株の楽しさよりも怖さを学べるエッセイ ~「桐谷さんが教えるはじめての株主優待」~
投資はやはり株主優待が魅力の一つ。
僕は、NISAやiDeCoでインデックスファンドでの投資信託しかしていません。
知識がない僕には最善の策であるものの、日常でよく使うスーパーの割引や水族館・動物園を運営している会社の年パスの話を聞くと、株主優待に惹かれてしまう…
そこで手にした本だったわけですが、優待よりも桐谷さんの波乱万丈人生、株の楽しさと怖さについても学ぶことができる本でした。
○テレビで観る桐谷さんとのギャップ
何年も前にバラエティで見かけた桐谷さんの印象は、株主優待を有効活用するために自転車を乗り回している人というイメージだけでした。
面白おかしく放送されていて、ちょっと変わってる人なんだなぁと。
しかし、実際はプロの将棋の棋士であり、当然のことながら寝る間も惜しんで株の勉強に勤しむ、凄い真面目な人という印象に変わりました。
このギャップに驚き、あれだけ株主優待を活用できているのは、株を学んだ賜物だと思いました。
○地道な倹約があってこその投資
節約で浮いたお金を投資に回すのが、スタンダードな姿勢。
・うどん屋さんの優待券で食事し、余分に買った天ぷらなどは持って帰る
・保冷袋に、凍らせた2本の缶コーヒーを入れて映画鑑賞
余った天ぷらやコロッケをビニール袋で持って帰れるメンタルはさすがと思いました。
缶コーヒーって、そもそも凍らせていいの?とか思いながら感心しました。
株主優待と株主優待でもらったクオカードで買い物を済ませる節約スタイル。
缶コーヒーが欲しいときは、ラ・ムーで1本30数円のを箱買いして満足していた僕もまだまだでした!
○テレビには映らない苦労
面白い桐谷さんしか知らない僕には、
株の投資で失敗し、多額の借金を背負う
極度のストレスで血糖値が上昇しすぎたり、糖尿病になったり
かなり波乱万丈な人生を送ってこられたようです。
これを経験しての株への姿勢、テレビではそれを感じさせないメンタル。
株主優待の良さとともに、株とはほどよい距離感を持つことが大事と肝に命じる。
○まとめると
表紙とタイトルから株主優待についての本と思ったものの、実際は桐谷さんの人生が書かれたエッセイだなと感じました。
投資をするときのポイント、株主優待とは何かの基本もちゃんと読めます。
しかし、波乱万丈人生を綴った文章のインパクトが強すぎる。1日の睡眠時間2、3時間はヤバすぎる…
株の投資は、損切りせず回復を待つスタイルの桐谷さん。
損をしてしまうかもしれないけども、自分が頑張ってほしいと思った企業に投資するという姿勢はシンプルなものなので、損切りできない僕としては共感できました。
投資とのどう向き合うか、株主優待とはどんなものかを学べる一冊です。
僕は家が埋もれてしまうほどの優待はいらないかな…
最後までお読みいただきありがとうございました。
おしまい。