【副業】で次のステージへ。運命を切り開くおじさんの戦い
副業と聞いて、真っ先におじさんと思いうかべるのは僕だけではないはず。何を隠そう、三十代としておじさんの僕自身が副業に興味津々。
ネットで見かけるプログラミングや動画編集といった、今の時代の代表的副業に関しては、若いライバルが多い。そして、仕事の休日や本業が終了してから取り組むバイト等にも、女性や外国籍の人などが参入しており、おじさんには過酷な環境となっているそう。
本書「副業おじさん」(若月澪子 著)は、主に五十代の副業に勤しむ方々にインタビューをして、現在のリアルな副業事情を知れるドキュメンタリー作品になっています。基本的に、コンビニや倉庫管理など、身体を使ってダブルワークをしている人たちにスポットを当てています。
副業を始めるきっかけとしては、ローンの返済などお金の悩みからくるものが多いかと思います。しかし実際にやってみると、本業だけでは知り得なかった新しい世界を知り、自分の知見を広げられるメリットも。
とはいえ、本業ともう一つ仕事をするわけですから、体力的にきついのは間違いありません。しかし、生活費が数万円増えることへの安心感、年を重ねていくなかでの、新しい出会いが疲労を補ってくれるのもまた事実。おじさんの奮闘、悲哀を感じながら、”セカンドステージ”の章より、未来への希望を感じ取っていきたいと思います。
〇副業を成功させるには、いろいろやってみること
副業以外にも当てはまりそうでもあるが、ひとつにこだわらず、いろいろ試してみることが大事。やってみないと、実際のところはどうなのかはわかりません。正規雇用ではない副業の強みとして、ダメだった次へ次へと、渡り歩いていけるのがメリットでもあります。
実験的にやってみて、合わなかったら次に。そんな過程からも楽しみを見出せる人こそ副業で成果を出せる人。
〇やりがい、生きがい。仕事の意義に気づく
生活のために働いている仕事では、どうしてもお金だけに気を取られてしまいがちです。
・ストレスで仕事を辞めたい
・人間関係がツラい
・家や車のローンの支払いが大変
日ごろからお金に追われている生活では、仕事の意義・ライフワークバランスなど考える余裕もなく、お金を稼いで生きていくだけで精一杯な状態。
そこで普段とは全く違う仕事を副業としてやることで、新しい出会い・世界にふれ、改めて仕事について考えることができます。仕事を2つするわけですから、身体的には負担になるものの、普段考えられないことを考えるきっかけにはなりそうですね。
デスクワークだけでは、お客さんと直接やりとりする機会も少ないけど、コンビニや飲食店など、直接お客さんとやり取りする際に感謝を伝えられると、自分の仕事の意義を感じられそうですね。
〇副業だからといって手を抜かない
副業だから少し手を抜いていいかな、というスタンスではダメ。
本業も副業も、そこにお金が発生しているわけだから、真剣に取り組むことが大切です。
インタビューを受けたDDさんも、副業としてやっていた仕事をまじめにしていたおかげで、転職しないかとお誘いを受けるほどに。結局は、自分で独立したものの、それを今の本業としているようです。
副業が人生を変えるきっかけになるケースも。仕事である以上真剣に取り組むことで、こういったことが起きてくるのかもしれませんね。
【副業】、【おじさん】、これらの単語が組み合わさることで、少なからずマイナスなイメージを受けてしまいますが、
・新しい世界を知れる
・仕事の重要性や世間のことを知ることで、すべてのことを自分ごととして感じられるようになる
・いくつも試すことで、前向きになる
本書は、実際に体を動かせて働くダブルワークといった働き方に注目したものでした。仕事を並行して行うのは大変だと思うものの、普段の生活からでは体験できないことにも巡り合える楽しさというか、メリットのようなものも感じました。
ウーバーイーツなど、多くの人が副業をしている現代。時代の変化に翻弄されながらも、時代と戦うおじさんのリアルを知れました。副業に興味ある方はおススメです。ちなみに。ノウハウとかではなく、読んで楽しめる作品になっています。
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