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黒ビールでカレーを煮込もう。

洋食好きの自分の中でも、カレーはちょっと特別なメニューです。

 

🍛カレーの口、カレーの頭

というのも、カレーって食べる前に、カレーを食べるぞって気分があらかじめできてませんか。

たとえばなにを食べようか迷いつつ、洋食屋さんにはいったとします。そこでメニューを見る。

ハンバーグ、エビフライ、メンチカツにポークジンジャー、エビグラタン、ミックスフライ、ビーフシチュー。

そんなメニューが並ぶ中、カレーもメニューに載ってるお店は多々ありますが、なぜでしょう、自分がカレーを選ぶことはほぼないのです。

そう、カレーを食べるときは決めていたとき。メニューを選ぶ前、お店を選ぶ時点で、すでにカレーの口、カレーの頭になったときなのです。

なので洋食屋さんにはいったら、即カレー。もしくは、そもそもカレー専門店を目指すかもしれません。

🍛なぜまたカレーなのか

それはつくるときもおなじ。きょうはカレーです。カレーなのです。でも、カレーはけっこういろんなバリエーションで、すでにトケイヤkitchenの記事になってます。

ではなぜ、いまさらカレーなのか。もちろん、いますでにカレー脳になっているからというのもあります。しかし今回はそこにプラスして、いままで紹介してこなかったレシピを思い出したという理由があるのです。

🍛カレーをつくろう

そんなこんなで、香味野菜を刻みました。

🧅香味野菜はこう切ろう

最近、煮込みのときは薄切りではなく、みじん切りまでいかないサイズの、細かいサイコロ切りがお気に入りです。

この形だと薄切りとは違い、煮込んだあと濾すのが面倒なときは、そのままにしておいたとしても、それはそれでキーマカリーっぽくなるので、違和感なく食べられます。おそらく形的に、ごはん粒となじみやすいんでしょうね。

今回は玉ねぎ、にんじんにセロリも使ってみます。短めのものですが、3本100円で売ってたので思わず買っちゃいました。

色づくまでしっかり炒めます。

🐮お肉はビーフW使い

今回のカレー、お肉はビーフ。これにも理由があるのですが、それはのちほど、つくっていく中で明らかになります。

牛バラのブロックをどどーん&カレー用をW使いします。牛すじもほしかったのですが、今日はずいぶん高かったので、カレー用にしてみました。

焼き色を付けていきます。

うん、いい感じ。あとひと息かな。

色づいたお肉を、香味野菜のお鍋に合わせます。

焼いたあとの、フライパンの旨味も逃しません。赤ワインをいれて、ひと煮立ち。ヘラで旨味をこそげ落とします。

赤ワインとフォンドボー、トマトペーストもお鍋に合流しました。

🍺本日のスペシャルゲスト

さて、ここで本日のスペシャルゲストの登場です。

どどーん。

おっと、飲みそうになりました。がまんがまん。

黒ビール。それもアイルランドのスタウトという、上面発酵スタイルのものを使います。

有名どころは、ご存知ギネス。ダブリン生まれの世界的な有名銘柄です。おなじアイルランド南部のコークには、マーフィーズやビーミッシュというブランドもあって、現地にいくとギネスよりもっぱらこっち。

以前、本場のパブを巡ろうをテーマに、ロンドンからコーク、ダブリンと旅したとき、それぞれの地でそれぞれのスタウトを楽しませてもらったので、いまもどれも愛着のあるビールだったりします。

そんなスタウトをどぼどぼーっ。

強火で沸騰させます。

🔥じっくりコトコト

中火に落としたら、セロリの葉をいれて煮込みスタート。

ぐつぐつぐつぐつ40分。

水分が減ってきたら、ときどき水を足してまたぐつぐつ。塊のお肉がやわらかくなるまで煮込みます。

水を足すと、ソースの味が薄まりますが、それはあとで煮詰めれば解決するので、ここではお肉をしっかり煮汁に浸らせて煮込む、そしてやわらかくする、これがプライオリティNo.1です。

合計で120分ほどでしょうか。しっかり煮込んだらこのとおり。

🍺ビールの国のメインディッシュ

お肉のブロックのほうを取り出しました。

ごろん、ごろんと豪快に大きめサイズに切り分けます。

そう、これが今回のお肉を牛肉にした最大の理由。

煮詰めたソースにバターを溶かして、こしょうで味を調えたら、ほら。

牛肉のスタウト煮込みの完成です。ワインの銘醸国フランスの料理に、牛肉の赤ワイン煮込み、ブフ・ブルギニヨンがあるように、ビールの国にはビールのメニューがあって然り。

🍛カレーに華麗なる変身

このままいただきたくなりますが、今回はあくまでカレーづくりの1工程。ここから、これをカレーに変身させていきます。

でも…おいしそうでしたよね、黒ビール煮込み。せっかくだし、これもまた別の機会に食べたいなぁ。そんなときは冷凍です。

切り分けたお肉をラップフィルムでぴっちり包み、そして煮込んだソースをチャック付きのフリーザーバッグへ。これを冷凍しておけば、いつでも黒ビール煮込みも楽しめます。そう、すべてをカレーにしてしまう必要はないのですから。

といいつつ、今回はカレーの口になってるので、黒ビール煮込み1食分を取り分けて冷凍したら、カレーづくりを続けます。

小鍋にバター、小麦粉、カレー粉を合わせます。

火にかけながら、練るように。

全体がまとまって粉っぽさがなくなり、フレークみたいになりました。

ここに黒ビール煮込みのソースをじゅわーっ。

しっかりとルウを溶き伸ばして、とろみが付くまで弱めの火で煮込みます。ルウを混ぜて加熱すると、粘度がつくので焦げ付きやすくなります。なので、火は弱めでときどき混ぜながら、優しく煮込むのが鉄則です。

🥗付け合せはコールスロー

付け合わせのサラダは、お気に入りのコールスロー。

今回はキャベツににんじん、きゅうりとハムを加えました。

詳しいレシピは、こちらの記事で紹介しています。

🍛黒ビールカレーできあがり

さあ、あとは盛り付けです。

おっと、トッピングも忘れちゃいけません。

目玉焼きもいいのですが、今回みたいな欧風スタイルのカレーのときは、固茹で玉子がお気に入り。

ごはんの上に、エッグ整列の図。

カレーもいいとろみがついてます。

まずはあのブロック肉をどどん。

その周りを埋め尽くすように、カレーソースを注ぎます、敷き詰めます。

できました。これが、黒ビールカレー。いつもより色が濃く仕上がったのは、漆黒のスタウトの力でしょう。

🥄ビッグサイズの食べ応え

見た目から受ける印象そのままに、濃厚でとろみのあるThe欧風、洋食屋さんのカレーという感じの仕上がりです。

そして、今回のお楽しみは、ほらほらこれ。

ゴロンとビッグサイズビーフ。

大きくてもしっかり煮込んだお肉は、ほろほろと口の中で絹糸をほぐすような繊細な口当たり。

カレーの香りをまとった、肉塊の食べ応えときたら、たまりません。

😋ゴールの向こうの笑顔

カレーって、ライスを添えるからかもしれませんが、おうちごはんの休肝日の定番メニューなんて声も聞きますが、これは違う。

欧風スタイルの黒ビールカレー、これはごはんものだけど、赤ワインが欲しくなります。もちろん、煮込みに使った黒ビールだって好相性。

あしたは週末。もし、時間がたっぷりあるというのなら、ことことカレーを煮込むのもいいかもしれません。料理のいいところはなんてったって、時間かけてつくった、そこがゴールではないというところ。

そのあと食べる楽しみが待ってます。ゴールの向こうには、おいしい笑顔という2幕目が用意されているのです。

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