではごまで代用しています。
切り分けて、盛付けは市松模様に。
左から、サーモン千枚漬け、八幡巻き、松風焼き。彩りもいいですね。
🍱お重を詰めます
さあ、おせちの準備がどんどん調っていきます。
鯛の子の炊いたん、ぶりと鰆の味噌付け、だし巻き、全部好物です。
お重に詰めるのって、パズルみたいでけっこう楽しいなと思います。
配置と彩りだけではなく、一の重には縁起物を、二の重には酒肴をなど、テーマを決めて詰めました。
🍜年越しの晩ごはん
おせちが完成したら、大晦日の実家ごはん。
我が家の大晦日の夕飯は年越しそば。京風のにしんそばです。
1年の最後の乾杯、感慨深いです。例年は除夜の鐘を聞きながら、近所の神社、お寺を巡ってお参りするのですが、今回はけっこう雨が強くなったので、初詣は1日のお昼に延期。
というわけで、もうひとつ寝るとお正月。
🍱2024年の乾杯
1月1日の朝はゆっくり起きて、お昼前から、みんなで乾杯。
おせちがテーブルに並ぶのは、やっぱりうれしい。
お屠蘇代わりに、梅酒を用意しました。
🍱おせち料理の出番です
①一の重
黒豆
栗きんとん
たたきごぼう
紅白なます
ごまめ
いくら
数の子
酢レンコン
サーモンの千枚漬け巻き
食べるときは、こんな感じでお重の中身を少しずつ取り分けて、ひと通り食べたいのが食いしん坊のこだわりです。
②二の重
八幡巻き
味噌漬け
だし巻き
松風焼き
③三の重
鯛の子の炊いたん
海老の長老煮
棒鱈
昆布巻き
④四の重
お煮しめ
紅白かまぼこ
かまぼこは本来、一の重にいれるところですが、けっこう種類たくさんになったので、彩りにもいいかなと、お煮しめの横に添えてみました。
そして、これ。
🍜お雑煮
京都風の白味噌、丸餅のお雑煮です。特徴的なひと品で懐かしいなとは思うのですが、実は子どもの頃からあまり得意ではなくて、自分の分は小盛りにしてます。
🥩ローストビーフ
これもパーティには欠かせません。家族が集まる食卓、母手作りのスペシャリテです。
🍺本年もよろしくお願いいたします
ビールも華やか、お正月っぽいデザインの缶で乾杯しました。
2024年のはじまりは、家族揃ってのおせちでいいお正月になりました。
本年も、トケイヤkitchenをよろしくお願いいたします。
🍱縮小してゆくおせちと戻りくる日常
そんなおせち。1日のお昼に乾杯をしたら、残ったものをお重に詰め直すことになります。
初日の昼夜食べて、2日目のお昼。
4段あったお重が2段に。あらためてバランスを考えつつ詰め直せば、最初の半分になっていても、立派なおせちですね。
そしてその夜。
いよいよラスト1段に。お正月の終わりを感じます。
おせちが少しずつ減るにつれ、集まった家族も実家をあとにして、またそれぞれの日常に戻っていきます。
のんびり過ごした年末年始。ことしもたっぷり充電して、明日は移動日。あさっては仕事始め。
故郷の景色が目に染みます。
お正月がいつまでも続くといいなと思う反面、過ぎていくからまた来年を楽しみにできるんだなと思います。
ことしもみなさんにとって、素敵な一年になりますように。